6月に宝塚大劇場で宙組の『Le Grand Escalier』を観たときは、
ただただ、怒涛のごとく繰り広げられる耳に馴染んだ宝塚の名曲とダンスに圧倒されたのですが…
今回、東京宝塚劇場公演、どうしても穏やかな気持で観ることができず、拍手する気になれませんでした。
宙組の昨年来の諸々に忌憚なく思いを綴っておりますので、個人の一意見としてスルーできない方は今すぐブラウザバックお願いします。
目次:
『Le Grand Escalier』は名曲揃いのいい作品
今まで、ショーやタカラヅカスペシャルで聴いた懐かしい曲、耳馴染みのいい曲満載なうえに、
宝塚大劇場公演は、久しぶりに舞台に立つ宙組生を観て胸熱だったんですが…
東京宝塚公演が始まるまでに、複数のヅカともさんとお話したり、LINEのやり取りで聞いたご意見や
非ヅカファンの友人たちからの
「謝罪もせずによく舞台に立てるよね」「宝塚って非常識よね」と言う言葉を聞いて、
私がずっと臭いものに蓋をして閉じ込めていたものが一気に吹き出してきました。
有耶無耶にするから終わらない
劇団は、96期のときも、誰にも謝罪させず、音楽学校の関係者を処分せず有耶無耶にした前歴があります。
有耶無耶にするから、いつまでも終わらないのです。
劇団があの時、非を認めて、当該生徒らに謝罪させるなり、コメントを出すなりしていれば鎮火したのでは、と思っています。
劇団が火に油を注ぐような異例の抜擢をして生徒を矢面に立たせて潰してしまいました。
今回も、パワハラの伝統は劇団(音楽学校含む)に非があるから、と謝罪はしたものの、直接亡くなられた生徒さんに関わった宙組生にはお咎めなし。
劇団は生徒を「守った」そしてこの件を「終わりにした」つもりかもしれませんが、多くのファンや世間は未だに終わったと思ってないし 変だと思っている印象です。
謝罪は早いほうがいい、相手に謝罪を求められる前に、誠意をもって謝ることが大事だと言うのが通説なのに、劇団、阪急と来たら!!
劇団の有耶無耶にして過去に葬り去る体質を、阪急や劇団の上層部は自分たちが変だと思わないのでしょうか?
不思議です、一般常識と逆ですから。
劇団主導のパフォーマンス? 前トップコンビと元組長観劇
昨日は、責任を問われている前トップコンビと元組長が客席に来られていた、とXで知りました。
これも、「前任コンビ、元組長何も悪くなかった」のアピールでしょうか。
2023年1月、文春にパワハラ記事が出たときも、パワハラをされたとされる元相手役のいる組を 取ってつけたように観劇に行ってましたし。
劇団主導のパフォーマンスだと感じたファンは多かった、と記憶しています。
すべて『MAKAZEIZM』の茶番劇のように、劇団のシナリオどおり、のイメージです。
かえって白々しいわ ^^;
何もなかったかのように、公演再開
『Le Grand Escalier』宝塚大劇場の初日では、割れんばかりの拍手が鳴り止まなかった、ともXで読みました。
宙組公演再開はあって然るべきですが、とても複雑な気持ちになりました。
劇団の有耶無耶作戦が成功したことになりますから。
盛大な拍手は、昨年の事件を水に流す勢いだな、とも思いました。
宙組生のファンの方は盛大な拍手を送っておられます。
前回観た宝塚大劇場公演では、トップの名前入りのTシャツを着た方は拍手に熱がこもってましたし、涙ぐんでおられました。
ファンとはそういうものかもしれません。
今回も、大袈裟なまでに大きく手を動かして拍手をしている方がいらっしゃいましたが、
その後ろの方、さらにその後ろの方も全く拍手せず。
多分、私と同じ気持ちだったのでは、とシンパシーを勝手に感じていました。
宝塚のファンの間に大きな温度差がある
週刊誌に名指しされたパワハラ生徒4人のファンか否かで捉え方は180°違う気がしてます。
生徒さんが急死されたことで、大劇場お披露目公演が3公演で中止になりました。
新トップの芹香斗亜さんは2番手を8年演って ようやく大羽根を背負ってこれからという時だっただけに、
「可哀想」…と。
え、亡くなった方は? 立場的にもっと「可哀想」ですよね?
