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夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【宙組】『MY BLUE HEAVEN』キャスト別感想(ネタバレあり)《訂正あり》

宙組 バウホール公演『MY BLUE HEAVEN』

 

2024年10月22日14:30公演を観てきました。

ネタバレしてもいけないし…と本日千秋楽なので、ようやくですがキャスト別感想をUPします。

 

今頃、劇場やライブ配信、ライブ・ビューイングで大勢の方がご覧になっている頃でしょう。

 

そうだったのか!という、後から知ってびっくり!な展開、種明かしもあるので、感想が流れてこないのも納得です。

本日、千秋楽ですから、サクッと各キャストの感想を書き留めておきます。

 

⚠️以下ネタバレあります、感想は個人的なものとご理解いただける方のみ御覧ください。

 

 

キャスト別感想 29名中…お顔わかる方のみ

キャストを、キャスト表の上から順番に書こうかと思ったのですが、幕開きでおぉ?と思ったので、出番順に書きとめます。

 

⚠️ネタバレあります、ご注意ください

 

牧山アン    美星帆那

舞台中央のハイスツールに腰掛けた牧山アンが記者たちの質問を受けています。

バックの幕に、歌手・牧山アンのポスターが何枚も貼られ(投影されて)いて、ちっちちゃん(牧山アン)推しな幕開き。

 

牧山アンの役どころも、キャスト表が出たときには、同期の愛未サラちゃん(牧山杏子)の娘の役なんだ、ぐらいでどんな位置づけかもわからずでした。

 

幕開き、冒頭に、牧山アンの囲み会見で、隠してたわけじゃない、聞かれなかったから言わなかっただけ、と

自分の父はアメリカ人でもう亡くなっていること、母は日本人で罪を犯して刑務所に入っていることを明かし、せいせいした!と立ち去ります。

ここから回想として、本編が始まります。

 

…ということで、ジョーイ(風色日向)たちの物語と並行してアナザーストーリーと描かれる物語もあります。

 

ちなみに…美星帆那ちゃんは、子役のアンと成人してからの牧山アンを通しで演じていて…

孤児院に引き取られてきたアンは、ピンクの衣装とリボンでとっても可愛いのです。

 

 

時間が遡り…

 

少年時代のジョーイ 梨恋あやめ(108期)

少女時代のヤヨイ  楓莉かの(109期)

少年時代のライアン ゆり遥(109期)

 

3人まとめてしまってごめんなさい。

梨恋あやめちゃんは、幻になったけれど『PAGAD』新公ヒロインに抜擢されていました。

↑ 削除しました 花恋こまちちゃんと間違えてました。(2024.10.27 21:40)

 

 

宙組108期、安定感のある芝居で危なげないです。

109期の楓莉かのちゃん、最高に美し声で歌ウマですね、組内成績2番。

超下級生の頃は、成績と舞台での居方や技術は比例すると思っている派です。

学年が上がれば、皆さん出来るようになりますけどね〜。

今回、初めて知った109期の娘役さん、ゆり遥ちゃん、少年役なんですね、可愛かったです。

ここで、「天国を探しに行こう」のセリフ…後半へと導く流れは、流石に齋藤先生、上手い。

 

少年・少女時代から、入れ替わりで成長した3人登場。

 

天地楽(ジョーイ)    風色日向

本来ならば、今年の2月に上演予定だった作品。

ようやく舞台に立てました、おめでとうございます!

 

長身で頼もしい兄貴感。

ひゅーがくんの明るい笑顔は、ポスター同様、戦中戦後の動乱期に吹く、一陣の爽やかな風のよう。

 

サイコロ転がすのに天賦の才能があり…と珍しい設定。

人生の大事な局面(ヤヨイがアメリカに行くかどうか)もサイコロで決めさせようとするのが面白いw

 

この才能に目をつけて悪に道に誘い込もうとするのが元上官・上杉。

 

独り身の日舞の師範・田島房江(小春乃さよ)の甥にソックリなことを利用して、孤児院の子どもたちのために遺産をもらおうと下手な芝居を打ったりも…

 

