宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【宙組】壮麗帝 キャスト別感想!!

適材適所で輝くキャストたち♪

キャストと役者がぴったり合ってる時は、観ている方はもちろん、多分演じる方も気持ちがいいものだと思っています。

え?と思うようなお役を当てられても、意外な一面が発掘されてステップアップできるという副産物に恵まれることもありますが。

 

今公演、皆がそれぞれの役を楽しんで演じているのがわかって、ずんちゃん(桜木みなと)が言っていた「舞台に来てから皆の熱がすごいので負けないように頑張っている」というのがよくわかりました。

生き生きと演じてて、なりきりでした!

 

お歌の場面もあるので、歌唱場面もらった方は嬉しいでしょうね。

 

衣装が宝塚で普段着るようなフランスやイギリスのドレスや軍服と違うのもオスマン・トルコという世界に入りやすかったのだと思います。

観る方も、とても新鮮で楽しかったです!

 

キャスト別感想 宝塚歌劇公式HP (キャスト表の上から順)

 ◆スレイマン 桜木 みなと  

昨日記事に書きましたがサクッともう一度、精悍になって、眼力UP! 力強い演技、細やかな演技、緩急も見事。

貫禄十分で、将来センターを取るのが楽しみな男役さん。

少年の頃のイブラヒムとの二人の立ち回りは若さを感じました。ずんちゃんの声の出し方、手の出し方など。研究されてますね。

レイマンが人払いをして イブラヒムと二人になった所から スレイマンが信頼を寄せて共に歩んできたイブラヒムを自らのてで処刑するところは スレイマンに心を重ねたら ものすごく苦しかったです、泣きそう…

 

歌もお上手で聞かされました。

ずんそらのコンビ感がすごくよくて堪能しました。

お芝居はもちろん、最後のご挨拶でも、ずんちゃんが照れて、そらくんを小突く(なんでやねん?w)。二人の笑顔がキラキラしてて素の二人の関係が垣間見えて楽しかった。

少し前までスレイマンの晩年を演じて重々しくも貫禄があって「皇帝感」出してたずんちゃんが、くしゃくしゃの笑顔で笑っているのが…ギャップ萌え~(〃∇〃)

 

◆アレクサンドラ(ヒュッレム) 遥羽 らら

とにかく可愛いというかキュート、って同じかw

奴隷として連れられていくときにも、ららちゃんにだけ、ひときわ明るいライトが。

愛され女子全開のヒュッレムにぴったりの華やかな笑顔は、一夫多妻の時代に、スレイマンが生涯1人を愛したのも納得、ヒュッレム=幸福な者と名付けて愛おしんだのも納得のアレクサンドラを好演していました。

ハレムでは愛憎渦巻いているけれど 邪念や疑念のないアレクサンドラが可愛いです。

 

ららちゃんは、桜木みなとファーストフォトブックで一緒にお仕事されてましたが、二人ですごく夢のあるシーンを作っていてお似合いのいい感じでした。

ずんちゃんは、ららちゃんの事を「一緒に絡むことが多く、お芝居の感性が素敵な子」だと思っていたとのこと。

それで今公演でも息のあったところをみせていたのでしょう。

ずんちゃんがららちゃんに注ぐ眼差しに愛しさが溢れていて 夢見せていただきました♪

 

◆イブラヒム 和希そら

そらくん二番手役、素敵~!!

ずんそら!! すごくいい!! ずんそらのためにあるのではないか、というほどお二人にぴったりの作品ですね。

才能を見抜くのが得意なスレイマンが、奴隷でありながら意思の強い眼差しを持つイブラヒムをそばに置いて、ともにオスマン帝国のために尽力していくけれど…

 

ずんちゃんもですが 年を重ねていき 若い頃の元気ハツラツから、責任ある立場になって貫禄のある芝居へと重みが増していくのを上手に表現していました。ずんちゃん共々、いい感じです!

