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夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【星組】ダンスシーン盛りだくさん、光と闇の対比…見どころ満載『夜明けの光芒』

星組 東上公演『夜明けの光芒』2024年6月7日12時公演を観てきました。

 

お稽古場の映像を観たときから、原作に割と(ドラムルの役の比重が違う)忠実で楽しみでした。

 

初日映像を観たら、もう早く生観劇したくて、今日という日が待ち遠しかった。

やっと観れました。

…と思ったら、もう明日千秋楽!

たった9公演しかないんですね…もったいないわ。

目次:

 

文庫本 上下巻800ページ以上を上手くまとめて鈴木圭先生グッジョブ!

長編小説を2時間5分にまとめるには、どこを取って、どこを捨てるのか、悩みどころでしょう。

が、今公演、簡潔でもポイントは押さえてあり、わかりやすく描かれてありました。

 

小説は、ジョーを除く大人たちがピップにこれでもか、と嫌味や意地悪をする場面にページを割かれていますが、その点はさらりとしていて良かったです。

 

その分、宝塚ですから、エステラを巡るライバル同士の二人、

ピップ=光(暁千星)とドラムル=闇(天飛華音)の対比が小説より、わくわくさせてくれました。

 

1幕があっという間に終わってびっくりでしたが、

2幕の方が長いという珍しい構成。

2幕のほうが見どころ多く、波乱万丈の展開で、フィナーレ付きで70分は納得でした。

 

自分用備忘録として感想を書き留めておきます。

 

光と闇

闇(天飛華音)には、闇ダンサーが付いていて、ダンスシーンが6場面あるのも、見どころでした。

エリザベート』のトートダンサーズ的役割のようで見入ってしましたした。

 

ドラムルを演じた2番手役・かのんくんのダンスがキビキビとかっこよく、ありちゃん(暁千星)に負けじと、闇ダンサーを引き連れて踊る姿に安定感がありました。

 

かのんくん演じるベントリー・ドラムルは社交界の闇でもあり、黒いお役です。

エセ紳士のありちゃんに圧力をかけてきます。

こういうお役を経験しておくのってとても大事だと思うので、今公演、かのんくんに取って貴重な経験になりました。

 

そして! 闇と表裏一体の「光」はありちゃん。

 

12場、闇の次が 13場、光 

役名は星の光S、演じるのはありちゃん。

 

舞台狭しと端から端まで使って激しく踊るありちゃん。

息をするのを忘れるような、素晴らしいダンス、圧倒されました。

 

上からキラキラ片が舞い降りて 明るい光の中で踊るありちゃんを祝福するかのようで幸せな気持ちになりました。

 

作品のタイトルは、彼女の芸名にちなみ、幾千もの星の光に差し込む暁色の光が、明るい未来の光へと繋がっていきますように、との願いを込めたものです。

引用元:公演プログラム「星の光 暁千星」鈴木圭

鈴木圭先生の愛を感じた一文でした。

 

主演コンビの並びがしっくりくる!

『RRR』でマッリ役の美しい歌声で印象を残したるりはなちゃん(瑠璃花夏)。

可憐なお役もいけるし、『RRR』新人公演では、小桜ほのかちゃんが演じた鬼のような総督夫人もお上手で振り幅大きいお役もOK。

 

『1789』新公のマリー・アントワネットも好きでした。

 

今回のお役・エステラは冷酷で高慢な女性。

個人的印象では、割とマイルドめでした、もっと意地悪くできそう。

 

1幕ラスト、幕が降りる時にピップとエステラ、二人がずっとダンスで回り続けていて…素敵な演出だな〜と観てました。

大きなドレスを翻して踊る姿が優雅で…

 

宙組公演『SANCTUARY(サンクチュアリ)』であいちゃん(愛月ひかる)と踊る伶美うららちゃんのダイナミックなダンスを彷彿しました。

 

ありちゃんは、鍛冶屋のジョーに育ててもらったけれど、愛するエステラと互角になれる「紳士」に憧れて、ロンドンで紳士の仲間入りを果たします。

 

ドラムルに馬鹿にされて傷つき、

最愛の義兄が訪ねてきても、今の自分には釣り合わない人たちだ、と追い返します。

後になって後悔するありちゃんの演技も良かった♪

 

今や紳士となったピップには、過去の生活は恥ずべきことになっていました。

 

子供の頃に助けた脱獄囚・マグウィッチのお金で今の生活があるのだと言うことも受け入れ難い発狂寸前のピップ…の演技も、良かった♪

 

この公演、かなり演技力を鍛えられそうですね^^

 

ラストは、小説とは違って二人の関係は少し濃厚で、バックハグやキスシーンもあって宝塚ならではのめでたしめでたしで大満足のハッピーエンド♪

 

