演目が発表になった時に、原作本が、児童書??と不安がよぎったのですが…
とてもいいお話、ということで楽しみにしていました。
ファンタジー!
演出の木村信司先生がプログラムのご挨拶に書かれています。
永年、ファンタジー作品は企画が通りませんでした。
「夢」を謳うタカラヅカでファンタジーができないなんて、それこそまさにファンタジー、そんなにみんなスーツものばっかり好きなのかな?と思い惑う日々が続きました。
いま、時代は変わりました。ようやくファンタジー作品ができます。
〈中略〉
ようやく本来の自分に立ち返った作品ができると思うと感無量です。
「ほんものの魔法使」プログラムより
「ほんものの魔法使」のナウオンステージで、あーさ(主演の朝美絢)が話していましたが、今回、ポスター撮影のときにも、木村先生のこだわりが強かったようで、先生の意気込みが感じられたようです。
プログラムのご挨拶を読んで、なるほど~と納得しました。
作品的には何度も観たい作品ではなかった…
やはり、児童文学…。
アダム(演:朝美絢)は、自信を持てないジェイン(演:野々花ひまり)に、心の中の2つの箱を開けて 自分の魔術師になりたい気持ちを認め、自分は、魔術師になるんだ!という強い思いを持って…と、諭します。
両親に可愛がられ、期待されている兄とは違い、劣等感に苛まれていたジェインが、明るく、強くなっていくところが見どころ。
もう一人…不器用で、小心者でアダムを裏切ってしまうニニアン(演:華世京)が、ラスト、がらりと雰囲気を変えて、しっかりとした青年に成長したところを見せているのもよかったです♪
それぞれの成長物語。
いいお話。
ファンタジーが嫌いなのではないです。
成長物語は好きですが、設定が…子供向き。
カラフルで個性的なキャラクターたちが舞台狭しと大活躍!
目に楽しい、ディズニーのパレードから飛び出してきたよう♪
朝美絢、東上公演の演目は…
朝美絢主演で。と劇団が言ったから この作品になったのか。
花組の同期、95期のマイティ(水美舞斗)が主演の東上公演は「銀ちゃんの恋」。
お芝居の勉強ができそうな演目です。
あーさも見目麗しい95期、研13となった今、演じるのはこれではないような…。
先の、宙組「夢千鳥」で96期の和希そらくんが、良い芝居を見せていた事を思うと、客席の心を震わせるような、ひりひりと心が痛んだり、熱い思いで胸がいっぱいになるような濃い芝居ができる演目を観たかったな、とちょっと残念。
学年と、お役の出会いって、生徒さんのタカラヅカ人生でとても大事です。
ターニングポイントになったり、ブレイクしたり、プラスになるお役とのめぐり逢いって大事だと思ってます。
キャストの個性が濃い~!!
プログラムには、見開きで主演コンビの
アダム 朝美絢
ジェイン 野々花ひまり
次の見開きには、9人
千風カレン、透真かずき、久城あす、愛すみれ
桜路薫、天月翼、彩みちる、縣千、華世京←🆕
今回3番手の華世京くん(106期)が研2にして、衣装のお写真で登場!
研1から、望海風斗様退団公演「フォルティッシッシモ」でも、いいポジションもらって、おぉ!!と思ったのですが、早速こんなにセリフも多く、目立つお役をもらうとは…大抜擢!
初セリフが、ほんの一言、という生徒さんが多い中、ここまでとは!
不出来なニニアン、ダメっぷりをとても可愛く演じてました^^
市長のロバートと対立するマルヴォーリオ(桜路薫)が、 いかにも悪そうでw いい味出してました。
ワン・フー(中国人ではないらしいw 天月翼)や、悪魔、という意味のメフィスト(星加梨杏)など、見た目を作り込んで わっるいヤツ! 好演してました。
賢者で長老なアレキサンダー教授のりーしゃさん(透真かずき)が、
人は、優秀な人物を羨み、その高みから引きずり降ろそうとするが、あまりにも高みに上り詰めた人物だと、皆、その人物を排除しようとする、気をつけなさい、アダムと諭します。
魔術師ではなく、ほんものの魔法使だと見抜いてアドバイスをくれるマジェイアで一番いい人^^
ジェインがヒロインですが、彩みちるちゃんも、可愛い♪
ヒロイン感のある役者さんですね^^
特筆すべき、縣千のしゃべる犬・モプシー
可愛くて、面白くて、目が離せない!!
