宝塚歌劇と音楽をテーマに、宝塚スペシャルラウンジ 2日目は雪組
昨日のNHK地上波での「宝塚スペシャルラウンジ」の放送は、雪組を音楽の面からクローズアップ。
NHKBS8Kでは 11月11日に放送されたもののようです。
前半のゲストは、劇団指揮者の佐々田愛一郎先生と 元月組トップスター・真琴つばささん。
そして、後半のゲストは、雪組 歌うまトップコンビの望海風斗&真彩希帆の現役トップコンビ❤
豪華ですね~、現役生が地上波の番組に出演されるって、なかなかないので。
あ、以前、雪組の音月桂・舞羽美海コンビが「あほやねん すきやねん」という大阪局の番組に出演されたり、土曜日のお昼に放送されている「ぐるっと関西おひるまえ」にも現役生がお手伝いとして出演されてたことがありましたね~ 懐かしい! 7年ぐらい前のことでした。
劇団指揮者から
佐々田愛一郎先生は、劇団が募集した指揮者第1号なんだそうです。それまでも、楽団の指揮をされていたことがあったそうですが プロの方の指揮をするのが初めてで緊張したそうです。
生の舞台でタクトを振る緊張とご苦労が忍ばれるお話をされていて、興味深かったです。
真琴つばささんが「LUNA」という公演の初日、真琴つばささんが歌いながら銀橋を渡る場面で、全く歌う気配がなく、ハラハラしたそうです。真琴つばささんは 先生の心中など知るはずもなく、胸にかけていたサングラスのつるの端を加えてポーズをとったりされていて ^^; いよいよ真琴さんが、銀橋中央に来た時にこっそり声をかけたので、そこから先は、歌いながら渡って行かれたそうです…というエピソードを披露。
真琴つばささんは、すっかり忘れていたそうで、え~~っ!?そんなことが…と 照れ苦笑い ^^;
指揮者の先生は、生だから起こりうる、いろいろな状況に、臨機応変に対応できる才能も必要なんですね。
舞台に出るのも緊張しますが、舞台下のオケピットでも、同じような緊張があるのだと改めて思わされました。
雨の日や、休み明けの木曜日は、劇場が重い、と感じることがあるそうです。(真琴つばささん談)そんな時は、音楽で明るく盛り上げて!と指揮者の方にお願いして…
宝塚では、「客席降り」が舞台と客席を一つにして盛り上げます、宝塚ならではの素敵なひととき。…と宝塚の特色のように紹介されていました。私だけでなく、ヅカファンなら誰でもこのひとときが大好きなはずです。ものすごい高揚感が味わえます。
が!! もう宗旨変えをされたかも知れませんが、稲葉太地先生は、ご自分のポリシーとして客席下りはしない、と以前NHKの番組だったか?でお話されてました。
は? 自分のポリシーは、置いておいて、いかに客を楽しませ、舞台を盛り上げるのか、エンターテインメントを追求するのが演出家なのでは?と思ったものです。全国ツアーなどでは例外もあったような…忘れましたけど。^^;
佐々田愛一郎先生のような 劇団の裏方で宝塚の舞台のお話をしてくださるのを聞いたのが初めてだったのでとても楽しく、興味深かったです。
先生曰く、生徒のために曲を作り、生徒に合わせて演奏する…宝塚は愛に溢れた場所です、とおっしゃっていました。
退団者が退団公演の千秋楽のご挨拶で宝塚は愛のあふれる場所でした、と語られるのを何度も耳にしてきましたが 偽りなく 愛のあふれたところなんですね。
トップコンビと共に
雪組の、壬生義士伝とスーパーボイジャーの一部が映りましたが、何度も言いますが、マイクげ拾った音声で、このクオリティは素晴らしいです!
