桜嵐記もDream Chaserも熱い!!
いや~、大満足の公演でした♪
お芝居もショーもどちらもいい!って久しぶり!
本当に幸せな時間でした!!
2018年の花組「MESSIAH」と「BEAUTIFUL GARDEN」以来だわ。
あの両作品、本当はみりおちゃんの退団作品になるはずだった、と見る向きが多いですよね。
「BEAUTIFUL GARDEN」 なんて、退団色たっぷりでしたものね^^
今回の珠城りょう・美園さくら退団公演が、素敵な作品で良かった!!
家に帰っても、まだ高揚感が体の中に残ってて、本当に幸せ~♪
先に観てこられた方が絶賛されるのもよくわかります、これは通える!
何度でも観たい!!
ショーは、もう目が2つじゃ足りない状態!組子の数だけ通いたいぐらいです。
とりあえず、初日映像見て、観劇追加しました。
シンプルな紗幕。
舞台装置は、大きいセットが多いので、幕前芝居ありでした。
吉野の行宮(後村上天皇がおわしますところ)や、正時の館など、舞台いっぱいにセットがあって。
でも、今回の予算は、衣装(着物)が食ってそうな 笑
衣装監修・任田幾英先生
衣装 薄井香菜先生
バウシンギングワークショップ花 ご担当されました。ショーの衣装も薄井香菜先生です。
桜嵐記
もう、何から書いていいかわからないぐらい、素敵な場面や演出、セリフがありました。
なので、思いつくままにアットランダムに心に残ったことを書きとめておきます。
初日映像、いきなり桜吹雪の舞い落ちる中、スポットライトを浴びて弓を引くたまきち、美しい~♪
けど、実は、幕開きすぐに、下手すっぽんから 組長のるみこさん(光月るう)=晩年の楠木正儀登場。
何故、北朝と南朝、2人の天皇が御座したのか、歴史を劇にして、わかりやすく説明してくださって、すっと入ってきました。
Wikipediaの詳しい説明読むよりわかりやすいです!
尼僧姿のなっちゃん(夏月都)=晩年の弁内侍と共に、回想を始めて 物語が始まります。
登場は、長男、次男、三男、の順ではなく、番手順。
トップの珠城りょうの次に、2番手の月城かなと、そして、三番目に次男の鳳月杏。
三男、ということで、元気いっぱいの楠木正儀。
負けを承知で、後醍醐~後村上天皇のために戦った楠木正行の滅びの美学、ということで哀しいお話と思いきや、れいこちゃんにいっぱい笑わされますw
れいこちゃん、関西弁がお上手で、いい味出してました。
雪組時代「銀二貫」で主演した時に、身につけたのでしょうか?
登場一番、「戦(いくさ)場は、俺の遊び場やぁ~~!」、三男坊で元気いっぱい、可愛い~♪
初日映像で一箇所、「兄貴もほんまは河内弁ペラペラやんなぁ」の「ぺらぺらやんなぁ」のイントネーションが違うな、と思ってたのですが、今日観たら、ちゃんと修正されて、違和感なくなってました!!
兄貴の正行が、弁内侍の手を引いて「ほな、行きましょか」しゃべれる所を見せた!^^;
次男の正時(演:鳳月杏)は、戦より料理が好き、という設定で、三者三様の描かれ方をしていて、面白いです。
正時と妻の百合(演:海乃美月)のしっとり感は安定。
関西弁と言えば、ネイティブのからんちゃん(千海華蘭)もお芝居お上手で。「あ、あかんて!」…とかわいい声の護衛のおじさんでした。
戦いの仲間に入れて欲しいと必死の懇願も
それから40年後…えっ?まだ生きてたの?と思ってしまった…^^;
関西弁つながりで、後村上天皇のありちゃん(暁千星)。
皆さんおっしゃるように、最初誰か分からなかった!
天皇らしく、ゆったりとした京言葉と所作で、いつものありちゃんの役どころと違って新鮮でした!
