宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【月組】『フリューゲル』突っ込みポイントはあるものの笑えて楽しい作品、良かった〜♪

ナチスとかベルリンっていう単語が入ると、陰気で悲劇的なイメージを抱いてしまうので、今公演もあまり期待してなかったのですが…

 

『フリューゲル』笑いどころ満載で楽しかったです!

 

2023年8月22日11時公演観劇しました。

 

 

⚠️ネタバレあります、私見語っています、大丈夫な方のみどうぞ

齋藤吉正先生が笑わせに来る

深刻な「東西冷戦」を描く作品ではなかったのでホッ♪

 

齋藤吉正先生がコメディ、と仰るだけあって…細かすぎるのでいちいち書きませんが、小ネタ的な笑いがポツポツあって、楽しかった!

 

またまたれいこちゃん(月城かなと)がうみちゃん(海乃美月)に振り回されています。

 

またか(『今夜、ロマンス劇場で』と同じパターン)、との思いもありましたが、

実はれいこちゃんとうみちゃんは、このパターンがしっくりくるような…

もう飽きた、という人もいらっしゃるかもしれないけれど、

私はこの関係性が気に入ってます。

 

美しくかっこいい男(役)なのに…と言うところがミソ^^

 

ヨナス(月城かなと)のドラマが生きている!

人民軍、という言葉のイメージとは裏腹に、人民軍広報部のメンバーは陽キャでホッ♪

 

西側の世界的ポップスターのナディア・シュナイダー(海乃美月)の警護という命を受けて、彼女と接するうちに…というのがメインストーリーですが、

 

ヨナスの生い立ち、故郷のお母さん‥ヨナスの過去は東西ドイツ分断と無縁ではなかった…

サイドストーリーがほのぼのと温かく、ハートウォーミングミュージカルの一端を担っていると思いました。

 

れいこちゃんが、うみちゃんに振り回されるのももちろん面白いです!

が、ときおり見せるれいこヨナスの軍人ではない素の部分に惹かれました。

 

ヨナスの母の白雪さち花

ナチス軍で囚われの身となり、幼いヨナスは伯父夫婦に引き取られ…という場面が最初にあります。

 

お母さんはナチス軍であったけれど、実は密かにユダヤ人の命を救う行動をとっていました。

 

今はボケてしまって、車椅子を弁護士役のれんこん(蓮つかさ)に押してもらって、ふわふわと生きています。

なかなか難しいお役ですが、芝居巧者のさち花ちゃんだから違和感なく見てられました。

 

さち花ちゃんの「春の雪」の尼様や、「幽霊刑事」の泥棒女など千変万化のお働き、あっぱれです!

さすがうみちゃん、世界的ポップスター!!

これは、自信満々に演じ切らなければいけないので、誰でもができるお役ではないと思いました。

 

ヒロイン経験豊富で、なんなら子供のころからヒロインを務めていたうみちゃんだからこその堂々ぷり。

さすがでございます。

 

わがままなお嬢様やポップスターははまり役なので、いきいきと演じていてよかったです!

 

ナディアの取り巻きの方たち^^

風間柚乃

ナディアのマネージャーといいながら実は…な。

コメディは、間合いが難しいと言いますが、芝居巧者のゆのくんにかかったら無問題。

余裕のある芝居で、頼もしい♪

 

菜々野あり

付き人のヘルガちゃん。ツインテールを更に三つ編みにして、赤や黄色の太いセルフレームのメガネでビジュアルも目立つけど、

ナディアとの出番が多く、今回美味しいお役でしたね、目立ってました。

こありちゃんに明るく可愛いお役、お似合いでした。

 

空城ゆう

ナディアの所属するプロダクション社長。

老け役だけれど、ちょこちょこ出番あって美味しいお役でしたね^^

 

ニコリともしない国家保安省の鳳月杏

軍より怖いシュタージ。

秘密警察を統括しているヘルムート役。

 

