2023年7月27日 『鴛鴦歌合戦』新人公演を観てきました。
2019年10月『I AM FROM AUSTRIA』新公以来約4年ぶりです。
若い息吹を肌で感じる楽しさもあって、充実の1時間40分でした。
全体の印象
今年は103期が新公最終学年。
『鴛鴦歌合戦』の新人公演、ヒロインは103期の朝葉ことのちゃん。
主演は1期下、104期の天城れいんくんでした。
前の大劇場公演『うたかたの恋』の新公では、2番手役、水美舞斗演じるジャン・サルヴァドル役、
そして順調に今回主演をゲット。
れいんくんも、ことのちゃんも滑舌がすごくいい!!
クリアに聴けてストレスフリー!!
役者は声、といいますが、改めて声、滑舌は舞台の楽しさを左右するのだ、と納得でした。
今回、主演のお二人、本役の柚香光さんからは「舞台を楽しんでおいで」と、星風まどかさんからは「ことのの『お春』をやればいい」とアドバイスされたとおり、
コメディらしいいきいきとした楽しさが生きていました。
礼三郎のれいんくんは、セリフ回しもれいちゃんの礼三郎に似て、堂々と緩急つけて演じていました。
ことのちゃんは、アドバイスどおり、ことのちゃんのお春で可愛かった。
ワタクシ的に、まどかちゃんのセリフ、甲高く早口で聞き取りにくいところがあるのですが、ことのちゃんのセリフは一音一音が粒立っているのが良かったです。
人数は半分なのに、新公学年のみんなのやる気と勢いでカバーして遜色ない舞台になってました。
主演コンビの並びは、れいまど(柚香光&星風まどか)がしっくりときすぎなので、今回限りの二人の並びは 普段のショーなどでも組んでる印象がなく見慣れない感を強く感じました。
これはれいんくん、ことのちゃんの責任では無いですけどね!
キャスト別ざっくり感想
浅井礼三郎(柚香光) 天城れいん 104期
新公でこのお役は難しいのだろうと思います。
セリフだけでなく、慣れない和物の化粧や鬘、所作にも気を使いハードル高そう。
そんな中、れいんくんの礼三郎、上述の通り、セリフ回しもよく堂々としていましたから、新人公演と知らされずに観ても、納得の芝居になっていました。
さすがに、モデルもやっているれいちゃんの身のこなしというのは及ばずかもしれませんがよかったよ♪
お春 (星風まどか) 朝葉ことの 103期
上述の通り、滑舌がいいので観てて楽しいです。
ことのちゃんのお春も可愛い、こちらもあり、です。
ゆったりと演じていたので、安心して観てられました。
今公演、エトワールも演っていて、104、105期が早々と抜擢を受ける中、103期娘役放置??からの、ようやく光が当たって嬉しい…
以下、キャスト表の上から順番(本役さんの学年順)
蓮京院 (京三紗) 詩希すみれ 103期
新公最終学年らしい落ち着き。
京三紗さんかと思うようなセリフ回しにびっくり!!
ずっと見守ってきた礼三郎が我が子と知って…の場面は最高の見せ場で…お上手でした。
道具屋六兵衛 (航琉ひびき) 涼葉まれ 103期
とんでもなく偽物を売る骨董屋、セリフ多いし、見せ場いっぱい、新公長の学年で、なんでもできる生徒さんだけあって、老け役も堂々と、楽しんで演じているのが伝わってきました。
志村狂斎 (和海しょう) 海叶あさひ 103期
今回、本役がこの公演で退団される和海しょうさん。
だからこそのこのお役だと思うのですが、出番もセリフも多く、絡む相手も多く忙しかったと思うのですがお上手でした。
キラキラした笑顔が可愛いかいくんが老け役〜〜〜??と思ったけれど、ステップアップできたのではないでしょうか。
峰沢丹波守 (永久輝せあ) 美空真瑠 105期
可愛いお殿様〜!!
声がいい、滑舌がいい、メリハリのあるお芝居で惹きつけられました。
本当に面白い!
普段から、歌や演技がいいな、と思っていますがさらに魅力発見♪
麗姫( 春妃うらら) 星空美咲 105期
本公演でもおとみちゃんという娘役2番手の大きいお役で、新公でも麗姫、さすが美咲ちゃん♪
美咲ちゃんも声がいいので、セリフが聞き取りやすく、ストレスフリー。
歌唱も良くて、耳福。
桔梗 (糸月雪羽) 湖春ひめ花 106期
歌姫枠、「敦盛」の場面の歌唱が見せ場。
お上手でした^^ もう、歌唱力は学年関係ないですね。
秀千代 (聖乃あすか) 鏡星珠 106期
かがみん、すごく張り切っているのがわかる!
元気いっぱいに演じていて楽しそう!!
昨年の『巡礼の年』新公から、ぐいぐい来てる頼もしい生徒さん、今後も楽しみ!
浜菊 (咲乃深音) 花海凛 108期
108期文化祭でヒロインされてましたね〜♪
歌唱力高くて注目の生徒さん、まだ研2。
今回もしっかり歌上手枠で抜擢されています。
花組は、出来る生徒さんはきちんと使っているのがいい!
七緒(朝葉ことの) 美羽愛 104期
あわちゃん、骨董屋さんにいる!可愛い〜^^
本公演では、礼三郎様の許嫁だけど、恋煩いから立ち直り秀千代さまと…♥で目立っていたけど、
新公は、骨董屋で初音夢ちゃんといきいき演じてました^^
藤尾 (美羽愛) 七彩はづき 107期
新公ヒロインも経験し、阪急のポスターにも抜擢…と勢いのある娘役さん。
下手で秀千代(鏡星珠)とイチャイチャしてるのも可愛い^^
空丸(美空真瑠) 希蘭るね 107期
秀千代の小姓・空丸も、本役の美空真瑠くん同様に可愛くていきいきしてて♪
キラキラした生徒さんを観るのは新公の醍醐味ですね。
おとみ(星空美咲) 愛蘭みこ 104期
歌上手で可愛いみこちゃんにいいお役来た〜〜!!
可愛くて笑えるお役なので、楽しんで演じている感じが良かったです^^
新人公演担当は菅谷元先生
菅谷元先生は、学生時代、北海道の劇団しろちゃんで代表を務めておられました。
兵庫県のご出身で、お母様、伯母さん、お祖母様と宝塚ファン。
子供の頃から宝塚歌劇を観て親しんでこられたばかりでなく、
子供時代に、伊丹市のアイホールでワークショップを受けたりもされていたそうです。
子供の頃から演劇に親しみ、学んで来られた菅谷先生…
『めぐり会いは再び next generation』の新人公演も担当されています。
あら、今回も昨年の『めぐり会いは再び next generation』も小柳先生の演出作品ですね。
今後は、いろんな先生の新公を担当されて、演出家としての間口を広げて頂きたいです。
実力派の先生が昨年相次いで退団され、今後演出家の先生の高齢化により退団もあると思われるので、演劇経験のある先生なら即戦力になりそう。
私が知る限り、ですが菅谷元先生の他に谷貴矢先生、栗田真美先生、熊倉飛鳥先生、竹田裕一郎先生も入団前から演劇で実績をお持ちです。
楽しみにしてます♪