注目を集めるスターの宝庫 宝塚100期生。
バウホール公演主演、花組の聖乃あすかに続いて、月組のおだちんこと風間柚乃くんにもバウホール公演初主演、回ってきました。
おだちん、バウホール公演初主演、おめでとうございます!
LOVE AND ALL THAT JAZZ
またベルリンか…
まぁ、また第二次世界大戦下のベルリンが舞台で、ナチスが圧力をかけてくる、というお決まりの下地があるのって、個人的好みであまり好きではなかったんです。
ベルリンが舞台って必ず第二次大戦下でナチスがセット。なんだかな。
「ベルリン、わが愛」とかも。
そして心配のもう一つは、舞台が一幕と二幕で場所が変わって、出演者も多くが別人になるということ。
えっ?? これって一幕の…? と混乱しそうでコワイ。
初日を観た友人が
「ネモ風味ある。途中で壁の時計で時間を見てしまった。フィナーレがあってよかった…」と言ってたのでますます心配になっておりました。
初日映像では、うまく繋いであるのか? 破綻はなさそう。
もうこうなったら、話の筋とか感動とかより、出演者ひとりひとりの芝居、頑張りを見ようと思いました。
芝居巧者・風間柚乃の真ん中にふさわしい作品か?
おだちん(風間柚乃)って、老成してる感があって 妙に落ち着いてて頼もしい。
でも、素顔は、お茶目で可愛いというギャップ萌えさせる男役さんですね^^
おだちんの武勇伝と言えば、「エリザベート」で、みやちゃん(美弥るりか)フランツの休演で、役が繰り上がって 当時3番手のれいこちゃん(月城かなと)が演じていたルキーニの代役を新公学年のおだちんが堂々の演技で魅せました♪
すごいわ!
私は東上公演の「出島小宇宙戦争」のシーボルト役のおだちんが どのお役より大好きです。
ちょっとした間や、首のかしげ方、手の動きなど、細かいところまでツボ!!
安定した発声も聞き取りやすく、まさに「芝居の人」。
そんな おだちんに、バウ主演来た~~!! は良いのですが、持ち味に合っているか、皆が喜ぶいい作品かと気になってました。
作品として、おだちんの持ち味を生かせているのか、がワタクシ的にポイント。
今週、観てきますので、私なりの感想をまたここに記したいと思います。
以前 95期のトップの柚香光、礼真琴が、相次いでバウホール公演主演を務めた時期がありました。
花組のれいちゃん(柚香光)出演の「ノクターン」は、真っ白なスーツに身を包んだれいちゃんが舞台に登場した瞬間、、眩しいほどのスポットライトがあたり、ハレーションをおこしそうな程でした。
いきなりものすごい見せ場!!スター爆誕的シーンでした。
星組のこっちゃん(礼真琴)出演の「かもめ」は、主演のこっちゃんより母親役のアルカージナ(音花ゆり)が見せ場たっぷり。
木立の奥の暗いところを歩くこっちゃん。目立たぬ。
ラストシーンも、銃声が響くも、死んだ?ヒソヒソ…なだけで、誰も見に行きもせず幕
って、めちゃ中途半端。
どちらもロシア文学がベース(ノクターン=ツルゲーネフ作、かもめ=チェーホフ作)なのに 明暗はっきり分かれました。
どんな作品に出会うか、生徒にとってはとても大事な案件です。
作品との出会いによって、その後の芝居が変わることもあります。
どんな作品をあてられようと、そこから生徒さんは学ぼうとされると思いますが、
宝塚の舞台を見る観客としては、特に真ん中に立たれる生徒さんの持ち味を活かせるような作品であってほしいのです。
NOW ON STAGEを観て(自分用メモ=聞き書き)
時代を覆う閉塞感に敢然と立ち向かう若者の姿を描く「LOVE AND ALL THAT JAZZ」。
コロナで閉塞感のある、現在と通じるところがあります。
おだちんは、集合日、カチンコチンだった。お稽古のときも緊張あり 気負いすぎてもいた。
(こういう緊張は)要るようで、いらないような、要らないようで、要る不思議な感覚。
初めて真ん中に立つと より周りの人達を感じやすい環境なんだなと思ったそう。
下級生の力、上級生のフォローを感じるそうです。
毎日毎日違うものが生まれるから楽しい。
ん~やっぱり舞台は生物ですね!