任務を全うしているだけかもしれなけれど、高圧的、暴力的で憎まれ役。

ニコリともしないちなつちゃんを見るのは苦しい。

憎まれ役だし…

 

西側に傾きそうな人たちににらみを利かせていて、武力で抑え込もうとする、ある意味軍よりたちが悪そう。

 

ベルリンの壁崩壊でシュタージの存在価値がなくなり…

あぁ…最期…そうきたか。

 

今公演で退団の蘭尚樹は部下の役

退団者仕様で、まおまお(蘭尚樹)はヘルムートの部下役で発砲したり、セリフで目立つ場面をいくつかあり、斎藤先生優しい〜。

 

『I AM FROM AUSTRIA』でちなつちゃん演じるジョージの父親・ヴォルフガングの「影」を演じたまおまお。

その直後の別箱公演『出島小宇宙戦争』では、ちなつちゃん演じるカゲヤスの若き日を演じ、何かとご縁のある、ちなまお。

 

小柄でフェアリー系男役なので子役や青年役が多かったけれど、最後のお役は、ソフト帽にコート、と男役らしいお役で良かった…

宝塚最後のお役がちなつちゃん演じるヘルムートの部下、心残りはなさそうですね♪

 

反体制活動グループ

るねくん(夢奈瑠音)が演じるのはアウグスト教会の神父様。ヨナスの友達。

教会は、いろんな人を受け入れ、助けてくれる場所。

今回は、アフガニスタン革命戦士・サーシャ(天紫珠李)が紛れ込んでいて、東ベルリン脱出します。

うまく手引してくれるのはおはねちゃん(きよら羽龍)。

 

サーシャの恋人役の瑠皇りあくんは、新公主演を務めるので本公演は軽めのお役かな、という印象。

 

娘役2番手のじゅりちゃんのお役が目立たないんですけど…

娘役路線のおはねちゃんも…もったいない使い方のような?

 

彩海せらくんは、揺れ動く心、ね。

スパイ的な役割だけれど、迷いもあって…と言う感情のひだを丁寧に演じてました。

 

103期生までセリフがあると言うけれど

スカイステージのスカイレポートで、(演出の)斎藤先生が、103期生にまでセリフを当ててくださった、

一人ひとりの役割を与えてくださった、と喜びの声。

 

セリフを言って、誰かと絡むことで始めてお芝居をした、と実感できると思うので、下級生のうちにそういう機会を貰えるのは本当にありがたいし、勉強になると思います。

 

役割を持ったモブの人たちが大勢いると、目立ちにくいというかゴチャついた印象になってしまします。

 

『フリューゲル』は、れいこヨナス、うみナディア、ちなつヘルムートのお役の重さが突出していて、あとは、ちょこちょこセリフのある人が大勢いる、というイメージでした…

 

梨花ますみさんの大佐はあれでいいの?

東ドイツの、人民軍の大佐ともあろう人がロングソバージュ、OKですか?

女性といえど、いやしくも軍人ならば、せめてボブにするか、ロングなら髪をまとめてアップにするんじゃないですか?

 

このビジュアルは齋藤吉正先生の指示?

めちゃくちゃ違和感ありました。

 

広報部のトップという威厳は、組長で年の功もある梨花ますみさん、さすがでしたが…

最後の方で、他の広報部の軍人たちと銀橋から本舞台に戻られる時の歩き方が…前傾ヨタヨタで、えぇ?? 大丈夫??

 

車椅子のさち花ちゃんとお役交替したほうがよかったのでは?と思いました。

 

キビキビした動き、しっかりした発声、なめらかなセリフ回しの白雪さち花ちゃんこそ、大佐役に相応しいと思ったワタクシですが…

 

今公演から、梨花ますみさんが月組組長に就任されたので、「ウェルカム仕様」だったのかしらね。

110周年祈念式典でも重要な役割を担われるのでしょう。

 

 

 

 

 

初見なので、勘違いや見間違い、あるかも知れません。

その点ご理解よろしくお願いします。