2021年6月3日11時公演を観てきました。
もう、大満足!!
お芝居も良くて、ショーも良いっていう公演ってなかなかないのです for me.
うん、良かったよ、っていうのはたくさんありますけど、両方大満足なのは、花組公演の「MESSIAH」と「Beautiful Garden 百花繚乱」以来かしら?
いつも言ってますけど^^; あれは、幻になった「明日海りお退団公演」の作品だと思ってます。
本当に泣ける作品でした…
組子がみりおちゃんを中心に熱くまとまっていて、お芝居のストーリーとも重なって泣けて泣けて…。
ショーは、野口幸作先生が、みりおちゃんの宝塚人生を書かれた「Eternal Garden TAKARAZUKA」、これが退団ソングでなくて何だというの??
涙、涙です。
この素晴らしい作品とともに宝塚を卒業されたら感動MAXでの幕引きとなったのに・・・ブツブツ。
今、珠城りょう・美園さくらのお二人が、大感動の「桜嵐記」と、めくるめくショー「Dream Chaser」で宝塚を退団できてよかった!
後になって「○○で退団」と、書かれる時に、あぁいい作品だったな…と皆に良い印象で思い出してもらえるのがいいですね。
ま、アテクシの黒豹の恨みがむくむくと出てくる前に、感想など。
初回、ストーリーを追って、内容を理解するので精一杯。
全くのオリジナルで、どんな内容知らないわけではなく、歴史上の人物で、その功績も十分わかっていても、どのように描かれているかは観てみるまではわからないもの。
上田久美子先生の、傑作といっていい、感動作ですっ!!!
今日、2回目ですけど(普段から観劇は1公演につき2回~多くて5回)、今回は、セリフがスーッと入ってきて、もう泣ける、泣ける。
先日 、タカラヅカ・スカイ・ステージで、日本モノの公演の縁の地を訪ねる番組「プレステージ」を観て、湊川神社に行ってきました。
門を入って左側に、楠木正成の生涯の説明看板を読むと、本当に立派な人だったのだな、と心揺さぶられました。
明治天皇が、楠木正成の忠孝の精神に感銘を受け、湊川に神社を作るようにと御沙汰され 明治5年に出来た神社です。
お芝居は、淀みなく、きれいに流れて、一連の流れは、どこをとっても素敵です。
故・柴田侑宏先生の作品は日本語が美しい、とよく往年のヅカファンや、生徒さんがおっしゃいますけど、私にはあまりピンと来なかったんです。
が、上田久美子先生の書かれるセリフは、美しく、わかりやすく、説得力があり 「エリザベート」ではないですが、セリフを諳んじて、ひとり「桜嵐記」をやりたいぐらい。
台本を売って欲しい。…というのは無理でしょうから
ノベライズ本にして販売して欲しい!
全国の図書館においてみんなに読んでもらいたいし 私は絶対買います♪
前にも書きましたけど 見る前から哀しい話だとわかっています。
正成・正行、親子二代 天皇に仕え、負け戦と知りながら、忠臣として最後まで天皇のために命を賭して戦い死んでいきました。
それが、ポスターの「限りを知り 命を知れ」の一文の「限りを知る」。
たまきち(珠城りょう)のサヨナラ公演ですから、たまきちの宝塚人生のラストと重なって余計に泣かされます。
たまきちは、幕開け登場の時から、スポットライトに照らされる桜の花びらが舞い落ちる中に登場で、桜の花が効果的に使われていて美しいです。
昔から、桜は、人の命が「散る」場面に使われますし、南朝のあった吉野の桜と相まって美しい舞台でした。
ラストの出陣式は、もう胸がいっぱいで、周辺でもすすり泣きが漏れていました。
名将・楠木正成の遺志を継ぐ正行と末っ子のやんちゃ坊主・楠木正儀の対比が面白い
圧倒的兵力を誇る北朝に勝てるはずもない、和睦を、と進言するも、戦うのが武士の務めと北畠親房に一蹴されて。
組長のるうさん(後年の楠木正儀)が、南北朝時代へようこそ、となぜ南朝と北朝に分かれるに至ったかの説明と寸劇がわかりやすい!
