月組『応天の門』と併演のショー『Deep Sea-海神たちのカルナバル-』2023年2月13日13時公演を観てきました。
⚠️ねたバレしていますので、知りたくない方は、お読みにならないようにお願いします。
深海を思わせる紗幕とどこからともなく聞こえてくる波の音に、開演前から深海(Deep Sea)へと誘われます。
装置:國包洋子さん、映像:石田肇さん
今回、演出助手に、竹田悠一郎先生、栗田優香先生、橋本詩織先生🆕(デビュー未)と2人の若手の演出家の先生とデビュー待ちの先生、計3人が付いておられます。
演出家の先生方にも高齢化の波が押し寄せているので、若手の先生方の育成中〜♪
月組は月城かなと体制になって、大劇場3作目。
『今夜、ロマンス劇場で』『FULL SWING!』
『応天の門』『Deep Sea-海神たちのカルナバル-』
前回『グレート・ギャツビー』は一本物でショーがなくて。
『FULL SWING!』は、ゆったりとした流れでした。
なにか物足りない…。
月組生がガンガン踊りまくる熱いショーを観たい!と思っていたので、今回の『Deep Sea』大満足でした!
月組の貴重なダンサーのありちゃん(暁千星)が星組に異動になってしまっても、ありちゃんが開けた穴は、月組生の力でカバーされていて、特に違和感は感じませんでした。
パワフルに歌い踊る月城かなと!こんなれいこちゃんが観たかった
れいこちゃんは、『夢現無双』の途中から休演をして、体調を不安視されていたれいこちゃん。
どちらかというと「静」のイメージが勝ってしまうけど。
今回のショー、めちゃくちゃ弾けててよかった!
やっぱり、一段明るいスポットライトを浴びて、華やかに歌い踊ってこそ宝塚のトップスター。
ダンサーのうみちゃんとの絡みもしっとりと…
ラテンのチョンパで、いきなりテンション爆上がり!
薄暗がりの中に広がる組子の影…
おぉ〜〜〜チョンパ〜、ブラボー!!
この一瞬にして高揚感MAXにもっていく演出、大好きです!
期待が、ワクワクが止まらないっ!!
これぞ、宝塚、こうでなくっちゃ♪
いかにも、な派手派手のラテンのお衣装も気持ちを盛り上げてくれます。
ラテン、といえば、なぜ、膝下広がりのあの衣装なのかしら?
スタイル悪く見えるので、個人的にはあまり好きなデザインではないのですが、お約束ですよね。
2014年星組のパッショネイト宝塚で、稲葉先生のご意向で、すごく黒い色のドーランを使うことになったらしいのですが…
あまりに黒くて誰が誰だかわからないし、白目ばかりギョロギョロして違和感があり、すぐに通常の黒塗りに戻ったのですが…
「黒塗りメイクは世界では人種差別行為だ」と在日の黒人作家の方が問題視されています。
ラテンの黒塗りは許されるのでしょうか…
若返った感があるのは、100、101、102期を中心に据えたから
今回、すごく目立っているのがぱる(101期 礼華はる)&あみ(102期 彩海せら)のダブル使い。
98期のありちゃんが組み替えで抜けて、100期のおだちん(風間柚乃)に加え、下にぱる&あみを付けて、組替えなしで乗り切ることにしたのかしら?
トップのれいこちゃん(月城かなと)や2番手のちなつちゃん(鳳月杏)がいる間にしっかりと育てて置かないとね。
稲葉先生が
雪組の『Fire Fever!』で101期の縣千くんを中心に若手の場面を作られ
花組では『Fashionable Empire』で100期の聖乃あすかちゃん中心でした。
そして今回の月組『Deep Sea』では101期の礼華はるくんを中心に爆踊りの場面が最高に眼福でした
観客も楽しいし、踊っている若手も生き生きして輝いてましたね!
ここ何度でも観たい楽しさ!
ぱるのあとに、ちゃんとあみちゃんも見せ場もらっていて…いつもあみちゃんのキラキラ笑顔にはヤラれてしまいます^^
銀橋をしっかり使う演出がいい!
大御所先生の中には、銀橋を使う、という発想がないようにお見受けする方もいらっしゃいます。
が、稲葉先生、たっぷり歌い継ぎで組子を見せてくださるし、
花道の端から端まで居並ぶ男役!!の見せ場が2回もあり、もう楽しすぎます♪
目がふたつじゃ足りない!
男役の女装場面、月組はちなつ
稲葉先生の『Fashionable Empire』では、99期の帆純まひろくんが女性役で、95期のマイティ(水美舞斗)と絡むダンスシーンがありましたが…
月組の『Deep Sea』では、92期のちなつちゃんが女性役で、深いスリットから美脚をチラ見せさせながら踊るのもひとつのトピックですが…
同じ女役でも、舞浜アンフィシアターで観た、花組の稲葉先生演出の『Delight Holiday』の方が、しっとりと情感たっぷりに踊っていたように感じました。
振り付けのせいかもしれませんが、舞台奥に捌けていくちなつちゃんの背中がセクシーでした…
稲葉太地✕河底美由紀 鉄板のラテンショー!
今回のショー、稲葉太地先生らしいラテンショーでしたね。
随所に、過去の稲葉先生のショーのモチーフが散りばめられていました。
カルーセル輪舞曲のようなつけ毛は、NO THANK YOU for me。
アレは…かっこいい事になっているのかしらね、稲葉先生の中では。
寒い季節に熱いカルナバルを、と稲葉先生の思いが詰まった作品です。
賑やかに舞台いっぱいに広がって歌い踊る組子を観てたら、あっという間に終わってしまった感。
5人役替りのエトワール
私が観たのは、白河りりちゃんの回でした。
張りがあって透き通るような声♪
耳福だ〜♪
今回、エトワール5人が役替り。
月組の歌上手娘役 100期以下の桃歌雪(100)、天愛るりあ(102)、白河りり(103)、きよら羽龍(104)、咲彩いちご(104)が抜擢で見せ場をもらいました。
このように、どんどんと若手に活躍の場が与えられるのも嬉しいことです♪
月組は今公演で組長の光月るうさんと、芝居巧者の千海華蘭くん、朝霧真、清華蘭、結愛かれん、花時舞香、蘭世惠翔の7名が退団されます。
世代交代の大波が押し寄せているのかもしれません。
新しい息吹を感じる楽しみも味わいつつ、寂しさもあり…複雑ですが、ショーは最高に楽しいです!