イブラヒムは、後に国のために良かれと密約を結ぼうと勝手に動いて「権力に慢心したか!」とスレイマンに喝破され大宰相の名を恣にしてスレイマンの右腕以上のことをして… 思わず平身低頭 ひれ伏すそらくん。

超えてはいけない一線を超えてしまったイブラヒム。

良かれと思ってしたことが裏目に出てしまってスレイマンを危険に晒してしまった後悔や、領土拡大の為にはこうするしかない、というイブラヒムなりの考えがあってのことなのに、なぜわからない!?という焦燥感がよく出てました。感情表現が難しいお役ですがものすごく健闘してますね。

信頼していた臣下に裏切られ 可愛さ余って憎さ百倍のスレイマンの怒りや絶望が剣を抜かせたのですが…

ずんそらの立ち回りが気合入った迫真の演技で、固唾を飲んで見守りました。

 

そらくん演じるイブラヒムは、スレイマンの妹・ハティージェ(天彩峰里)と結婚していて、時々登場する二人の雰囲気もとてもよかったです。

お二人は「ハッスルメイツ」で主演コンビでしたから、今回も息ピッタリでしたね♪

 

◆マトラークチュ 悠真 倫

ストーリーテラーとして、悠真倫さんが、ゆったりとした台詞回しで状況を説明してくださるのでわかりやすくてよかったです。

時々、お芝居にも入られますが、控えめなのに存在感があって、さすが専科さん!!とブラボーでした。

まりんさんは、どんな役でもさすが、と思わせる演技力があるので 芝居に厚みがでてありがたい存在です。

 

女官長 花音 舞

今公演の組長さん。

お歌お上手だし 落ち着いた演技で魅せてくださいます。

 

◆ハフサ 凛城 きら

ハレムの頂点に立つスレイマンの母。

ニコリともしないで誰とも迎合しない硬質で冷たい感じの母親という役作り成功!

「神々の土地」のアレクサンドラ二世役も冷たいお妃様でした。(あれは不甲斐ない夫に怒ってたw)

お歌は朗々と、という感じではなくすこし弱々しかったんですが、気落ちしているような場面だったからかしら?

 

◆宦官長 七生 眞希

最初宦官長役??って聞いてどんな感じになるのかしら???と思ったんですが。

ハレム(後宮)には宦官がつきものですからしょうがない ^^;

高めの声をだして宦官らしくしてました。(去勢すると、声が高くなるらしいです。)

 

◆マヒデヴラン 秋音 光

「アクアヴィーテ」に続いて女役づいてるあきも(秋音光)。

初めて観る女役で…お化粧とかに若干の違和感を感じましたが 男役ならではの低めのトーンの声が、嫉妬や焦り、陰謀などのマヒデヴランのダーク面を表すのにぴったりでした。

スレンダーなので女役でもきれいな身のこなしでしたね。

 

◆女官ファティマ 里咲 しぐれ

アレクサンドラのお付きの女官。時々ハレムの慣習をだしてきて諭したり…

 

97期以下は印象に残ったお役の方のみ

 

 

◆ハティージェ 天彩 峰里

レイマンの妹にして、イブラヒムの妻。

幼い頃からイブラヒムの事が好きで…っていう、恥じらいながらも会いたくてしかたない乙女心を巧みに表現。

後半は、大人の女性として台詞回しも変えて、落ち着きを出してました。上手いな~と思ったのは、お芝居だけでなくお歌も。

レイマンは、妹を奴隷に嫁がせるし 妹も、身分にとらわれず、1人の人間としての魅力を見極めて…すごい兄妹だわ。

最後は最愛の夫を、最愛の兄の裁きを受けて亡くすという悲しすぎる結末…あのシーンは思い出しても目頭がジワ。

 

◆アフメト 鷹翔 千空

巧い!渋い!

悪役ですけど、憎まれ役ですけど ニヤリと笑う表情や目や、後半のしてやったり、な傲慢な態度、のち殺られる、という激動の人生。

力はあるのに イブラヒムがいる限り日の目をみない、どころか 左遷のような扱い。長い雌伏の時を経て、一発大逆転の裏切り行為。そんな自分もまた…というドラマティックすぎる役どころを存在感抜群に演じてました。

 

エジプト出張中は、出番なくてもったいなかったけど!