その他のお役

子供時代のエステラ(乙華菜乃)とピップ(藍羽ひより)

お芝居での見せ場もありますし、菜乃ちゃんは、ソロ歌唱場面もあり美声披露。

ひよりちゃんは、とっても表情豊かで可愛かったです^^

 

フィナーレのご挨拶のときも、二人でずっとセンターにいて目立つ演出でした。

 

薄暗いストーリーの中で一服の清涼剤的存在・稀惺かずと

明るく爽やかな好青年、ハーバート♪

人を疑うことも知らないような無垢な青年、と言った役どころでつんつんのハマり役。

 

友達として、心から信頼できる人物。

ピップの良き友達といった、明るい場面で登場。

 

お芝居ではなくダンサーに徹した闇ダンサー

碧音斗和(104期)、世晴あさ(104期)と若手男役5名。

 

紘希柚葉くん(103期)は、闇ダンサーしつつ、ハーバートの友人、スタートップ役も。

ダンス場面ではいいポジションもらってました。

 

新人公演以外でしっかりとセリフを聞けたビディ役の綾音美蘭ちゃん

可愛いし成績もいいのでもっと使って欲しい〜と個人的に思っています。

今回は、ピップの幼馴染で、後に義兄と結婚するビディ役。

ピップとおいかけっこの絡みもあるし、たくさんセリフ聞けて良かった〜^^

 

次の本公演で新公ヒロインできたらいいのにな…

2幕からの登場、マグウィッチのオレキザキ(輝咲玲央)

ピップが子どもの頃に助けてあげた脱獄囚がマグウィッチでした。

彼が、自分のお金で紳士になったピップを一目みたい、とやってくる。

 

ピップがマグウィッチを恐れながらも受け入れていく件は見せ場。

せっかく逃がしてあげようとしたのに、コンペイソン(夕渚りょう)が警察を呼んでしまって

 

最後は宿敵・コンペイソンを銃殺してしまったマグウィッチ。

ここの警官・マグウィッチ・コンペイソンの立ち回りがダイナミックでドラマチック。

 

エステラの母・モリーの件

エステラは、ミス・ハヴィシャムの養女になりましたが、実の母は、モリー(紫りら)。

ジプシー女のモリーは殺人の嫌疑をかけられたものの、

敏腕弁護士ジャガーズ(朝水りょう)に救われ、ジャガーズ家で下働きをしています。

 

モリーの紫りらちゃんは、悪女感を出す、ふてくされたような表情が秀逸。

 

七星美妃ちゃんが難役・ミスハヴィシャム

結婚式当日に、婚約者に裏切られて結婚式は取りやめになったミス・ハヴィシャム。

その日から時計は止まったまま、なにもかもがホコリを被ったまま…という設定もきちんと描かれていました。

 

セットのウェディングケーキには蜘蛛の巣がぶらさがり、色褪せて、時の経過をうまく出していました。

 

みきちゃんは、淡々と演じることで、浮世離れした感じを表現。

本に出てくるハヴィシャムより、いい人でした^^

 

ホームページの配役表になかったクララ役に

稀惺かずとくん演じるハーバートの婚約者・クララに愛花いとちゃん(106期)。

いとちゃんも組内成績がいいので、これから使われていくのでしょうか。

 

この公演で退団される瞳きらりちゃん、幕開きでカゲソロもらってました!!

最後の思い出に!

 

 

フィナーレにうっとり

ラストのありちゃんバク踊りが素晴らしい!!

終わった後に、ひときわ大きい拍手喝采の嵐。

 

ありちゃんも演りきった感ある満足な表情をしていました。

 

この作品、私好みでした!!

 

恒例 スタッフ情報〜♪

(抜粋)

脚本・演出 鈴木圭

作曲・編曲 𠮷田優子

編曲    伊賀美樹子

振り付け  若央りさ、平澤智

装置    稲生英介

衣装監修  有村淳

衣装    植村麻衣子

照明    勝柴次朗

演出助手  橋本詩織

装置補   川崎真奈

装置助手  本名眞子

衣装助手  渡邉佳菜

照明助手  平居優美

 

短い日程だったドラマシティ公演

6月3日月曜日に始まり、6月8日土曜日に幕をおろす今公演。

休演日を除くと、5日9公演しかないのは本当にもったいない。

 

一人ひとり登場人物のお役を深めたら、もっと濃いお芝居を観れたかもしれないのに。

 

Brillia HALL公演では、さらにドラマティックに演じられると思うのでご覧になる方が羨ましいです!

 

貴重な1公演を観れた喜びを噛み締め中〜♪

 

最後までお元気で駆け抜けて頂きたいです。