宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【月組】『万華鏡百景色』の世界観は栗田優香先生のカラーが出ていて美しい♪

本日、雪組全国ツアー公演『愛するには短すぎる』『ジュエル・ド・パリ』の出演者、

透真かずきさんと、妃華ゆきのさんの休演が発表になりました。

 

お名前を見た瞬間に、え〜〜〜〜!!って声が出てしまった…

 

大きなお役が付いた上級生のお二人、しかも透真かずきさんは副組長でご挨拶をされるお立場なので、お気持ちお察しすると胸が痛みます。

早く良くなってくださいね♪

 

そして!!今日から、休演していたこっちゃん(礼真琴)復帰!!

X(Twitter)を読むと…みんな泣いてたみたいで…読んだら泣く。

読み始めたら、Twitter止まらなくなるから、読むのは強制終了しました。

後でゆっくり読もう…

 

月組『フリューゲル』『万華鏡百景色』2023年8月22日11時公演を観てきました。

まずは、いつものように、ショーの感想から。

 

⚠️ネタバレあります、記事は個人的感想です、大丈夫な方のみどうぞ。

 

 

 

 

 

栗田優香先生ワールドに酔う!美しい〜!

まずは…

栗田優香先生、大劇場デビューおめでとうございます。

 

大劇場デビューがショー、というのはワタクシ、初めて観ました。

お芝居の経験を積んでからショーを担当されるものだとばかり思っていました。

宝塚でのお仕事は、『夢千鳥』『カルト・ワイン』の2作と新人公演4作を担当されていますが、「実力派」のイメージです。

 

学生時代から映画製作にも携わっておられた栗田先生だからか、目にも美しい和の世界。

紗幕も綺麗♪

 

『宝塚花の踊り絵巻』や『雪花抄』など和物ショーとの違いを楽しみました。

 

ワタクシの好きな世界だったので、ふぁ〜よかったね〜、と隣の友人を見ると、そーでもない様子。

ストーリーのあるショーは好みではないそうで、ストーリーのあるショーでいいのは『ノバ・ボサ・ノバ』だけ、だそうです。

 

万華鏡の旅、時代の流れに沿って進むショーが楽しい

常に変化していく万華鏡に、常に変化している「江戸・東京」をなぞらえ、万華鏡と花火が重なって、とても美しい世界が紡ぎ出されています。

 

ストーリーのあるショーとは言え、主演のれいこちゃん(月城かなと)は、ある時は、花火師、ある時はフランス人将校、ある時は闇市のドン、そして極めつけは、渋谷のカラス…と時代が変わると、れいこちゃんの役どころも変わっていきます。

 

それが面白くて^^

 

江戸から現代・東京へと時代が移り変わるとともに、衣装も、セットや小道具も時代に合ったものになるのも興味深いです。

 

時間軸で捉えたショーって初めて観るような?? 

 

万華鏡の付喪神は鳳月杏

付喪神、つくも神(つくもがみ)とは、日本に伝わる、長い年月を経た道具などに精霊(霊魂)が宿ったものである。

引用元:付喪神 Wikipedia

 

ちなつちゃん(鳳月杏)は万華鏡の付喪神なので、出番多い!!

 

第三章の大正時代は特に好きな場面がありました。

 

芥川龍之介地獄変

芥川龍之介が、カフェー(←長音で伸ばすのが大正風)で、無心に筆を走らせています。

ここは、栗田先生演出の『夢千鳥』の竹久夢二に通うところがあります。

 

『夢千鳥』に登場した3人の女学生、おとら(羽音みか)、彦乃(きよら羽龍)=夢二の恋人、しずよ(一乃凛)も登場♪

 

カフェーには、モボ(礼華はる、彩海せら)、モガ(彩みちる、白河りり)や女給(麗泉里、桃歌雪、妃純凛)、マネキン(雅耀、八重ひめか、乃々れいあ)がいて…と時代を映すモチーフが詰め込まれていて華やかで楽しいです!

