宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【雪組】ステージ・ドア#16 fffフォルティッシッシモを観て|スカイステージ

ワタクシの大好きなスカイステージの番組のひとつ、「ステージ・ドア」。

「アナスタシア」のステージ・ドアも観たのに、忙しくしているうちにタイミングを逸してUPできずでした。

 

今回、雪組の「fffフォルティッシッシモ シルクロード 盗賊と宝石」

雪組トップコンビ退団公演でもありますし、望海風斗、真彩希帆、彩風咲奈 トップ3と、先生方の意気込み 興味深く伺いました。

演出を支える裏方仕事(←これ大好き!)も興味津々で観ました。

 

舞台稽古の様子が映るのですが、衣装は着ているけれど素で、談笑し合う組子さんたちを観れて楽しかったです!

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 演出家の先生、望海風斗らの言葉

 上田久美子先生

昔からベートーベンの曲が好きだったのでミュージカル作品でベートーベンのパッションや不屈の精神は芝居よりミュージカルだ、と思っていた。

感情の激しさがすごい人なので 生命のエネルギーを描きたいと思った。

生田大和先生

望海さんのいろんな姿を見せたい。

宝塚ならではのショーで きらびやかな衣装も楽しんでもらいたい。

シルクロード」は、彼女たちも続く誰かの道になる、という意味がこめられているそうです。

望海風斗:

最後まで課題を追い続けていくうちに退団になった…みたいなのが理想。

みんなの先頭をきって走り続けたい。

組み替えで雪組に着た時に、温かく迎え入れてもらって、すっかり最初から雪組にいるような気がする。

自分が出てない雪組作品の話をしていても、すごくわかる。

振り向いたら、皆がいてくれる、仲間たちともう作品を作れない寂しさを感じる。

今は皆が元気で、と立ち位置が親?のような感じ。

緊張感を保った状態を持ち続けて作品を作っていきたい。

上田久美子先生評:

望海さんは、まっすぐでストイックで尊敬している。

娘役だけど強い押し出しがある真彩希帆を受け止めて高みに登っていけるトップさん。

彩風咲奈:

すごく先の未来まで理想を持っていたナポレオン。

役作りをして固めてしまうのではなく、役同士でぶつかっていき深めたい。

望海さんと初めて会った時は、雷が落ちたような衝撃があった。

すごい人だと思った。

望海さんと望海さんの演じた役、二重の思い出がある。

心から尊敬していて最後まで一緒に走っていきたい。

小道具制作の現場

天国の作曲家、ヘンデルモーツァルトテレマンの三人が立つ大理石の台を製作中。

大理石に走る筋を 大理石の写真をネットで見てリアルになるよう描いているそう。

ナポレオン軍の持つ剣の制作も、装飾が付いていて凝っています。柄にはレースが貼ってありました。

 

重くならないよう、軽い素材で作っているんですって。

以前 「All for One」でたまきちの剣だけが本物?で腕が痛くなった…というエピソードを聞いたような…本当に斬るわけではないので 軽いのがいいですね。

 

あれはどのシーンかしら? テーブルの上のパンケーキやチョコレートケーキ。写真を見ながら制作されているようでした。リアルで美味しそう♪

 

シルクロードについて

菅野よう子先生の音楽を聴くと浄化されていく気分になる。

生田先生がこの時代に感じた事を描かれた。

自分の中から生まれてくるもの、自分の霊をきちんと感じて演らないと成立しない。

盗賊だけど色気があるように演じている。

だいもんsaid.

 

望海さんと二人で羽根対決。神様の役なので…って咲ちゃん(彩風咲奈)said

えっ?ってプログラム見たら、「ラーマーヤナ」のヴィシュヌ(ラーマ王子)がだいもん、雷(いかづち)より現れたラーヴァナが咲ちゃん。

これ「天空の城ラピュタ」でムスカがインドラの矢と呼んだイカヅチから現れたラーヴァナですかね?

絶対負けないぞっ!!ていう気持ちで踊っているそうです。

 

第二章シルクロード幻視の場面、

砂漠のオアシスのような場面。咲ちゃんと朝月希和ちゃん、二人どこまでも広がる草原で伸びやかに踊って欲しい、と言われた.

