1933年1月1日生まれ、来年の1月1日で90歳になられる宝塚の植田紳爾先生がインタビュー番組に出演される、と聞いて観てみました。
植田紳爾先生が新作を書いておられます。
御年90歳(ほぼ)で、新しい作品を書こうとする、そのバイタリティ、前向きな姿勢が素晴らしいです。
まず、健康でないと、書いたり、演出したりできません。
稽古に立ち会って、稽古をつけることも。
「演出:植田紳爾」と出した以上、責任が伴いますが、御年90歳でもできる、というのが素晴らしいな、と思います。
植田紳爾と言えば、ベルサイユのばら
NHKのインタビュー番組『ここから』って初めて知りました、2019年から放送してたのですね。
祝祭日の通常のニュースがお休みの日に放送されているようです。
今日の30分の番組の中でも、植田紳爾先生の紹介のときに、『ベルサイユのばら』を演出された、ということで、初演のベルばらから、一路真輝さんのオスカル、花總まりさんのアントワネットなどピックアップで映りました。
今回のインタビューのテーマは「人間の業」。
植田先生は、マリー・アントワネットの「業」を描きたかったのだそうです。
それで、漫画家・池田理代子先生の『ベルサイユのばら』を舞台化されたのですね。
フェルゼンとマリー・アントワネット編で、マリー・アントワネットが、フェルゼンの誘いを断って断頭台に向かう場面が映りました。
涙なしには見れないシーン。
「フランスの王妃として死なせてください」という、あのシーンは原作にはなく、植田先生の創作だそうです。
日本中がベルばら祭り
東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)で、先週土曜日から「誕生50周年記念 ベルサイユのばら展 -ベルばらは永遠に-」が始まりました。(11月20日まで)
1972年から連載が始まったので、今年ベルばら誕生50周年。
いろ~~~~~~んなところでベルばらコラボを見かけます。
中国自動車道 宝塚北SAでは、以前から、ベルサイユのばら炭酸せんべいを売ってます、これはベルばら誕生50周年関係なく。
バンダイが9月26日からワイン味の「ベルサイユのばら 至極の一粒 ワイングミ」を発売します。袋にマリー・アントワネットの絵が…^^
「ベルサイユのばら展」では、パッケージにオスカルやアントワネットが描かれているニナスの紅茶や、ラデュレのマカロンを購入できます。
時計のセイコーは、限定1000個 ベルサイユのばら50周年記念 通し番号入プレミアムウォッチ 49,800円を発売♪
経済効果抜群ですね♪
NHKでも、ベルばら誕生50周年→植田紳爾→新作発表→インタビューだ!になったのかしらね^^
初めて舞台化した宝塚が上演しないわけがない
ヅカファンの多くは、え~、ベルばらぁ~~~~???orz
と、上演が発表になると嘆きの声が漏れ聞こえる…^^;
やっぱり、新作オリジナルを観たいですから。
原作の『ベルサイユのばら』が嫌なわけではなく、いろんなバージョン ○○編、で演りすぎの上に、スピンオフ(外伝)とかもあって お腹いっぱいなんですよね。
その上、意味不明のご覧なさい、ご覧なさい ベルサイユのばぁあ~~ら♪が個人的に…(ry
それでも、『エリザベート』と一緒で、もうお腹いっぱい、見飽きた、またか!と言いながら、いざ上演したら客入りがいいのも事実。
まだ宝塚を観たことのない人は、一度は宝塚でベルばらを観たい、と宝塚=ベルばらに憧れを抱いてらっしゃるようです。
かつて、お客さんが入らなくて客席が真っ赤っかだった時には「ベルばら」を演ってしのいだとか。
困った時の「ベルばら」、救世主。
コロナ下、公演中止などで、安定した収益が見込めなくなってる今、
座付きで版権代不要、脚本も楽譜も出来ていて、道具や衣装も使い回せるコスパのいい作品として劇団はベルばら祭りを開催するでしょうね^^
今、また期せずして世の中が「ベルばらブーム」。
来年は、植田紳爾先生の卒寿の年ですから、お祝いで、ベルばら祭りかしら…
宝塚でのベルばら初演が1974年で、2024年の舞台化50周年と宝塚歌劇110周年が重なるので、再来年がベルばらイヤーになるのか?? どちらでしょう?
2013年に2作、2014年に4作の怒涛のベルばら上演は、お腹いっぱい過ぎて嫌気さしましたから、上演するなら、1、2作でお願いします。(祭りにならない…)
植田先生はご高齢ですから、監修にまわられて、実際に演出されるのは若手の先生だと思うのですが、
もし上演するなら、植田紳爾先生の『ベルサイユのばら』とは違う、
みずみずしい感性で描かれた いちから作った新・『ベルサイユのばら』を、観てみたい、と切に望んでおります。
1908年生まれの歌舞伎俳優さんが作られたセリフ回しは、古く感じて当然ですが、これを、宝塚の未来まで守り続けるのでしょうか…
歌舞伎は「型」があって、伝統を重んじるのために踏襲していかなければならないのかもしれませんが。
植田紳爾先生の新作は「生生流転」、宝塚用ではなかった!!
戦時中、福井県に疎開していたとき(12歳)に、福井空襲にあい、焼死体を運ぶのを手伝った経験がおありだとか。
その時に、死者に対する気持ちがだんだん無になっていき、自分はなんて嫌な人間だろうと思い、哀しかった、と。
そんな経験から「人間の業」について書きたい、と思って題材に選んだのがマリー・アントワネットでした。
そして、宝塚版『ベルばら』誕生。
今回90歳を目前に書かれた脚本は、「生生流転」。
以前、横山大観の絵を観て感動したとか。
横山大観の絹本墨画「生生流転」は、一滴の水が、川になり、海に注ぎ、雲になり、雨になり、また水一滴にもどるというサイクルを描いた40メートルの大作です。
詳しい内容はわかりませんが、戦争体験から得た思いを元に描かれているようです。
で…一番心配したのが…
植田紳爾先生の新作を宝塚で上演???ってことでした。
面白そうな感じが1ミリもしないので。
宝塚で上演するなら
新作『生生流転』と50年上演して食傷気味の『ベルサイユのばら』とどちらがいい?
という究極の二択なら…
宮廷物で華やかな『ベルばら』かしらね、やはり…
で!
「生生流転」は、能とオーケストラ用の本だそうです、宝塚での上演なし!!
よかった~^^ ホッ♪
それにしても植田紳爾先生、まだまだ血気盛ん、チャレンジ精神、あっぱれです^^