 

芥川龍之介がカフェーのテーブルで執筆しているのは、「地獄変

 

ここから舞台は一変!

 

地獄変の内容がダンスで綴られます。

 

固唾を飲んで見詰めてしまうほど、緊張感とスピード感のある場面。

万華鏡百景色のなかでも一番好きな場面です。

 

赤と黒の衣装や、真っ赤な大きい布使い…地獄変の世界に絡め取られそうな面白さ。

 

この場面は、退団する、97期の蓮つかさ、100期の蘭尚樹、お二人のお餞別場面でもありました。

 

芥川龍之介の「地獄変」は、観劇後にネットの青空文庫で読みました。

地獄変 (要約は管理人)

大殿から地獄絵図を屏風に描くように仰せつかった絵師・良秀。

実際に燃え盛る牛車の中で、悶え苦しむ女を見たい、と大殿に申し出ますと、

大殿が用意したのは、こともあろうか、大殿に使える女房で、良秀の一人娘でした。

容赦なく車に火をかける大殿。

牛車の中で悶え苦しむ我が娘を目の当たりにして、呆然とするも、絵師の心が良秀を鬼にしたのか、良秀はひたすら目を凝らして記憶に留めようとしていました。

燃え盛る火の中に何かが飛び込みました。

良秀の娘が可愛がっていた猿でした…良秀の娘と命を全うしたのです。

 

一ヶ月後、良秀は屏風を仕上げ、大殿に納めました、そしてその後自害したのでした。

 

このストーリーを、ダンスで表現!

 

ここではちなつちゃんは絵師・良秀。

るねくん(夢奈瑠音)が背後から、そっと絵筆を良秀に渡します、一心不乱に床(屏風)に描く良秀…

また、『夢千鳥』の竹久夢二(演:和希そら)を重ねてしまった。

栗田ワールド♪

 

大殿:蓮つかさ

猿:蘭尚樹

娘:天紫珠李

 

地獄変の内容知って見てたら、もっと面白かったのに、残念。

なぜ猿が出るのかわかってなかった…

次回(9月)観たら、もっと楽しめると思います…。

 

業の夢奈瑠音他、11人の業のドレスが素敵ですね〜 赤と黒の紅蓮の炎!

動きが早すぎて、あ!あ!と発見したと思ったら視界から消えるので…

もっと一人ひとりゆっくり観たかった!

 

業:

英かおと、彩音星凪、一星慧、瑠皇りあ、彩路ゆりか、真弘蓮、七城雅、遥稀れお、和真あさ乃、天つ風朱李、一輝翔琉

 

気になる方は、オペラでガン見してね!

 

久しぶりの客席降りに高揚感半端ないっ!!

中詰、ピンクのジャケットの場面で、客席降りだってわかってるからもう、中詰はじまったら今か今かとドキドキ!

 

こんな気持になったのはいつ以来?

客席降りって、ファンサービスとしても、集客の目玉としても大事です!

 

私はコレで、宝塚沼にハマりました。

 

以前、稲葉太地先生は、客席降りはしない主義、と仰ってましたけど、客席降りされたことあったような?

勝手にへんな主義作らんといて! お客様は神様よ♪

 

今回の客席降りは、大サービスの

4列に広がって降りる!! 2階にも客席降りがある!!

 

どの席に座っていても楽しめる、今公演。

 

星組『1789』、花組『鴛鴦歌合戦』、宙組大逆転裁判』など客席登場でしたが、お芝居の中でひとりだけ

 

今回は、ショーなので、客席明るいわ、生徒さんの笑顔が眩しいわで、こんなの久しぶり!!って大喜びしてました。

 

あぁ、楽しい^^

若手がどんどん使われているっ!!

今後の体制への布石か、若手がどんどん使われています。

今まで目立つ場面をもらっていなかった生徒さんにも目立つ場面があったり、発見の多い今回のショー。

 

月組の方針なのか、栗田先生の意向なのかわかりませんが、良いことですねっ!

