今年最後の観劇は、月組公演 舞音/GOLDEN JAZZでした。
◆舞音
原作がマノン・レスコー、と聞いたら
瀬奈じゅん主演の花組公演「マノン」を思い出して 嫌な予感がしてたのですが
新作の舞音(マノン)で 良かった~!
私が好きなところは ベトナムの雰囲気が伝わってくる演出。
装置は松井るみさん。
花組の「愛と革命の詩」の時も、斬新な舞台にビックリしました。
今回は布や竹を用いてアジアンテイストを醸し出しています。
花をいっぱい積んだ自転車を押すノンラー(円錐形の笠)を被った通行人、
地べたに座る人たち・・・ベトナムの市場の賑わいが伝わって来ます。
オープニング、真っ白の大布が揺らめく中
ひらひらと衣装を翻しながら踊る水の精霊のダンスが優雅~~~♪
ここは愛と革命の詩でも振り付けを担当された
幻想的なダンスで 水の精が
蓮の花を模したランプを持って踊るところも素敵~♪
ホイアンの街の空を彩る赤い提灯、いろとりどりの提灯がエキゾチック!
提灯を持って踊るところも アジアンテイスト満点で
心は遠くベトナムの あの時代に旅立って行きました。
オープニング、
主人公の心象を表す「もう一人のシャルル」(美弥るりか)が銀橋に。
強いスポットライトを浴びて 存在感がすごい!
舞台上には
フランスからの船が港に入港、デッキに立つシャルル(龍真咲)が
美弥るりかちゃんと対比となります。 こういう演出が好き。
ストーリーの感想はたくさんレビューがあがっているのでザックリと。
マノンが、すごく悪い女に描かれていた「花組 マノン」
今回のマノン(愛希れいか)は、裏切りは一度だけで
心のままに生きる 無邪気な女性で、ホッ。
シャルルとマノンの愛と平行して描かれる
としちゃん(宇月颯)のディンタイソン大活躍!!
ディンタイフォン(鼎泰豊)は小籠包♪
なんでこんな名前?? ややこしいわ!
撃たれて死んでしまい 途中から出番がなくなる
二番手のたまきち(珠城りょう)よりも美味しい役。
堂々とした態度も 指導者としての風格もあり うまかったです!!
マノンの兄役で 悪い男をたまきち。
悪役はインパクトがあるはずだけど
あまり印象に残らなかったのが残念。
印象に残ったのは、目力と勢いを感じるあーさ(朝美絢)
反政府運動をすすめる若者の一人として 目立っていました!!
体の内側に、輝く人がもつエネルギーがみなぎってる感じがしました。
専科から 里帰り出演のマギー(星条海斗)の警察長官ギョーム。
大きい声とタッパのあるマギーに適役♪
ちょっと回ってくる役が限られていますが。
シャルルは、自分の立場を捨ててもマノンを手に入れようとします。
フランス軍を敵に回すことすら厭わない、
そんな一途な思いをにじませる まさおくんの演技が光ってました。
途中、ベトナムの言葉で歌う歌が雰囲気を盛り上げていきます。
娘役さんは あまり目立った役がなくてもったいなかったですね。
ラスト 撃たれて虫の息のマノンと小舟に乗って漕ぎだす所が泣きポイント。
余計なものを取り払った シンプルな舞台装置ゆえに
真ん中の二人に集中できてよかったです。
シャルルからの愛で綴られた手紙を大切に持っていたマノン。
これからの二人の未来に夢を描くシャルルの腕の中で
静かに永遠の眠りにつく・・・切ない!
シャルル もうひとりのシャルル マノン、の3人に
スポットライトが当たって・・・
3人とも泣いてるし。
涙もろい人、注意!!
この舟を漕ぎだすハロン湾は、
中国が攻めてきた時に 龍が下りてきてベトナムを救った、という
伝説がある、とマノンが語ります。
ハロン湾の伝承を知った植田景子先生が 月組で公演するにあたり
マノンの舞台を 龍真咲の名前にひっかけて ベトナムにしたのかな?
な~んて。いつもの深読み。
最後の小舟のシーンは、小舟は動かないのね…
星組公演 花の踊り絵巻の驟雨の場面のように
小舟を盆で回して消えていくという演出好きだったわ。
最近の植田景子作品の中では私好みの作品でした!
余韻の残るラストに ハンカチ握りしめる方も・・・。
こういうしっとりと見せる作品もいいな、と好評価の舞音でした。
マノンのアオザイ。 舞台で使っているアオザイのほうが華やかでした。
あ~ ショーの感想もまとめて書くつもりだったのに、
長くなってしまった。
また明日!