南方戦線で、上官・上杉に逆らえず脱走兵をナイフで人を刺してしまったことが心の傷になっていて、上杉に弱みを握られている格好。

 

サイコロ賭博の仲間に強引に誘われ、しかたなく手を染めてしまい、収監されてしまう。

 

これでもか、とジョーイに次々過酷な出来事がおきますが

不死鳥のように甦って、最後、3人で平和な青空を見上げる場面は、これからの希望を感じさせてくれて、

後ろ姿にもキュン♪

 

フィナーレのセーラー服姿もかっこかわいくて、ますますファンを増やしたのでは、と思いますし

今後のご活躍が楽しみです!!

 

園田弥生(ヤヨイ)    山吹ひばり

早くから抜擢が続くひばりちゃん、安定の真ん中感。

ヒロインはやはりこうでなくちゃね♪

 

声がよく通るのでとてもセリフが聞きやすいです。

役者は声が命。

 

歌手になりたい、という夢があり、アメリカ軍基地の中のSeaside Clubでステージに立つヤヨイがかっこよかった!

 

公式HPの公演解説にあるような、「両親からの愛たっぷりに育てられた」感は感じられず、

「知恵と美貌で男達から金目のものを巻き上げるペテン師」というほどの悪女でもなかったわ。

 

孤児たちの面倒を見るうちに、自分の生きる道も見えてくる。

 

B29の爆撃で親を失ったトラウマから、B29の機影に怯え、空を見上げることが出来なかったヤヨイが、ラストでジョーイたちと平和の青空を見上げられるようになったのは胸熱。

 

ライアン・フジカワ    亜音有星

あのんくん、前任の退団公演中に、以降の公演を休むことが発表されました。

休演は、集合日に発表されることが多いですし、

現に、元気よく公演中なのに、疑問でした。 

同じく103期、花組の希波らいとくんも同じ頃に休演で裏で何かあるのかしら??と思っていたら、の9月30日。

 

あのんくん、心の傷が大きいのではないか、と心配していましたが、6月、『Le Grand Escalier』で堂々の舞台姿、ホッとしました…

 

今公演のポスターが出たときには、なんて並びの美しい御三方、と主演、ヒロイン、2番手役の3人の麗しいお姿に、これぞ宝塚!!で嬉しかった^^

 

ポスターはなかなかの大写りですが、今公演、「風色日向バウ初主演」ですから、少し差をつけているのは納得。

お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人で、アメリカに帰ることになった…ということでしばらく登場なし。

 

戦後にGHQの通訳として日本に戻ってきます。

そしてヤヨイにプロポーズ♡

 

陽のオーラをまとったあのんくん、華やかな面立ちも、美しい立ち姿もスターの片鱗見せています。

 

102期・風色日向、103期・亜音有星というトップスター候補が揃った宙組。

 

宙組…本当に、いい組になることを願います。

 

ここから、オールキャスト舞台に出てのプロローグ。

それぞれの役どころがわかる衣装や仕草…

本編への導入場面。

 

三浦利一(宮司)    秋奈るい

3人のお父さん的存在の宮司さん役、まさにこのカンパニーのお父さん、副組長のなっつ。

遠くから3人のことを温かく見守る役、適任!

 

有田孝明    雪輝れんや

ジョーイと共に出征する戦友。

戦地で同じ部隊に配属され心強い二人でしたが上官が鬼畜。

軍隊の上官の理不尽を部下に課すのはあるあるですが、上官の上杉(演:真瀬みら)は最低の人間。

 

ジョーイと脱走兵と一騎打ちさせるのです。

食うか食われるか…自己防衛のためにジョーイは刺してしまった…。

ジョーイは人を殺めたことで深い心の傷を抱えることになりますが…

 

ここから びっくり展開。

 

 

 

終盤にわかったのは、脱走兵はまだ虫の息があり、実際とどめを刺したのは有田でした。

その事実をジョーイは知らない。

だから、日本に帰還した後も、上杉は、ネチネチとお前の弱みを知っている…とジョーイを脅しているのでした。

 