公務員を全員クビにして、おぼっちゃんにやらせたから、世の中が混乱した、とわかりやすいたとえ。
その、戦をしたこともなく何もわからない公卿の言葉で、本気で国の安定を望む正行が負け戦をするはめになる…無念の南朝の庭の件(くだり)は、胸が痛みます。
悔しさをにじませるたまきち、好演。
正儀は、後村上天皇の前でも、言いたいこと言う! いいねぇw
正儀の正論は、胸がスカーッとします^^
「オヤジは北朝に殺されたんやない、南朝に殺されたんや!」は何度聞いても泣けます。
でも…正儀の場面は、胸が痛む場面が多い中、一服の清涼剤のように、笑わせ、ほっとさせてくれます。
「夢現無双」途中休演になってしまったけど、 本位田又八、面白かったし、「ピガール狂騒曲」のシャルルも笑いを取れる役で、そんなれいこちゃん(月城かなと)も大好き♪
なんと言っても、弁内侍(美園さくら)と吉野へ向かう道中の場面が楽しいですね。
弁内侍が座るために、石のホコリを払って 無理やり弁内侍の腰掛けてる石にギチギチに座って、「水、飲むぅ?」
弁内侍が痛がる足を、どれ、と見ようとしたら無礼者!と払われるのに、正行にはされるがままの内侍に妬けちゃうところも可愛い♪
私は、れいこちゃんの河内弁が可愛すぎてキュンキュンきました。
あ、今日、たまきちの「ほな、行きましょか」以外にも、後半結構河内弁になってた気がするけど…気の所為?
今回ちょっと出番少なめのちなつ(鳳月杏)ですが、次男の正時は家庭的な男性に描かれてますね^^
イノシシの丸焼き、火が通っているかどうかは 矢をさして澄んだ肉汁が出てればOK!と。
「戦場は俺の遊び場や~!」と元気いっぱいの正儀の後に出てきた正時(鳳月杏)は。
「俺はそんな危ない遊びはしない」とミョーにカッコいいのです^^妻思い^^
泣けるのは、表向き、百合(海乃美月)の父が寝返ったから、敵の娘など要らん、と離縁を言い渡しますが、本当は百合の命を助けるため…とわかるところ。
四條畷の戦いは、苛烈を極めましたが、昔、川で助けた敵兵=百姓たちが恩返しに来てくれるところも胸熱。
楠木の歌を歌うまゆぽん(輝月ゆうま)、民が歌う楠木の歌、なんだかじわる。
後村上天皇のありちゃんのゆるりとした京言葉も素敵です。
「始めたけんかをやめられない 幼友達を許しておくれ…」
天皇に「幼友達」なんて呼ばれてしまったら、余計に辛い。
わかってるやん、わかってるのに止められない後村上天皇のバカぁ。
後村上天皇も又、苦悩しながら、父・後醍醐天皇の亡霊に取り憑かれて よりよい政を行うより 父の遺志を継ぐことを優先するという選択をしてしまったんですね…
今回で退団する楓ゆきちゃん始め 月組の皆さん、芝居が巧い!
幕開けすぐに、るうさんが南北朝へようこそ、と、客席に向かっておっしゃいますが、本当に、ぐいぐい舞台に引き込まれて、南北朝の世界に入り込みました。
月組の上級生、いつも芝居でもショーでも大活躍の白雪さち花ちゃんは、高師直に侍る女御も、四条隆資も自在に演じてます。
どんな役でも、自然な芝居がリアリティを出している千海華蘭ちゃん、
今回、素晴らしい怪演ぷりの高師直の紫門ゆりやくん。
すごいわ。
もう語り尽くせないから困る。
目が2つじゃ足りないし、脳みそが老化してて覚えられないのが残念。
さくらちゃんが演じる弁内侍は、そんなにセリフが多いわけでもないのですが、内側に黒い炎を秘めている 意思の強い女性で 凛としたさくらちゃんにあってます。
日刊スポーツのインタビュー記事に
「今まで演じたことがなく、1度やってみたいと思っていた陰のある役。最後に出合えてすごくうれしい」
肉親を北朝に殺され、敵を取ることを支えに生きてきて、偶然であった正行との淡い恋心が、この時代らしくて美しいわ♪
ワタクシ的にツボだらけで 散漫な内容になっちゃったけど、^^;
配信でもいいから、ぜひとも観て欲しい作品です。
たまきち、さくらちゃん、最後にいい作品に恵まれてよかったね♪
また来週見に行きます♪
6月21日月曜日、有休取ったけど…ランチに行くんだった!! あ~千秋楽観たい!
東京宝塚劇場のラストデ-は、8月15日。
先過ぎる~(泣)