和モノの雪組に久々の和モノ作品が来ましたが…
原作は山手 樹一郎「夢介千両みやげ」とな。
脚本・演出は、石田 昌也先生。
山手樹一郎さん…聞いたことのないお名前で…明治32年(1899年)生まれの作家さん。
代表作は「桃太郎侍」とのこと。
ドラマ化されていたのは知ってます。
「桃太郎侍」ならかっこよかったのに、「夢介千両みやげ」って…
こんなお話らしいです ↓
腕っぷしは強いが喧嘩嫌いでお人好し、お節介な心優しき青年・夢介の活躍を描く傑作小説を、痛快娯楽時代劇として宝塚歌劇で舞台化致します。
小田原・庄屋の息子・夢介は、父親から“通人”となるため千両を使っての道楽修行を言い渡され江戸へ向かう。道中、“おらんだお銀”と呼ばれる女スリに懐を狙われる夢介だったが、夢介の朴訥で底抜けな優しさに触れたお銀は一目惚れ、押しかけ女房となり二人は江戸で奇妙な同棲生活を始める。夢介に相応しい善い女房になろうと努力するも元来気性の激しさを抑えきれないお銀。遊び人飛脚屋の若旦那・伊勢屋総太郎ら個性豊かな江戸の人々が巻き起こす騒動を、夢介は“金と優しさ”で解決して行く。
善意の塊のような夢介との出会いが人々にもたらすものとは、そして夢介の道楽修行の結末は?宝塚歌劇公式HPより引用
面白いのかしら?コレ。
原作の段階ですでに駄作臭がするんですけど for me.
なぜこの作品に???
腕力はあるが、心優しい青年っていうと、代表選手が気は優しくて力持ち、の金太郎(後の坂田金時)。
頼光四天王の1人として、伝説の人物ですが。
夢介は、名前からして はかなく消えてしまいそうな名前。
父から「千両をやるから道楽修行して来い」と言われる設定も、あり得無さすぎてつまらない。
千両は、今で言うなら1億3000万円。
父がどういう了見でポンと出すのかは、本を読んでみなければわかりませんが、
金額が大きすぎて、バカバカしい。
お金が無いと通人になれないのではない、お金が通人を創るのではない。
そんな大金は、道楽に使うのではなく、もっと有効な使い方があるのでは?と思ってしまいます。
いや、ここは豪勢な金遣いを読んで、楽しむべきなのでしょうか??
働かざるもの、食うべからず、と教えるならまだしも、何の苦労もなく手に入れた大金を道楽に使え、と言う夢介の父の本意、理解に苦しみます orz
お人好しは良いことだけど、夢介に全く魅力を感じないのがワタクシ的に残念。
いや、何が残念って、夢介が、主演の咲ちゃんに合ってない気がするから!!
苦労や努力の末に掴んだ栄光、勝利、というのは感動するけど、この物語の感動ポイントは…?
夢介より、むしろ、女スリのお銀の気っ風のいいセリフ回しでちゃきちゃきしているひらめちゃん(朝月希和)が、まぶたの裏にありありと浮かびます。
遊び人飛脚屋の若旦那・伊勢屋総太郎は、あーさ(朝美絢)? 合ってる~~!!
まぁ…トップ就任2作目のオリジナル芝居は、こじんまりしたのが多いから、ご多分に漏れず、なのかも。
「壬生義士伝」から3年、和モノの雪組に久しぶりに来た和モノ、いい作品になりますように…
Sensational!は、中村一徳先生作
雪組生が歌とダンスを通して、時には情熱的に人々の心を熱く燃やし、時にはクールに人々の心に迫るショー『Sensational!』。
彩風咲奈を中心とした雪組のエネルギーを集結させ、更なる高みを目指していく。「命」「愛」「希望」をテーマに、人々の関心を惹く“センセーショナル”な風を巻き起こすダンシング・ショーをお届け致します。宝塚歌劇公式HPより引用
前任の雪組とガラッとカラーを変えてきてますね~。
咲ちゃんが思う存分、魅力を出せたらいいな、って思いますし、下級生、ダンサー豊富ですからしっかり支えて いい場面を見せてもらえたら嬉しいです!!
宙組の和希そらくんも、この頃には組替え済みかしら?
前々トップのちぎちゃん(早霧せいな)の頃から 「Dramatic "S"!」でご一緒して、前トップだいもん(望海風斗)のときは「Music Revolution」とご雪組とご縁深くシリーズ化レビュー作品を担当されている中村一徳先生。
雪組の特徴も魅力も熟知した上で、いいものを作って下さりそうですね!!
楽しみです!!