本日10時から、宙組トップスター他2名が退団される『Razzle Dazzle』の
宝塚大劇場公演チケット一般販売。
10時過ぎにはサイトに入れず、1時間後に見に行ったら…結構残ってました。
トップスターの退団公演ですよね…
宝塚歌劇はスターを観に行くところ?
宝塚歌劇は、「人(スター、生徒)を見に行くところ」と言われています。
以前読んだ「元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略」(森下信雄 著)のP30 にこう書かれています。
「本は無茶苦茶、でもトップの◯◯さん、とってもカッコいい! あの流し目と決闘シーンを見るために何回も大劇場に通うわ!」の方が遥かに評価されていることになるのです。 そして、事実、チケットも売れていくのです。
出典:「元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略」
タカラヅカの中の方(元・総支配人)が書かれている本なので、事実なのでしょうが…。
スター > 作品 …?
「本は無茶苦茶でも」…は、例え話にしても笑えないわ。
この一文を読んだら、宝塚のファンはスターの見た目にのみこだわる頭の中がお花畑さん、と言われているように感じてしまいました。
見た目だけではなく、人柄込みでスターさんに惚れて、会いたくて、応援したくて、何度も通っているファンの方もいらっしゃいます。
同じ演目を何十公演も…それは、作品の良し悪し関係なく、ただスターを観に行っている状態。
たとえ駄作でも、通うの辛いわ〜orzと言いつつ、心を無にして、網膜に贔屓を焼き付ける作業に専念する。
こんな1時間半の苦行を熱心なファンはがんばってらっしゃいますね。
集客には演目も大事
現在、東京公演中の花組『エンジェリックライ』は一般販売前からドリンク付きチケットが売り出されましたので
チケット売れてないのかも、と思っていたら案の定
宝塚大劇場公演チケットは、公式でも売れ残り、リセールに大量に放出され、譲渡祭りで話題でした。
もし、これが『エリザベート』だったらどうでしょう?
一般販売は瞬殺だったのではないでしょうか?
売れる要素のひとつに「トップがかっこいい」、はあっても、それだけでは成り立たないですよね。
女性が男性を演じる男役は、日々、かっこよさや、いかに男性ぽく見えるかの研究に努力を重ねていらっしゃいます。
が、見た目の多くは、持って生まれたもので「努力」で培う部分が少ないです。
ワタクシは見た目の評価より、
いかに歌唱力が伸びたか、難しいお役を攻略したか、という生徒さん自身の「研鑽」を評価するファンでありたいと思っています。
作品は、「スター(組子含む)」と 「ストーリー・脚本・演出」の両輪で走るものだと考えています。
舞台は「総合芸術」ですから、全部楽しみたい。
スターよりむしろ 演目の方が大事なのではないかとさえ思っています。
いい作品をひとつ作っておけば、何度も再演できます。
スターさんは卒業されたらそこまで、なんですよね…
退団公演に駄作が多いという典型例と胸熱作品について
以下、主観で書いております。御覧頂いている方との感想の相違があることをご承知の上でお読みください。
先日、ヅカともさんたちと京都でランチをしながらでヅカネタで盛り上がっていたのですが、
退団公演に駄作が多いね、と。
ちえちゃん(元星組トップスター柚希礼音)ファンの我々にとって、
退団公演の『黒豹の如く』(作・柴田侑宏、演出・謝珠栄)の駄作っぷりの恨みつらみ?で盛り上がりました(笑)
あれは、併演の藤井大介 作・演出のショー『Dear DIAMOND!!』が良かったから😭
終わり良ければすべてよし、にできましたが、
『黒豹の如く』って言う、カッコいいタイトルで、どんな作品になるのか、と期待してたのに…
えっ? こんなん?? 白目
2014年の流行語大賞の「ダメよ~ダメダメ」(エレキテル連合)をセリフに入れたりしてちょい興ざめだったり。
柚希礼音ファンとしては、大感動でお見送りしたかったのに…と残念な気持ちでした。
無理やり感動ポイントを見つけて力技で、感動したことにした感。
我々が思う退団駄作公演
そう言えば、大人気だった花組トップスター・明日海りおさんの退団公演の妖精さん『The Fairy Tale』(作・演出:植田景子)。
ショームなかった〜 orz
宙組トップスター・真風涼帆さんの退団公演の『カジノ・ロワイヤル』(作・演出:小池修一郎)、超、超、超〜〜〜ショームなかった、「虚無」という言葉が流行ったぐらい。
さすが小池修一郎オリジナル一本物!
月組トップスター・龍真咲さんの退団公演『NOBUNAGA』(作・演出:大野拓史)も脱力したて…
月組トップスター・月城かなとさんの退団公演『Eternal Voice』(作・演出:正塚晴彦)も、たいがいだった。
たまたまこちらの心の琴線に触れなかっただけかもしれませんけど〜
友人曰く「トップスターの退団公演は、放っておいても売れるから力入ってない」と。
そういうことか!
演出家が積極的に手を抜いているわけではないと思いますが、なぜか駄作が多いのがトップスターサヨナラ公演。
退団公演で胸熱作品
退団公演で胸熱の作品は
1️⃣ 壮一帆退団公演 『一夢庵風流記 前田慶次』 (演出:大野拓史)
2️⃣ 珠城りょう退団公演 『桜嵐記』(演出:上田久美子)
3️⃣ 春野寿美礼退団公演 『アデュー・マルセイユ』(演出:小池修一郎)←私は観てません
ワタクシは1️⃣と2️⃣推し。
友人は、1️⃣と3️⃣推し、全オシの友人も。
それと、いつも話題に上る、
花組公演『MESSIAH』(作・演出:原田諒)とショー『BEAUTIFUL GARDEN』(作・演出:野口幸作)の組み合わせが最高だったね、と。
あれは、みりおちゃん(明日海りお)の退団公演用だったのではないか?と。
お芝居で感動でダダ泣きして、休憩終わったら今度は夢のような華やかな世界。
チケット代が安く感じる公演でした。
『MESSIAH』嫌いな方もいらっしゃるようなので、あくまでも類友の我々の意見です。
芹香斗亜退団公演『Razzle Dazzle』は良作か駄作か?
上述の「タカラヅカ」の経営戦略」P166に
サヨナラ公演のチケットは即日完売が当たり前。むしろ、どれだけ立ち見が出るのかが売る側にも買う側にも関心の的になるくらいです。
出典:「元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略」
本日の宙組トップサヨナラ公演チケット 一般販売は…
流石に『エンジェリックライ』よりは売れてるけれどサヨナラ公演とは思えない惨状。
宙組ファンが大勢離れたという噂が独り歩きしてましたが、噂の信憑性を裏付ける結果になりました。
で、演目よ。
路線にまで大勢が演じる(出番の差、お役の大きさの差はあれど)「エキストラ」という役をつけたのは
観たい気持ちを萎えさせるのに十分だったのでは。
主人公のレイモンド(演:芹香斗亜)は最後に、愛も財産も手に入れてめでたしめでたし。
大団円で送り出すのでしょうが、
配役の恨み節ももれなく付いてきそう。
うまく演出していただきたいですね、
演出家のさじ加減ひとつで、作品はどちらにも転ぶから。