劇場では、オーケストラの生の音が、多少の難は、隠してくれますし、音響さんもボリューム調整されてると思います。
何より、生観劇は、目から入ってくる、様々な情報を脳内処理に忙しくて気にならないのです。
後から映像観て、こんなに歌えて無かったっけ?って思うこともよくありますが、だいもんは、本当の歌うまだな、って映像を見ていつも感心してます。真彩ちゃんも然り、です。
壬生義士伝・Super Voyagerを語る
壬生義士伝
ほのぼのとした南部弁の足軽の武士というのは トップが演じるような役ではないけれど、作品の中心で彼を中心に物語が回っていきます。
吉村貫一郎は、物腰は柔らかいけれど、ひとたび剣を握ると空気感が変わるのを出したいと思ったそうです。
真彩ちゃんは、二役、というのは初めてで 南部弁、京都弁どちらも柔らかい言葉だけれど埼玉出身なので馴染みがなかったようですが、健闘してましたよね♪
同じ顔なのに、着物が違う、と思われないように気をつけて演じたそうです。
激動の時代に翻弄されていくふたり
音楽のテーマ 主題歌を聴いたときに懐かしい気持ちになった(望海)、思いをuh~、ah~、ではなく う~、あ~で伝えようと話した(真彩)。きれいなハーモニーでしたね。
うたうまトップ・望海風斗が歌うなか、真彩ちゃんはハミングに徹しても、伝わるものがありました、天晴。
決別していかなくてはいけないけれど いつか想いが実るときが来ると信じて生きる貫一郎としづ。
夢を信じて 明日へ一歩踏み出す希望が 曲から湧き上がってくる。
Super Voyager
哀しいお話だった壬生義士伝から一転、オープニングから明るく切り替えていくプロローグが見どころ。
ハイテンションで力づくで切り替えた(望海)。
ロック調でかっこいい系の衣装、中詰でカラフルな衣装が並ぶところは、宝塚らしい。デュエットダンスが好きなのですが、宝塚らしい場面だと思う(真彩)。
Music is My life
映像が流れて、思い出してぐわ~っと私の感情が盛り上がりましたが、真彩ちゃんもスタジオで観て 感動しちゃった、と涙目。
その日によって違った掛け合いをしたりして 関係性が見えるようないろんな表情をして 「素の自分たち」を見せようとしたそうです。(かっこよく踊るとかカッコつけたりしない) 素が見えたほうがファンだと嬉しいかな、と…さすが!! わかってらっしゃる~!! 拍手!
毎日同じ歌詞、同じ振りで演っているけれど その日しか作れない空気感を、その時感じたことを歌にのせてお届けできたらいいなと思う(望海)。
何回歌っても新鮮♪ 気持ちのままに歌っている(真彩)。
これは 「ファントム」の公演のインタビューであなたにとって音楽って何?と聞かれて、人生ですね、と答えたことで、演出家の中村先生が ショーを作ってみたい、とおっしゃって出来た場面だそうです。
自分が発した一言から 曲になり、場面になっていくんだ…と宝塚の愛に感動しただいもんでした。
環境が歌上手を作る?
望海ファミリー:家族で歌を歌うのはだいもんだけだけど、JAZZやクラシックを大音量で聞くのが大好きなお父様なので 幼い頃から音楽はよく聴いていたので、今、すごく役に立っているのだそう。リズム感や音を感じ取る力、音楽の中から発見する力がだいもんにはあるようです。
真彩ファミリー:お父様がグリークラブに所属されてたこともあり、小さい頃から音楽が身近にあったご様子。常に誰かが歌っていて、誕生日の歌も7人家族なので 7パートのハモりで誕生日の歌を歌うのだそう。(すごい…)
年末年始はカラオケ大会。歌は思いを伝える表現ツールだそうです!!
デュエット
お二人のトップお披露目公演「ひかりふる路」のいち場面、それぞれが思いを歌うところが映って…ふたりとも苦笑。下手だわwと。
1回1回命がけで歌っていたのを思い出した…と。
フランク・ワイルドホーンさんの楽曲でしたが外の作曲家さんとのお仕事は今までにない経験で感動したそう。
宝塚の持つ力
座付きの作曲家がいらっしゃるので、その場で顔を見て作ってくださること。
佐々田愛一郎先生もおっしゃってましたが 宝塚は座付きの演出家、オーケストラ、指揮者の他に 自前の劇場ももっているのが素晴らしいですね。
帰りに口ずさんで帰れる歌が多い。あの時のあの作品の…と思い出せる、お客様も歌える曲なのがいい。(望海)
明日も頑張ろう、という前向きな気持ちになれるようにお届けしたい。
研究科1年の時から 男役も娘役も、あなたたちはスターなんだよ、と(劇団に)言われて育ってきた。
誰かに見つけてもらって 自信をつけて…成長していくのを見てもらうのが宝塚。(望海風斗談)