有田もまた、自分の犯したこと、それを秘密にしてジョーイがしたことになっている事実に苦しんでいました。

 

話が深い。

 

稽古場情報で、演出の齋藤先生が、有田役をキーパーソンの一人に挙げておられました。

あと、ジョーイの上官役・真瀬みら、独り身の日舞の師匠・小春乃さよもキーパーソン。

観れば、納得。

 

敗戦の場面は、真っ赤な布使いで炎を表現。

大空襲の爆撃の中、ヤヨイは両親に取りすがるが父亡くなってしまいます。

 

園田俊作/藤本光/祭りの歌手    響望歌

ヤヨイの父を109期の響望歌くん、と思っていたけど、気がついたらすでに横たわっていてわからずでした。

 

藤本光は、田島房江の甥っ子、ジョーイに瓜二つ。

新聞記事に、出ていて、ジョーイも、これは騙せる、と確信するのですが…

その藤本光写真、当時の新聞はモノクロのはずだけど、藤本光の写真は、カラー写真だったわ…^^;

 

上杉健吉    真名瀬みら

今公演、顔に傷のある、徹頭徹尾悪いヤツ。

元帝国陸軍中尉で、戦地ではジョーイや有田を苦しめた。

ちょこっと笑いの取る場面やおちゃめな一面がある悪役もありますが、とことん悪いのが上杉。

悪いと言うか、汚い。下衆。

悪の親玉で上杉商会会長w

愛人は牧山杏子(愛未サラ)。

 

どってぃー頑張ってました^^

 

寺田総司    凰海るの

上杉の手下のチンピラ(愚連隊?)

 

初日映像で、どってぃーの後ろに映っていたのが手刀をノドに当てて、首飛ぶぞ、とジェスチャーで威嚇してる時のお顔が最高でした! 笑った!

上手い!

 

愚連隊は、他に3人、るのくんに気を取られてちゃんと見てなくてごめん!

今泉松三    梓唯央

山木弥太郎    郁いりや

関口裕司 波輝瑛斗

 

ハマの探偵コンビ

ダニエル 大路りせ

ナンシー 風羽咲季

コンビで見せ場があり、目立っています、とっても可愛いお二人^^

ちょっと苦しい場面でも、お二人登場でほっこりさせてくれる清涼剤的存在。

ストーリー的にはキーパーソンではないですが美味しいお役。

 

牧山杏子    愛未サラ

安酒場?根津屋に出入りしていて、この店でヤヨイは、ペテン師というか、スリを働いているガラの悪いところw

 

牧山杏子は、この店の常連の上杉とは昵懇の仲…に見せかけて実は…。

 

今公演で退団するサラちゃんの「牧山杏子」ってアンのお母さんでどんな感じなの?と思ったけど、キーパーソンのひとり、意味のあるお役ですね。

ラスト悲劇的だけど、印象に残りました。

 

斗根一(ハジメ)    奈央麗斗

ヤヨイを慕っている孤児院の少年役。

 

とっても目を惹くビジュアルです。

 

ナオレートと言えば、研1で『ネバーセイグッバイ』ロメロ役でトップ娘役の潤花ちゃんと上手花道に現れたときはオドロキました。

 

昨年、幻になってしまったけれど『PAGAD』の新公は2番手役決まっていました。

これからどんどん上がってきそう、楽しみな人材です。

 

ジャック・キングマン 海玖里粋

アメリカ人のジャック、上杉に殺されてしまう。

海玖里粋くんは、モロゾフの鷹/支配人 も演じています。

 

ジャックは…(ネタバレ)

 

 

 

 

牧山杏子の恋人でした。

アンはジャックとの間の子、

ジャックを殺された杏子は復讐を誓って、杉山に近づいたのです…。

 

 

カミラ・マーチン    花菱りず

配役表見てカミラ・マーチンとは??となってましたが、

ヤヨイたちが暮らす、孤児院のシスターなんですね。

 

孤児の子どもたちが大勢いて、母・杏子がいなくなって牧山アンもここで暮らすようになります。

 

モロゾフの鷹 海玖里粋

ファーのついたコートに中折れ帽、ギャングの親玉的風貌で、

一瞬、え?? 峰果とわ??(花組98期)と見紛う貫禄とお顔立ちに驚いた!