彩風咲奈said

 

世界の終端の争いの場面では、白い鳩を演じる 次期トップコンビの咲ちゃんと希和ちゃん。

のびやかに宇宙を飛び交っている感じで演じているそうです。エアリーなダンスが素敵なお二人です!

 

Rを描く階段に苦心の後ーー大道具

波状の階段があるのは知っていたんですが…制作サイドは、木を曲げて作るのが大変だったそうです。

一段一段に電飾も付けつつ、5分割になるので断面も美しく…

足を引っ掛けないように、角が丸くなるようカンナがけを念入りに…

 

大きいだけに大変な作業ですね。

強度や安全面にも気を使いますね…お疲れさまです!

 

おまけ 「第九」の合唱部分は危険思想だった??

ベートーヴェンが心酔したナポレオン。彼は、フランス革命によってヨーロッパに自由主義の風を吹かせ、王侯貴族の立場を危うくしました。

が、ナポレオン失脚後、ヨーロッパの秩序を改めるためにメッテルニヒ主導でウィーン会議が開かれました。@オーストリアシェーンブルン宮殿

「会議は踊る、されど進まず」と揶揄されたのは有名ですね♪

結局、会議で決めた「ウィーン体制」によりフランスも王政復古しましたし、皇帝、国王の地位は守られました。

 

fff フォルティッシッシモでもウィーン会議の場面があります

まぁ、後からプログラムを見て、あれがウィーン会議だったのか、と気づきました。

たしかにメッテルニヒ(煌羽レオ)出てましたけど。

会議、という感じではなかったのでわかりにくかったわ…

ご覧になった方はわかると思うのですが…

ルートヴィヒ(ベートーヴェン)が、演奏されるはずのベートーヴェンの楽曲が削除されたと知って、メッテルニヒのところに駆け込む場面ですね。

次回観劇時に、その前のあたりから、しっかり観てこようと思います。

 

ベートーヴェンは、以前から、ウィーン皇帝の前で、ナポレオンを崇拝するような態度を取ってますし、子供の頃の経験から、貴族に反発する気持ちは大きかったのでしょうね。

王侯貴族のための音楽ではなく、民衆のために音楽を書いた初めての作曲家ですから。

 

交響曲第九番・合唱付き。交響曲に合唱が付くのはとても珍しいけど、これもベートーヴェンの体制への反発が込められているみたいです。

 

私達が、何気なく歌う「晴れたる青空 ただよう雲よ~♪」は、明るい気風に満ちていますね。

ベートーヴェンは、「歓喜の歌」の歌詞をドイツの詩人シラーの「歓喜に寄せて An die Freude」から引用しています。

シラーもまた、自由を求める人であったようです。

そう言えば…宙組で上演したことのある「群盗」はシラーの作品でしたね。

 

原曲のドイツ語の歌詞のAlle Menschen werden Brüder すべての人は兄弟になる、この自由主義的かほりのする歌詞は、政治的である、と思われる危険があったのです。

 

Freude schöner Götterfunken 歓喜!美しい神の炎よ の部分も…歓喜という言葉の裏に「自由」と意味を忍ばせている、という意見も。

 

funken=炎。

フォルティッシッシモの中で真彩ちゃん演じる「謎の女」と共に、ルートヴィヒ(望海風斗)の周りに時折現れては絡んで去っていくのが、炎(笙乃茅桜)でした。

ポスターで、謎の女・真彩希帆ちゃんが掲げているのも炎ですし…。

関係あるのかしら? 深読みしすぎ??

 

ちなみに‥ベートーヴェンは、貧しかった、と言われていますが、彼の遺産は高額遺産ランキングで上位5%に入るほどだったとか。オースリア国立銀行の大株主だったそうです。身なりは貧しくて、家は質素でも…。

 

 いや~ やっぱりだいもんはすごいわ。

演出家の先生にも尊敬されるなんて。

やっぱり、舞台に稽古に真摯に取り組んでいるからこそ、ではないかと私は思ってます。