2009年にブロードウェイで上演され、トニー賞、グラミー賞にもノミネートされた作品の日本再演。
ヴァイオレット、ドラリー、ジュディの3人の女性社員が結託して、男尊女卑で横暴で嘘つきな上司・ハート社長をギャフンと言わせる痛快コメディ!
2012年には、草刈民代、紫吹淳、友近のキャストで上演されています。
さて、今回は…
⚠️ネタバレあります、これから公演をご覧になる方はご注意ください
目次:
歌うましかいない! 耳福なステージ
みなさん、歌唱が素晴らしかったです。
みりおちゃん(明日海りお)、平野綾さんは、以前から外部のステージを観て知っていましたが、
今回、和希そらくんの初女優、第一歩、どんな感じかしら?とこちらも興味津々でした。
一応、3人の中で、みりおちゃんが主演ですが、それぞれにソロがあり、
それぞれがセンターを務める場面があり、見どころ満載。
ハート社長の気を引きたいロズ役の飯野めぐみさんも素晴らしい歌唱で見せ場がありました。
メインキャストは、
明日海りお、平野綾、和希そら、飯野めぐみ、別所哲也、内海啓貴の6人です。
明日海りおさんについて
みりおちゃんの舞台を観るのは、2022年6月17日、『ガイズ&ドールズ』を帝劇で観て以来、なんとっ!!2年ぶり!!
昨年の『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WARPAINT-』も今春の『王様と私』も演目に食指動かず、パスしちゃいました。^^;
久しぶりのみりおちゃん、すごくよかった〜〜〜〜〜〜っ!!
等身大の現代の女性、というのもあって、生き生きと演じてましたね。
お母さん役、と言うのも新鮮でした。
おうちで脚立に載って、照明のカバーのネジを締めていたり、息子とのやりとりも新鮮♪
会社では、出来るキャリアウーマンで、パンツスーツがお似合い。
笑顔がとてもチャーミング!!
若手社員のジョーに慕われ、思いを寄せられるのも納得^^
始まる前に、今日で4回目、というお友達から2幕にダンスシーンあるよ、とお聞きしてたのですが、
ほんとに、ほんとに素敵で、宝塚時代のみりおちゃんを思い出してうっとり。
男優さん引き連れての群舞、センターでパンツスーツで踊る姿はいつまで経っても色褪せない「男役・明日海りお」「花組トップスター・明日海りお」で感激!
横暴なフランクリン・ハートを、文字通り吊し上げて懲らしめ、
最後は、ハート社長より上の会長が現れて ヴァイオレットにCEOを託すという展開で胸の溜飲を下げた後のハッピーエンド♪
身振り手振りが、いかにもアメリカ的でいかにもブロードウェイミュージカル。
女性社員3人が仲良くなる場面では、マリファナを吸っちゃうところもアメリカらしいわ ^^;
平野綾さんの歌唱力に脱帽
小柄な平野綾さんだけど、パワフルで突き抜けるような歌唱に、引き込まれました。
長くミュージカルでご活躍で、安心してキャスティングできる逸材。
ギラギラ衣装のカントリー歌手もはっちゃけていて面白かった^^
和希そらさんの退団後初ミュージカル
宝塚歌劇在団中から、歌唱、ダンス、お芝居、パフォーマンス全体が高いクオリティだったそらくん。
退団後はどのようなお仕事をされるのか、と楽しみにしていました。
一作目は、元花組トップスターの明日海りおさん主演の舞台で…
いい感じの滑り出し。
新入社員役で最初は声も小さいしおどおどした感じで、声も高くて、発声、苦しいのかな?
そらくんの持ち味とちょっと違うな…と思っていたら…
途中から見事に変身。
舞台中央でソロ歌唱、あの、和希そら再び♪
歌い終わりにはひときわ大きな拍手が鳴り響きました。
世界基準のオーディションにも合格しているし、実力は折り紙付き。
今後のご活躍が楽しみです。
飯野めぐみさんも素晴らしい歌唱力!
ヴァイオレット、ドラリー、ジュディの3人とは立場を異にするロズ役。
主役は、ハート社長に不満を持つ3人ですが、ロズも重要な役どころで、見せ場たっぷり、ソロ歌唱が2回あり、さすが!と観客の心を掴んでいました。
別所哲也さんの憎まれ役で振り切れた役作り
敵役、憎まれ役は、思いっきりヤラシー方が面白い。
私達観客がヴァイオレットたちに味方できるように、別所哲也さん、思い切り嫌な上司に徹していてお上手でした。
3人の女性に吊し上げられるのですが、
本当にロープ(ハーネス)で縛られてピアノ線で吊るされていました ^^;
体張ってる…お疲れ様です…
内海啓貴さんとみりおちゃん♡
若手社員のジョーは、ヴァイオレットに片思い。
もじもじと気持ちを打ち明けるジョーが可愛いです^^
それをサバサバと受け止める、かっこいいキャリアウーマンのみりおちゃん。
終盤で、ジョーの気持ちを受け入れるところもいい。
内海啓貴さんのみりおちゃんお姫様だっこもキュン♪
期待以上の楽しいミュージカルでした!
宝塚ではお約束の恋愛ものでもバディものない復讐物?の作品だけれど、
気楽に楽しめる、明るい作品でした。
とにかく、みりおちゃんにぴったり♪
映画では、ジュディ(和希そらくんの役)が主人公みたいです(「9時から5時まで」Wikipediaのキャストの1行目がジュディ)。
主演・明日海りおありきのミュージカルだったのかも。
王道の大作ミュージカルでなくても…いや、むしろこういう作品が楽しい。
コスチュームものの時代大作もいいけれど、現代劇は、役者さんの個性が強く感じられて楽しかったです!!