 

まだ研3ですが、芝居のカラーがわかるような…

芝居巧者のようにお見受けしました。

 

 

田島房江    小春乃さよ

こども歌舞伎を教えるお師匠さん。

優しくて上品で…滑舌よくて声がきれいなおさよちゃんが好演。

 

ジョーイが甥になりすまして、近づくもドンと構えて余裕。

良心の呵責に耐えかねたジョーイが甥ではない、とカミングアウトするところは泣けます。

 

「知ってたわよ!そんなこと」最初からバレバレだった…^^;

ここのおさよちゃんの演技、うますぎて…田島房江の心情がひしひしと伝わってきて胸が絞られるよう。

夫が戦死し、子どもがいない彼女は寂しかった、だからひととき、家族ごっこで夢をみていたのです。

 

ジョーイの素性がわかった後も、子どもたちのために支援を続けるという田島房江。

懐の深い、器の大きなかっこいい女性です。

 

 

ビル・ケイン(捕虜) 波輝瑛斗

エイティは↑ で愚連隊も演じてますが、南方で捕虜役、ジョーイと一騎打ちの場面が見応えありで、これは美味しいお役。

 

やっぱりちなつ(月組トップスター鳳月杏)に似てるわ〜!!

 

⚠️ 鳥頭の管理人が、1回しか観ないで先週観た感想を書いているので間違っている箇所があったら申し訳ありません。

 

本日を持って愛未サラちゃん退団

大階段を下りずにバウで退団…寂しいわ。

 

サラちゃんのダンス、大好きだったし、華やかな笑顔が大輪の花でした。

 

大柄なサラちゃんには、制約のある宝塚よりも、体格や歌唱力を活かせる活躍の場は他にたくさんあると思うから、

 

第二の人生は、もっと輝けると思います!

 

また、どこかでステージ姿が観れたら嬉しいです。

自分用メモ スタッフ

⚠️引用元:公演プログラム

作・演 出 齋藤吉正 

作曲・編曲 多田里紗 

作曲・編曲 長谷川雄大 

振 付 御織ゆみ乃 

振 付 花柳寿楽 

衣 装 大津美希 

歌唱指導 月影瞳 

演出助手 佐野剛基 

作品について

今まで宝塚歌劇は飽きるほどフランス革命を題材にしてきました。

 

今回は手つかずの日本の戦前・戦中・戦後の横濱。

割烹着にモンペ姿の娘役さんは、なかなか見れるものではありません。

齋藤先生の勇気に乾杯。

 

ヒーローではあるけれどサイコロ賭博や、だましとったお金を孤児院に…義賊のようなちょっとアブナイ真似をしようとする青年・ジョーイを主人公にしたのも面白いです。

 

ヒロインのヤヨイも酔客のおサイフをちょうだいしたり、まあ犯罪w

 

戦後のどさくさに紛れて、そんなこともままあったのかも…

そもそも闇市を開くのが犯罪で、高潔な裁判官は闇市で買えるか、と痩せ我慢してたら餓死された…という話を聞いたことがあります。

 

生きていくのに必死な時代を経て、今の日本があることを思い出させてくれる作品。

 

タイトルと公演解説が出たときは、楽しめる作品か? 若干の不安もありましたが、

幕が上がれば感動作。

 

たくさんの登場人物をうまく使ってもごちゃごちゃせず、

下級生まできちんと見せ場があり

3人のストーリーはもちろん、

牧山親子のストーリーも、田島房江の人生もきちんとメインキャストにからめて上手くストーリー展開していて楽しみました。

 

今公演、メインキャストの3人も、脇を固める生徒さんも、下級生もみなさん良くて大満足の公演でした。

 

もうすぐ、ライブ配信が終わる頃。

 

みんなも楽しんでいたらいいなぁ〜♪