 

現代〜江戸時代

始まりは、少女が万華鏡を手にしたところから…

少女は、106期の花妃舞音

若手のホープ、よく使われてますね!

 

明治時代 点灯夫の唄

ガス燈に点灯して歩く点灯夫のゆのくん(風間柚乃)と、同期の蘭尚樹、空城ゆう、3人に、子役で朱鷺あおい梨乃すずらんのお二人。

 

5人しか出ない場面に研1・109期のお二人が出るなんて、なかなか無い試み、すごい!

 

昭和 リンゴの唄

入団成績5番、研3・107期澪花えりさちゃんが、戦後のヒット曲第1号の、誰でも一度は聞いたことがある?

「赤い〜リンゴに、唇よ〜せ〜て〜♪」の「リンゴの唄」を歌う女の子に。

 

女の子は、第四章の昭和で通し役で出番多いです。

期待の表れなんでしょうね^^

 

闇市の男たちの中で、102期大楠てらくんにスポットが当たり一曲歌います。

新公以外でこんなに目立つのは初めてでは?

大柄なことで注目を集めがちですけど、歌えるところをキチンとアピールさせてくださった栗田先生GJ。

 

派手な衣装の闇市のドン(月城かなと)と娼婦(海乃美月)の前に真っ白な衣装で現れる幻想の男と女に、101期彩音星凪くんと、104期美海そらちゃん。

一陣の爽やかな風が吹いたような印象^^

 

しなやかなダンスで魅了するせなくんは、抽象的なお役のダンス場面で使われることが多いですね^^

 

初日映像を観た時に、せなくんと組んでいるのは菜々野ありちゃんが多かったけど今回あれ?って思ったの、102期のこありちゃんから、104期のそらちゃんへとペア交替?

 

平成〜令和 Z-BOYS

若手がグイグイくる場面は、どの組でも大好きです!!

 

今回、Z-BOYSの8人(なぜか偶数)、最高学年が101期のぱるくん(礼華はる)って…すごく若いチームですね!

 

太字=新公主演済み

101期 礼華はる

102期 彩海せら

103期 瑠皇りあ

104期 月乃だい亜

105期 七城雅

105期 遥稀れお

106期 和真あさ乃

107期 一輝翔琉

 

すご〜い、各期からひとりずつ!!あ、105期はふたり。

ずらり並びましたね♪

 

月乃だい亜くんは、スカイステージニュースにも登場して、スポット当たってました。

 

栗田ワールドを彩るお衣装は、やっぱり加藤真美先生のデザイン♪

美しく独創的な加藤真美先生のデザインが大好きです。

 

鹿鳴館の場面のドレスや軍服は、時代を映したものですが。

 

れいこちゃんの闇市のドンの衣装。

金襴緞子の袴に、大きな羽根の付いたハット。

 

かと思えば、カラス、ぬばたまの黒い羽根だけではなく、キラキラの羽根も付けていて、カラスたちの衣装が黒天使のようなただの黒ではないきらめきと立体感があって良かったです!

 

和装なのに、細かいところにレース使いなどあって、見飽きない衣装。

 

うみちゃんの花魁衣装の前結びの帯が美しかった!

初日映像で見てお花が付いているのは知ってはいたけれど、近くで見たら、幾筋も紐が垂れ下がっていたり、ゆらゆら揺れる飾り(大きいスパンコールのようなもの)もユニークです。

 

フィナーレのデュエットダンスの衣装も、着物の打ち合わせ風。

 

衣装も、ショーを盛り上げるのに一役も二役も買っていると思ってます。

 

絶景かな〜♪ 絶景かな〜♪

 

自分用記録 スタッフ

作・演出   栗田優香

作曲     手島恭子・斎藤恒芳

振り付け   御織ゆみ乃、桜木涼介、百花沙里、森優貴

装置     國包洋子

映像     栗山聡

演出助手   熊倉飛鳥

演出助手   西川日向子