ポスター、グランドピアノを弾いている写真だけど ピアノがあったわけじゃない。
合成なんですね^^ イメージ写真を見せられて、こんな感じで…とリクエストされたそう。
今回衣装もクラシカル、セットもシンプル、助けられるものがないので 自分たちの力でがんばらねばと思う。
ジャズ・スタンダードナンバーから始まる今公演。
ジャズは型にハマっていない。
音楽学校でクラシックを学ぶけど ジャズの思考は自由なのでかえって悩ましい。
お稽古では正確なカウントを練習するのが普通なので、戸惑いもあるようですね。
ドイツ→パリ→モントリオールと舞台を移していく本作。
自分が軸とならなければ、と。
ジャズのナンバーがたくさん出てきますが、おはねちゃん(きよら羽龍)はオペラ歌手。
素晴らしい歌声で 立ち稽古のときにみんなびっくりした、とおだちん。
「微笑み」というワードが歌詞の中に入っていて コロナ下でも笑顔を見られる、「微笑み」の力で希望が見えたら良いな、と思っているおはねちゃんです。
人物像が描かれてて2役というのは、なかなかないそう。
人物像を表現する 若手の育成の場だと思うが、イチから勉強させてもらってる、と芝居巧者の華蘭ちゃん。
からんさんがお芝居を見てくださる、とおだちん感謝。
みんな舞台が好きというメンバーが多いね、と華蘭ちゃん。
実在してたコールマン大佐(朝霧真)は総統閣下に不満が募っているという役どころ。 葛藤の中で生きているのを巧く演じたい。→常にイライラ感を出しているw
二幕はドイツ人だけどカナダにいて収容されてしまう元新聞記者。情報を仕入れるのが得意。
ルーカスとともに音楽を学んでいた過去がある ゾマー少尉(礼華はる)。
闇を抱えているそう。音楽学院では落ちこぼれだったとか^^;
歴史上有名で 主人公と全く違う立場にあるので 怖い人物を演じられたら良いな。
国家に忠誠を尽くして生きている、心理状態とかを表現できたら、とぱる。
二幕では、収容所働いているユダヤ人役。同じユダヤ人でも収容所に入れられている人もいるなか、葛藤あるんだろうな…と。
ツヴァイクの紫門ゆりや。専科から初めて出る作品でご一緒できて嬉しい、と華蘭ちゃん。
ゆりさんの中の温かさがじわり。
ジャスティン(千海華蘭)は孤独だから こんな友達がいたらいいな~♪
専科のお二人がいるので 落ち着いてできる、少人数でご一緒できるのが嬉しいし贅沢だなと思う。
収容所のメンバーが個性的で ひとりひとりが振り幅大きい。
ぱるのゾマーは、芝居のキーマン。
やす(佳城葵)の演じるシュミッツは印刷工だけど、裏の顔は、ベルリンから?国外逃亡させるお手伝いをしている男。
二幕は看守。
専科さんは、おふたりとも収容所にいらっしゃる。
収容所のメンバーは、個性豊かな生徒を集めたと谷先生said.
メンバーを取りまとめてくださる 汝鳥伶さん演じられるフリードリヒは、フクロウのような森の番人のイメージ、とおだちん。
ジャズのセッションがうまくいったときのように個性と個性のぶつかりあいが楽しい。
一幕 親衛隊の一星慧、大楠てら、槙照斗は身長174センチ越えで (ナチス支配の)時代を表すのが ぱるたちだから怖く演じる。
最下の最下 106期の大瀬いぶきくんは、初めて小劇場に出演。セリフもあって 状況をつなげる役割をしているそう。
大瀬くんは、日を追うごとに出来ることが増えていて 下級生の頑張りをチェックしていただけたら…とやっちゃん。
ALL THAT JAZZ 宝塚観てるって感じ これぞ宝塚な場面がいっぱい。
いろんなジャズがあるが、自分の思うまま 感性で歌っているのがいい。
2幕後半 ルーカスの7分間のソロ。 素敵すぎて 涙が出そうになるとおはねちゃん。
フィナーレでシング・シング・シング 鉄板です!
宝塚のフィナーレ ゆうちゃんさん(汝鳥伶)の歌も素敵♪
若さとエネルギーがないと 毎日続かない。
プロローグ ピアノが始まって スローテンポでしっとりはじまる。
二幕収容所で
ルーカスが血が騒いで踊り始めて 音楽を体感して実感して爆発的に踊る。
衝撃だった。
ルーカスが突然踊り始めたら 抑圧されてるけど踊りたい、と皆が踊り始めるのだそう。←ここ見どころっぽい?
いろんな役を演じているので 演じ分けなども注目して欲しい
下級生の力がふんだんに込められた公演。
コロナで新公も中止だったから、下級生に活躍の場があるのが良いですね!!
いつも以上に求められてる エネルギー。
微笑みを絶やさずに、というテーマになっているのだそう。
二幕のカナダの収容所が見どころっぽいなと感じたアテクシでございます。