宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

宝塚音楽学校の不文律廃止、という朗報!!

100年の伝統の中の旧弊

今日の朝日新聞に、興味深い記事が出ていました。

タカラヅカ 伝統指導廃止、の見出し

ひと目見て、やっとか…と思いました。

美しい伝統は継承すべきですが、悪しき伝統は断つべきですよね!!

以前から宝塚の変なルールは、テレビのバラエティやトーク番組でも話題でした。

100周年のときには 宝塚をネタにした番組が多かったですが 一様に 宝塚の特殊なルールに出演者は大げさに驚いて見せ、OGは体験談を面白おかしく語る感じでしたね。

 

100年前の牧歌的な時代と違い、日々めまぐるしく変わっていく世の中で陸の孤島ならぬ、時代の孤島のような宝塚音楽学校の指導。

誰もおかしい、と声を上げない方がおかしい状態でした。

 

宝塚OG 亜蓮冬馬のYou Tubeも内容は間違ってはいない、表現がまずかっただけ

昨年、世間を賑わせた 宝塚OG 元花組99期生の亜蓮冬馬改めanrichan99。

彼女のYou Tubeチャンネルには、音楽学校は刑務所だとか、地獄だとかキャッチーな言葉が見出し画に並んでました。アカウントごと削除されましたが。

言ってることは間違いではないですが、やり方や選ぶ言葉が酷いので、「清く正しく美しい」宝塚の生徒と思えない!とファンから随分批判をされ、文春に取材もされました。

が、あの報道で、宝塚の内情が広く世間に知られることとなって 宝塚に取ってはよろしくないことの様に思えました。でもよく考えたら 結果オーライですね。

いつか大鉈をふるって、この悪しき風習を断つ必要があったと思うからです。

 

バカバカしさに笑う一般ピーポーと 大真面目に阪急電車に礼をする生徒は

まるで 裸の王様の寓話のよう。

「変だ」と思っていても 誰も変だ、と言えず 右へ倣えの伝統。

先輩が乗ってるか乗ってないかもわからないのに 電車に礼をする愚行。

これを礼儀正しい、と美化する人もいらっしゃいますけども。

新聞に載っていた、音楽学校で廃止・変更された伝統や不文律を見ていきましょう。

下記5項目はすべて朝日新聞からの引用です。

1️⃣挨拶

予科生は遠方の上級生らに過度な大声であいさつしていたが黙礼に変更。

阪急電車へのあいさつも廃止。

2️⃣予科顔(表情)

上級生の前では、みけんにしわを寄せて口角をさげる「予科顔」をしていたが廃止に。

3️⃣予科語(言葉遣い)

上級生への返事は原則、「はい」「いいえ」などといった言葉に限定されていたが廃止に。

4️⃣謝り方

ルール違反をした予科生が上級生に謝る歳、ほかの予科生も違反を自主申告して一緒に謝る「連続謝り」をしていたが、廃止に。

5️⃣校内掃除

予科生に校内掃除の場所が割り当てられ、前年の担当者が1対1で教育していたが、グループで担当する方法に変更。上級生のノートの提出は廃止に。

 

よくこんな変な習慣があったもんだ 笑

 

予科生は、楽しそうにしていたら睨まれるみたいですね。

以前、夢咲ねねさんが「踊る!さんま御殿!!」に出演された時に話してましたが、お休みの日に皆で東京ディズニーランドに行った時も誰が見てるかわからないから、一切笑わずにいた、と。

私は、舞台人(になる)なら、感情を開放して、喜怒哀楽を表現する練習をしたほうがいいと思うんですよ。

楽しいのにしかめっ面って異常でしょ?

泣いたり、笑ったり、感情を動かして表現するのが舞台人なのに、それを封印してどうする?って思ってた!!

 

よく、「分担さん」と呼ばれるお掃除の場所が同じ生徒さん同士、連帯感が生まれるようですが…

他の学校では、掃除の場所は持ち回りで、トイレ掃除なども一度は経験するようになってたりしますが、宝塚はずっと同じ場所を掃除するんですね~

予科生は朝の校内掃除が日課となっており、個々の予科生が掃除場所を分担。前年の担当者だった本科生が一対一で掃除方法から生活態度まで指導してきた。

 朝日新聞より引用

一対一、ってのもすごく怖い。

本科生が人間的にできた生徒なら大当たり、意地悪で、自分のストレスを下級生にぶつけるような生徒に当たったら悲惨。貧乏くじ。悪夢が1年間も続くなんて、絶対フェアじゃないですよね、どう考えても。

 

 モラハラパワハラで訴えられる世の中だから

昨今、高校や大学の運動部などのパワハラモラハラが問題になっています。

今回の変な不文律廃止の原点は、体を壊した予科生がいたため調べた結果、伝統的指導を廃止することにしたようです。

件の予科生は、本科へ進み入団されたのか、そのまま辞められたのかは知る由もありませんが、宝塚音楽学校のせいで体や心を壊した、と訴えられてもおかしくない案件だと思います。

 

2010年の宝塚音楽学校 96期いじめ裁判を思い出します。

あの時も96期は原告を仲間外れにし、原告に不利益なことをでっち上げた、と当時話題になりました。

宝塚音楽学校は、保身に走り、生徒と原告の問題にして、指導の不行き届きなど己の責任について全く言及しませんでした、逃げてたんですね。

だから多くのファンがその態度にがっかりしましたし 憤りも相当なものでした。

 

あの時、原告が大変な中でも頑張って生きていてくれたことを 96期生や音楽学校は感謝すべきだと思ってます。

全国の中学や高校で、いじめた生徒の名前を書き連ねた遺書を遺して命を絶つ、という事件がありますが、万が一そんなことになってたら どうなっていたことか。

100年の伝統も地に落ち、世間からの糾弾は免れなかったでしょう。

 

すみれ寮は精神的に大変なところ?

上級生の締め上げ、自主練、同期の話し合い…日々大変な思いをしても、学校は相談できる相手ではないようです。

親元から離れ、同じ年代のライバルと一つ屋根の下で寝食をともにする…気のおけない友達ができればいいですが、大変な思いをしながら暮らしていると 生理が止まってしまう子も多いそうです。

そして 運良く生理が止まらなかったら え?止まってないの?=怠けてる みたいな目でみられるとか。

異常な世界だわ。

…などと 宝塚での大変な経験を著書にまとめられた 91期あうら真輝さんの「なかったことにしたくない」。

興味がある方は、是非読んでみてください。

 

苦労しなければ、いい舞台人になれないんじゃない。

精進しなければ、いい舞台人になれないのだと思います。

 

一度しか無い人生、少しでも笑顔でいたいですもの、笑顔あふれる音楽学校、であって欲しいです。

 

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元ジェンヌのカミングアウト本「なかったことにしたくない」読了♪ 2015-11-21