いくつか読んだブックレビューにも、モプシーが魅力的に描かれている、と書かれていて、アダムは色が薄い感じ、ということでした。
アダムの良き相棒のモプシー。
しゃべる犬を演じるあがちんは、犬の役と聞いて、頑張りどころ、と思ったのでは?
犬の動きをよく研究しているな、と感心♪
耳を掻いたり、ポリポリ足を掻いたり、飼い主・アダムの足にカリカリしたり、同じところをぐるぐる廻ったり、ジェインがマジックで出したスカーフで遊んだり、可愛いったらないの!
かと思えば、二本足で立ってる時は、とってもエラソーな態度を取ったりもしますw
ジェインが大好きだから、ジェイン~♪と追いかける姿も喜々としていて可愛い^^
おもちゃのアップライトピアノを弾く様子は 「スヌーピー」に出てくるシュレーダーみたいです^^
あがちんは、この演技で、またまた評価が上がったのでは?と思います。
個性豊かな脇役の中で、淡々と描かれているアダム
本の中でも、アダムは淡々と描かれているようで、それが魅力なのかもしれませんが。
私には、ちょっと物足りなくて。
しかも 主演コンビのラブもありませんから、宝塚ファンのツボを外してます。
たまにはこういうのもいいじゃない?と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、95期から3人目のトップが誕生しようとしている今、
研13で巡り合う東上公演のお役がアダム、というのは少し残念 for me.
あーさは、幕開きから、スポットライトを浴びてのソロがありますし、二幕はソロ多めで、本当に 月組の頃からしたら、歌唱力格段に上がってる~!!
と、これも望海風斗様効果なのかな、と成長ぶりが嬉しかったです。
あーさは、前にも書きましたが、美しいお顔に似合わず、男役魂の熱い生徒さんだと思うので、男臭い役や、骨太な人生を歩む男、のようなお役を見たいと思ってます。
ジェインの野々花ひまりちゃんも東上公演初ヒロイン、頑張ってました^^
「義経妖狐夢幻桜」のマサコを演じたひまりちゃんが大好きだったのです^^
木村信司先生はこういうのを描きたかったのね^^
ピクニックの場面が…楽しいですw
蜂と嬢王蜂(千風カレン)の娘役さんたち。
黄色と黒のミニドレスは…割と蜂の定番w
ニワトリの彩みちる&羽織夕夏が可愛いです!
衣装も、レースの傘も、歩き方も全部良いっ!
そして男役さんの牛!!
テンガロンハットに、角が付いていて^^
衣装は、スパニッシュ風味。
牛の群舞は、カッコいい! ちょっと「かちゃコン」を思い出したわ。
カラフルな蝶々たちのダンスも、ディズニーパレードから抜け出てきたようです。
市長のお家に招かれたアダムがジュークボックス(←ほぼ死語)のような機械のみだしなみコース?のボタンを押すと…
歯磨きマシーンやひげそりマシーン、爪磨きマシーンなどのロボットたちが出てくるんですけど…この場面いる?
可愛いんだけど…唐突感あります~
フィナーレ
フィナーレが付いているので、最後に「宝塚的なもの」が観れてホッ♪
ラストシーンが、あーさとあがちんとひまりちゃんで幕、なので、
お着替えの間、かなり長いあいだ拍手してました…
でも、幕が上がると、バーン!! キラッキラのあーさがそこに。
華のある男役さん。
自ら発光している。
だから、こういう人をスターと言うのでしょう♪
男役の黒燕尾も、娘役さんとのペアダンスもあり、ラストは、お約束のデュエットダンスで、ようやくホッとできました。
ひまりちゃんは、ずっと憧れていたというデュエットダンスできて良かったですね!
お芝居では「タカラヅカ要素」が薄めで、求めているのはこれじゃ~ない、感があったワタクシですが、最後は、しっとり満足♪
スタッフ
脚本・演出 木村信司
作曲・編曲 長谷川雅大、植田浩徳
振り付け 百花沙里
衣装 加藤真美
演出助手 指田珠子
今日は、カメラが入っていました。
2番手だから円盤出るのかしら?
あーさのスター付箋2021が発売になってないのが謎だわ。