誰かわからないつながりで、高師直役、ゆりちゃん(紫門ゆりや)。
専科への異動が決まっていますが、専科へ異動と聞いた時に、専科さんらしいお芝居っていままであったかしら?と思ったんです。
ロイヤルゆりちゃんは、伯爵役など王侯貴族役が似合うし、悪役は「アルジェの男」の新公主演、ジュリアン・クレールぐらい。
癖のある役や、黒い役、敵役をすると、見る者の印象に残りますし、役作りなどの勉強にもなりますけどあまりにもストレートなお役が多かったから、専科さんでどんなお役を演るのかしら?とちょっと心配してたら…
月組生としての最後の公演で、まぁ、悪い役!
演り甲斐ありますね! アイメイクも目尻に黒々と隈取みたいなアイライン入れて、凄みの利いた声で、大成功です!!
今回、ゆりちゃんの高師直と共に「怪演」と呼ばれている後醍醐天皇役の一樹千尋さん。
地の底から湧いてくるような大声と存在感、あっぱれです!
死して尚、人々の心を支配する、圧倒的存在感に「ポーの一族」のキングポー味を感じたのでした。
後醍醐天皇の妻役は、退団する楓ゆきちゃん。はんなりと、でも凛とした姿が高貴なお方、いいお役でした。
弁内侍は、姫でありながら、気が強く、自分からニセの手紙に騙された風を装って 高師直の命を狙おうとしていたのです。
「敵を取るのは、某(それがし)が代わりにいたします」と北朝と戦う決意を見せた正行。
く~、かっこいい!
要所要所で、さくらちゃんが美しい声でうたってくれて、うっとり~♪
トップ娘役たるもの、これぐらい出来てほしいですよね!
以前「I AM FROM AUSTRIA」で、さくらちゃんのお歌聴いたら、自然と涙があふれてきました。
今回もやはり 美声披露してくれて もう聞けなくなると思うと胸が締め付けられそうでした。
一口に宝塚トップ娘役といっても いろいろだわ。
劇団も、組運営のためにもきちんと ある程度の実力のある生徒を抜擢してほしいです。
今回、足利尊氏の出番が少なかったので、おだちん(風間柚乃)の貫禄のある場面は少ししか見れませんでした。残念!
北畠親房役のヤス(佳城葵)が目立つお役もらっていましたね。長台詞。
まゆぽん(輝月ゆうま)の正成も存在感あります!
湊川の戦いの時から 南北融和政策を提案してたのに 後醍醐天皇に戦を続けるよう押し切られ…命を落とすシーンはショック…
尊氏も正時の家まで来て和解を提案するのですが…
「美しう長じられた…」と三人の成長ぶりに目を細める尊氏、100期生w
だから、後に 正儀の「お父は、北朝に殺されたんやない! 南朝に殺されたんや!!」のセリフは胸に刺さります。
南朝が潔く 提案を受け入れていれば 無駄な血を流すこともなかったのに…
優しい父親でもあった正成は、銀橋で幼い三兄弟に干し飯を分けて、農民への感謝の心を諭すのです。
父親から受け継いだ、農民を守る心は、敵兵であっても、傷の手当をして家に返してあげる行動につながり…。
だからこそ、正行らが四條畷の戦いで苦戦しているときにも農民たちが、あの時のお礼に、とやってきてくれたのです。
ここ胸熱…
ラストが美しい…
もともと、泣けるいいお話。
それを 上田久美子先生が、さらに美しく切なく描き出されて、
(南朝のあった)吉野の桜が散る…たまさくの有終の美を飾る サヨナラ公演にふさわしい演出で、大満足でした!
私は…号泣に至らず。
とにかくオペラ上げ下げ、あっち観てこっち観て 忙しい!!
私が泣いたのは、ショーの方でした!
ショーの話は、また今度…
スタッフ【2021.5.19追記】
作・演出 上田久美子
作曲編曲 青木朝子
作曲編曲 高橋恵
音楽指導 佐々田愛一郎
振り付け 若央りさ 麻咲梨乃
衣装監修 任田幾英 薄井香菜
演出助手 熊倉飛鳥