もちろん芹香斗亜さんもお気の毒な一面はありますが…。
公演再開の挨拶でも、長きに亘る公演中止の謝罪のみ。
公演中止の謝罪よりもっと大事な謝罪があるでしょう?という、あえて言わないことに、すごい違和感を感じました。
言うと、責められると思って劇団が言わせなかったのかもしれませんが、
そういうところも突っ込まれポイントだ、ってわかってないのが痛いわ、劇団。
昨年の事件に対する対応が、同じ宝塚歌劇のファンを分断する結果になっているようにも感じます。
実際、私と同じ考えの仲間とお話していると、そうそう!!と盛り上がりますが、
逆の立場の方と話した場合は、もう二度とこの話は出すまい…と痛感しました。
世間の常識と乖離している「宝塚の常識」
先日、毎日新聞に作家の玉岡かおるさんと細川貂々さんの意見が掲載されました。
玉岡さんはニュースであいさつの内容を知り、落胆した。「どんな組織でも、死者が出るほど大きな問題が起きれば追悼の言葉があってしかるべきだ。再開を待たせたことに対するおわびだけで、女性の死に対するけじめは何も感じられなかった」
その翌日、舞台に立つ劇団員の姿を見て、「彼女たちの頭の中にもう過去はなく、この一瞬を輝かせるために刹那(せつな)的に生きているんだ」と感じた。華やかなステージに感動はしたが、「亡くなった彼女もここに立ちたかっただろう」というやるせなさも消えなかった。
引用元:毎日新聞
赤文字の部分、同感です!!
亡くなられた直後に劇団から何のコメントも発表されなくて驚きました。
学校や職場で同様のことがあれば、必ず追悼の言葉を出しますし、説明会見も開かれます。
宝塚歌劇団に至っては、1週間も経ってからようやく会見が開かれたと思ったら
劇団員が亡くなっているというのにヘラヘラと笑いながら 「被害者も加害者もない」と「いじめはなかった」と言い放つ企画室長に唖然呆然。
この室長が調査の責任者になる、と発表されたので、
ご遺族がこのままだと有耶無耶にされると思って弁護士に相談されたのでは、と深読みしています。
状況を踏まえれば、笑うことなど決して許されない場面であの態度、 自分を律することができない会見不適格者が登場して怒り心頭でした。
これも、阪急から、「こんなもん笑い飛ばしてこい!」と会見場に送り出されたのでしょうか?
最初から真摯にご遺族の気持ちに寄り添っていれば…。
もっともっと最善策はあったはず。
残念で仕方ありません。
昨日の観劇は自分の気持ちと向き合う踏み絵だった
昨日は観てても何も楽しくなかったです。
最初、何度かパラパラと拍手はしたものの、気持ちがついていかず、途中から止めました。
宙組の公演をどういう気持で観るのか、今回は自分の気持ちを確認に行きました。
単純にパフォーマンスを楽しめない、ということがわかったのでしばらく生観劇は無理かも。
サクッとお家でライブ配信でいいかな…
先日、ヅカ仲間でランチした時に、
「私達ヅカファンは、宙組の客席を埋めてはいけないと思うわ」(`・ω・´)キリッ
のヅカともさんの決意をお聞きして、深く首肯したのでした…
宝塚歌劇団、110年の歴史の伝統は美しいばかりではないです。
伝統ゆえの旧弊も、悪習も「伝統」の名のもとに守られて、生徒さんたちはそれに苦しめられています。
そして苦しんだことが美談としてファンに語られます、精神論が通用する時代はもう終わったのよ…
宝塚歌劇の美しい舞台を見せてくださっていることは劇団に感謝しています♪
《2024.8.7 追記》
一度は消えた風色日向バウ初主演『MY BLUE HEAVEN』。
公演中止で若手の貴重な活躍の場が減ってしまいました。
もし、チケットが取れたら、この公演だけは観たいと思っています。
(本日8月7日の宙組カテゴリーの記事に、宙組に対する私の気持ち確認のコメントを頂きました)
2025年以降、宙組の席を埋めるのは、上述の通りやめようと思っています。
これは、劇団に対する意思表示でもあります。
ライブ配信は観るつもりです。