雪組御園座公演『パリのアメリカ人』、ライブ配信を視聴しました。
今週、
木曜日、花組『悪魔城ドラキュラ』新人公演 ライブ配信視聴、
金曜日、雪組『ステップ・バイ・ミー』観劇、
土曜日、雪組『パリのアメリカ人』ライブ配信視聴。
3日連続宝塚、頭の中が宝塚一色。
明日の『ステップ・バイ・ミー』千秋楽 ライブ配信はパスしよか…。
目次:
1幕はなんだか眠くなったが、2幕で覚醒!!
照明が暗かったのと、出演者がハイテンションで…
ドタバタ芝居??と1幕は引き気味になってしまいました。
照明が暗いのもあったかな?
これは、戦後のパリなので、わざと、だったかもですが。
停電もありましたし。
出演者のやる気がパワフルすぎたわ…^^;
第二次大戦後のフランスを描いて胸にしみる
花組の『アルカンシェル』で描かれていたように、ナチス軍が4年もパリを占領していて、戦後も街は荒廃していたことも改めて思い知らされました。
人々も同じフランス人同士で、ナチス駐留時に加担したかしなかったかで争いもあったのだ、とも。
『パリアメ』では、メインキャスト4人中、主演のジェリー(朝美絢)以外、ユダヤ人、というところも肝。
同じような肌の色でも、フランス人とアメリカ人は立場が違うし、ましてユダヤ人はさらに複雑な思いを抱えて生きていて。
アメリカ軍人だったジェリーは、仲良くしているアンリからも「お前に何がわかる!」と怒鳴られてしまいます。
アンリ一家は、同じユダヤ人のリズを引き取って一緒に暮らしていたから。
華やかなブロードウェイミュージカル、という認識を覆すパリアメ for meでした。
ダンスシーンが多いのは嬉しい!
タップダンスやバレエシーンもあり、小階段に羽根扇、シルクハットに黒燕尾…というシーンはやっぱりわくわくしますよね〜、ヅカファンは!!
『アルカンシェル』で、フランス革命や、華やかなパリではない第二次大戦中のパリを描かれて新鮮でした。
この作品もまた、深く胸に刺さるものがありました。
キャスト別感想
ジェリー・マリガン 朝美絢
とっても明るいジェリー。明るすぎて、最初面くらいました。^^;
これは、リズに一目惚れしてフランスに残る、と決めた自分を肯定する意味もあったのかな、と。自分で自分を鼓舞するというか。
とにかくハイテンションなのは、努めてフランス人に溶け込もうとしていた証左なのかも。
恋のライバルが2人もいて、しかもリズは友人のアダムと婚約してしまう…
いや、その前に、ジェリー自身、マダム・マイロと…。
1幕ラストは心を乱されたわ…
明るいジェリーにも、戦友を亡くした悲しい思い出もありますが、
それぞれ悲しみを抱えながらも日々明るく強く生きているのね、としみじみ。
あーさ(朝美絢)が、セーヌ川に落ちて上がってきたら、頭に海藻??
ここは川よ、海藻とは?? 海藻だけにワケワカメ。
アンリ・ボウレル 瀬央ゆりあ
両親に抗えない素直なおぼっちゃまだけど、本当はエンタメやりたい人。
リズは幼馴染で子供の頃から一つ屋根の下で暮らしています。
不器用なほど正直でいい人でちょっとチキンなアンリはせおっち(瀬央ゆりあ)にハマる!
アダム・ホックバーグ 縣千
始まる前から、ピアノが板付きで舞台中央にいらっしゃいます。
これに歩み寄ってポロン♪と鳴らすところから始まるパリアメ。
ここは緊張する、とあがちん(縣千)がNOW ON STAGEで話していました。
今回、あがちんのアダム役は、ストーリーテラーな役割も持っているんですね。
あがちんのビジュがすごく好み。
トップから前髪にパーマ、黒縁メガネ、スーツとシャツの袖口折り上げ…素敵。
今回のお役、戦争で足を負傷しているという設定なのでダンスシーンがあまりない!!
なんというもったいないこと。
ダンサー縣は、劇中では封印されていた分、フィナーレなど踊れるところでは
封印を解かれて水を得た魚のように生き生きと踊っていて…
やっぱりこうでなくっちゃね、と思いました。
3人の中で一番あがちんのダンスが好きです^^
リズ・ダッサン 音彩唯
おそらく次期トップ娘役であろう音彩唯ちゃん。
バレエシーンでは、子供の頃のバレエの発表会を思い出したと言ってました(NOW ON STAGE)。
生き生きとダンスを踊るはばまいちゃん(音彩唯)。
3人の男性から想いを寄せられて…モテすぎるのも辛いのだな、と知りましたw
彼女も、自分の心に素直になれなくて悩んでいたけれど、最後にジェリーの胸に飛び込んでいく!
めでたしめでたし! 👏
ムッシュ・ボウレル 透真かずき
アンリ(瀬央ゆりあ)のお父さん。
お母さんより影がうすいけれど、最後に才能を認め、背中を押してくれる懐の深い所を見せてくれます。
いい役♪
マイロ・ダヴェンポート 妃華ゆきの
ゆきの姐さんが素晴らしく大活躍。
滑舌がよくセリフが聞き取りやすい!
美しく、マダムの貫禄十分。
愛はお金で買えない、って教えてもらった…って…今更?
肉食系マダムなので次はどうくるか、と観ているだけでもわくわく。
役者なら、こんなふうに観客に思われるのは役者冥利に尽きるよね。
マダム・ボウレル 愛羽あやね
103期のあやねちゃんがアンリのお母さん役!!
95期のせおっちのお母さんっ!!
滑舌、貫禄ともに素晴らしく、厳格なところもうまく演じていました。
すごいわ。
ズルトスラフスキー(Z先生) 蒼波黎也
長い名前でジェリーに憶えてもらえず、ズ…ズ…ズル…となるので
Z先生です、と紹介されるバレエの大御所。
とても寡黙でニヒル。
バレエ・リュスを主宰したディアギレフ(男色)をモデルにしているので、独特の雰囲気を醸し出していました。
鳩/新聞記者 レオ 苑利香輝
配役が出たときに、鳩?? 鳩って何??と思ったのですが、
幕開きから登場して、軍服姿のジェリーが背嚢をおろして軍服を脱いで画家になったときに絵筆を手渡しに来た白い衣装のアレが鳩。
平和の象徴、ということで鳩なのかな?
えんりこ(苑利香輝)くんは、早くから抜擢が続き、108期の中でも2番目に新公主演を務めました。
今回も、目立つお役をもらいましたね。
これからのご活躍が楽しみです。
9月4日木曜日が千秋楽というイレギュラーで…orz
今回の別箱公演ライブ配信、ライブ中継は
日曜日が千秋楽の『ステップ・バイ・ミー』が日曜日に配信です。
『An American in Paris(パリのアメリカ人)』は千秋楽が9月4日の木曜日。
こんな日に配信されても観れる人が少ないし、観たいのにお休み取れずに困りますよね…というわけで土曜日配信。
千秋楽じゃないから、紹介されなかったけど、今公演で106期の彩名美希くんが退団されます。
どうかお元気で第二の人生も素敵に歩んでくださいませ♪
スタッフ 自分用備忘録
潤色・日本語脚本 石田昌也
演出・上演台本 指田珠子
音楽監督・編曲 手島恭子
振り付け 御織ゆみ乃 平沢智 三井聡 森優貴
衣装 有村淳
演出助手 西川日向子 宗行正一郎
衣装補 大津美希
衣装助手 川崎千絵、渡邉佳菜