「哀しみのコルドバ」2021年8月26日11時公演を観てきました
宝塚で「哀しみのコルドバ」を上演するのは、5回目。
ファンから愛されているからこその再演。
今回は、柚香光の魅力を最大限に活かすことを考えて、「哀しみのコルドバ」になったのかな~と思ってます。
これほどマタドール姿が似合う人が他にいらっしゃるかしら?というぐらいお似合いのれいちゃん(柚香光)。
こんなれいちゃんを観たかった!というリクエストにお応えしてくださった感。
赤い大布を翻す場面もかっこよくて! (艸`*) ほれぼれ♪
あれは、全身を使うから、本当に大変だ、って以前どなたかが…明日海りおさん? 誰かがおっしゃってました。
エリオとエバ…決して結ばれることのない二人の恋が切なく胸に迫ります。
ストーリーは同じでも、演者によって 持ち味が変わるのがお芝居の面白いところ。
また、出演者が、お役との出会いによって、役の幅がひろがったり、新たな一面をみいだすこともあり、そんな生徒さんを見るのも楽しみの一つですね~♪
キャスト別感想
柚香光(エリオ)
「哀しみのコルドバ」という名作に、新たに柚香光のページが加わったのは、れいちゃんにとって光栄なことだと思ってます。
再演作への出演は、比較されることもあり、大変だと思うのですが、れいちゃんのエリオもやり場のない思いや苦しさが出ててよかったです。
とにかく立ち姿が美しい!
マタドール姿は眩しいぐらいキラキラですし、ビセントの決闘に立ち会う際の真っ白の長いマント姿も神々しくて。
こらえきれないエバへの思いから この愛に生きよう、と決意を固めたのにそれを根底から打ち砕く「事実」に愕然…
柴田侑宏脚本の真骨頂ここにあり、ですわ。
ひとつの決意を胸に闘牛場へ向かうところからラストまで、目が話せませんっ!
星風まどか(エバ)
エリオのかつての恋人で、今は実業家リカルド・ロメロをパトロンに持つ、という役どころ。
エリオと久しぶりの再会で愛が再燃。
まどかちゃんは、3年も宙組でトップ娘役を務めてただけに、堂に入った演技で存在感も抜群!
花組生として初の舞台ですが、今後に期待を持たせてくれました。
エバ、エリオ、アンフェリータ(エリオの婚約者 音くり)の3人で、かの有名な「エル・アモール」を歌う場面がありますが、今だからこそできる場面。
聞かされました。
永久輝せあ(リカルド・ロメロ)
2009年花組の真飛聖主演の「哀しみのコルドバ」をスカイステージで観たのですが、ロメロ役は、大空祐飛さんが演じておられました。
クールで大人、イケオジ系でしたから、爽やか青年なひとこちゃんがロメロ??って配役発表されたときは、驚いたし、想像つかなかったんですが。
ニコリともしないひとこちゃん、クールで容赦のなくエリオと睦まじくしているところを引き離し、家に帰るぞ、と呼び寄せた後の平手打ち、く~~~!
知ってたけど、知ってたけどひとこちゃんがあの平手打ちを食らわすところは、ひとこちゃんの新たな世界。
終始大人なロメロにも、ちょっとほれぼれ^^
聖乃あすか(ビセント)
人妻を愛してしまって…愛する人の夫は司法長官(一之瀬航季)!!
決闘を申し込まれ、長官を撃ってしまって追放の憂き目に。
二人は駆け落ちします。
あすかちゃんは、割と元気が良くて、パシッとしたいつものあすかちゃんな感じがしました。
個人的な意見を言わせていただければ、もう少し気弱な感じで、狼狽、困惑、悲嘆みたいな色を濃く出していたら もっとビセントに心を寄せられたような気がします。
高翔みず希(エリオの母)
気っ風のいいお母さん。ポーの一族でも女役、貫禄でしたが、今回も、期待通り。
エバの母親役の鞠花ゆめさんと言い合う場面は、激しくて、思わず客席から笑いが漏れました^^
音くり寿(アンフェリータ)
エリオの婚約者で、エリオが師と仰ぐアントン・ナバロの娘。
終始可愛く、無垢なお嬢様。
安定の歌声。
同期のまどかちゃんが組替えしてきたので、これからは、まどかちゃんとの場面も
多いかもですね。
一之瀬航季(セバスチャン伯爵)
セバスチャンは、ビセントに妻を寝取られた格好。
口ひげを付けて、こちらもイケオジで渋い。
決闘は、100期同士の対決で…花組100期は娘役さんも実力者揃いですが男役さんも、見ごたえあります^^
「PRINCE OF ROSES」でのお芝居がすごく良かったので、これからも期待してます。
和海しょう(アントン・ナバロ)
2009年版で夏美ようさんがされてたお役だったので、随分印象が違いました。
重鎮的な感じは薄かったです。実年齢の差を埋めるのはなかなか難しいですね。
私の先入観が勝ちすぎてましたが、初めて今回の「哀しみのコルドバ」をご覧になった方は、しーちゃんので正解だと思います。
落ち着いた佇まいがよかったです。