ソロのお歌が切々と思いを込めて歌っていて 心掴まれました。お見事。

 

◆エレナ 花宮 沙羅

サラちゃん可愛かったです!

ハレムのアレクサンドラ(演:遥羽らら)のライバル役。

生涯1人を愛しぬいた壮麗帝の寵愛を受けることないエレナでした…

 

◆奴隷商人/ムスタファ 風色 日向

前半は、金に汚い奴隷商人のお役で ごっついオヤジ風…からの~ 後半は一人目の寵妃・マヒデヴラン(演:秋音光)の息子でスレイマン一世の後継者の役、爽やか青年。

役の振り幅大きいけど頑張ってましたね♪

母が、アレクサンドラに毒を盛ろうとしたためにもろともに追放される悲劇の皇子。

 

フィナーレ

今回、プロローグとフィナーレの両方に群舞とデュエットダンスがあって、大満足でした!!

プロローグは、真っ白の衣装で、フィナーレは黒い衣装で。

フィナーレは、二番手のそらくんがセンターで始まりました。

そらくんのダンスが大好物なので、幸せなひととき。

センター奥から ずんちゃんが現れて ずんそら二人で踊るシーンも用意されていて感激でした!

すごくファン心理をくすぐる、というかファンのニーズをわかってらっしゃる樫畑先生!ありがとうございます♪

 

ずんちゃんは、いつからこんな力技使えたの??っていうぐらい デュエットダンスでららちゃんをグィングィン回して、10回ぐらい?回ってましたね。びっくり!

笑顔が眩しかった~!

 

長い長い 公演中止期間中、なにか物足りない気持ちで過ごしていたのですが、昨日「壮麗帝」を観て、私が切望していたものがすべてここにある!!って思いました。

 

音楽も良かった~、心に響くメロディでした、手島恭子先生!

 

衣装がゴージャスで上品、時代考証も大変だったと思います、ありがとう 加藤真美先生!

 

大劇場公演のプログラムほど詳しく載っていないけど、プロローグの娘役さん男役さんの群舞、そして剣舞の振り付けも フィナーレの振り付けもこれぞ宝塚!!

大満足です!!

 

スタッフ

作・演出 樫畑亜依子

作曲編曲 手島恭子

振り付け 御織ゆみ乃 平澤智

装置   稲生英介

衣装   加藤真美

演出助手 栗田優香

 

昨年末にバウホール公演「龍の宮物語」でデビューされた指田珠子先生も、きれいな独特の世界を描かれて、客席を異世界にいざなってくださいました。

 

樫畑亜依子先生も、壮大な歴史を描きながらも ダンスナンバー、歌唱シーン、立ち回りも盛り込んで 緊張感のある戦闘シーンもあれば アレクサンドラがスレイマンの口にお菓子を入れてあげる、ホッコリラブラブシーンもあり緩急の付け方がお見事。

 

しかも大好物のフィナーレのショーまでついて 感謝感激雨あられです!!

 

今回、衣装代がすごくかかっていると思います、たくさんのビジュー、羽、毛皮、たっぷりと布を使っているので布代も通常より多いかも…

それなのに たった8公演だなんて、それもドラマシティの8公演。

如何に 全国でライブ配信で観ようとも もう一度日の目を見せてあげたい素敵な衣装。

こっちに予算つぎこんだから 「フライングサパ」は地味だったのかしら?

 

昨日も書きましたが、こんなに素敵な「壮麗帝」まだまだホットなうちに関東方面のどこかのホールで上演してほしいです。

本来ならずんちゃんの「東上公演」だった「壮麗帝」。

スケジュールどおり行かなくても、せめて、関東方面で上演してあげてほしいな~♪

 

ずんちゃんが真ん中に立つ日に向けて「東上公演」しとこか。