花組のMUSICA×MUSIK#2 「音楽の都ウィーン」楽しくて! その後、記事書こうと思いながら、まだ書いていないのに、#3「月光」が始まった!
今度は、月組の「月光」。
月組だから、と言う理由か否か。
昨年の 和ものショー「WELCOME TO TAKARAZUKA」の月光の場面は、圧巻でしたね!!
衣装もきれいでしたが、ほとんどの組子が並んで一糸乱れぬ舞を見せてくれて 息をも吐かせぬほどでした。
長くなるので、今日は、当時素晴らしいフィナーレ、と話題になった2020年「出島小宇宙戦争」のフィナーレのお話が興味深かったので書き留めておこうと思います。
下記情報の出典は、タカラヅカ・スカイ・ステージ「MUSICA×MUSIK#3月光」です。
2020年 出島小宇宙戦争。
鳳月杏主演の東上公演でした。
ちょうど、第一次コロナ感染拡大期で、東京の東京建物 Brillia HALL公演は、3月1日千秋楽のところを、2月28日に突然千秋楽になりました。
チケットがあったのに観れなかった方は、本当にお気の毒でした。
本編のお芝居は、ぐっとくるシーンや、心に響くセリフが多かったと、出演のちなつ(鳳月杏)やたんちゃん(楓ゆき)が話してましたね♪
「自分の信じたいものを信じる」 いいセリフだった…とちなつちゃん。
人間の真髄ですな、ふむ。
信じたいものしか信じられないのよ、実際。
「楽しい場面とのギャップもあって、
デジタルマジカルの中に流れているドラマが好きだった。」とちなつ。
たんちゃんも、「オリジナル作品だったので、みんなで作り上げる過程が楽しかった」と思い出を懐かしむお二人…。
あ、うーちゃん(英かおと)も出てましたよ^^
うーちゃんのお役は、最初、冷酷な人間だったらしいのですが、隈取入れて実際に演じているうちに、ちょっと方向性が変わったんですって。
オリジナルの新作ならではの稽古場らしいですね!
出島小宇宙戦争のフィナーレがかっこよすぎる件
出島小宇宙戦争は、
月光 第三楽章と月光 第一楽章を使った場面の映像が流れました。
編曲は 高橋恵先生。
劇中で風間さん演じるシーボルトが月光を演奏するシーンがあり、これをフィナーレでも使いたいというのが演出の谷貴也先生のリクエストでした。
原曲がもつ威厳や重厚さを大切にしながら男役に合うようにロックアレンジにしました。男役の場面ではいつも音で力強さや男臭さを強調しより男役がかっこよく見えるよう心がけています。
タカラヅカ・スカイ・ステージ「MUSICA×MUSIK Collection#3「月光」」より
「男役の場面ではいつも音で力強さや男臭さを強調しより男役がかっこよく見えるよう心がけています。」
…宝塚の先生ならではのご発言、とちなつちゃん。
宝塚歌劇が唯一無二の存在でいられるのも、「男役」という存在あればこそ。
宝塚の…言葉は悪いかも知れないけど、商品である「男役」を、如何にかっこよく見せ、輝かせて売るか、スタッフさんの100余年に渡って積み上げてこられたノウハウの見せ所ですね。
いつもスカイステージの「ステージ・ドア」という番組を観て、宝塚舞台さんと一丸になって夢の世界を作り上げる過程を拝見して感動しています。
フィナーレの音楽担当された高橋恵先生の音の工夫
エレキギターの音にエフェクトをかける→力強さを表現
ぐぃ~ん♪の音で一気に気持ちがあがるそうです。
クラシカルな雰囲気を出すために使ったのがチェンバロ(宮廷音楽で使われた小型のピアノのような楽器)が、今回は激しいメロディを演奏しているそう。
男役のオラオラした感じを出しているのだそう。
私はチェンバロの音、聴き分けられなかったわ…orz
後半はヘビメタに近いリズムで、
さらなる仕掛けは…
①トランペットで見せ場をお知らせ!
②ゆったりリズムで男役の色気を強調!
ここぞという場面で トランペットソロの曲に。
そして、盛り上がった空気をクールダウンして 男役の色気を強調するスローテンポ。
曲が速くなったり 遅くなったり、ジェットコースターのようで 体を調節するのが難しかった、とちなつちゃん。
映像では トランペットまで 3,2、1と字幕でカウントダウンするのも面白かったです^^
テンションが最高潮のところで終わるようにしたそうです。
エレキギターは、ロックテイストの王道。
クライマックスに向けてテンションUP!していく構成。
チェンバロが、鳳月さんを応援する役割を担っている
フィナーレに出ずっぱりで特に後半は体力的にのかなりハードなはずなので せめて音で背中を押せるように最後のクライマックスいってらっしゃいと言う気持ちをチェンバロの音に込めました。
タカラヅカ・スカイ・ステージ「MUSICA×MUSIK Collection#3「月光」」より
ちなつちゃんが、激しく踊っている映像に「チェンバロ応援中」の字幕、笑った~!
先生方の思い、お気遣い、演奏するオーケストラ 振付と舞台 マッチしているからこそ自信を持ってお客様にお届けできる、とたんちゃん。
普段何気なく観ているショー、フィナーレのショーでは、パッと見でわかりやすい、ダンスの振付などに眼が行きがちですが、
使われている楽曲に、こんなに先生の思いが込められているとは!
使用する楽器や演奏方法なども、より男役を輝かせる為に工夫されているんですね。
そして…応援したい、という先生の思いも込められているなんて…
なんと温かい場所でしょうか!
今回、久しぶりに大好きな「出島小宇宙戦争フィナーレ」をテレビに釘付け状態で観てました。
何度観てもため息モノ。
何度観ても飽きないかっこよさ。振付も素敵♪
振付担当は、若央リサ、桜木涼介、KAORIaliveで、フィナーレは、KAORIaliveさんでした? うろ覚え。
フィナーレの部分のみリピート100回連続観れると思ふ~♪
色んな発見があって楽しい!!
舞台は総合芸術
音楽も振付も、映像、装置、小道具、衣装…様々な要素がひとつの舞台に溶け込んで昇華しているのが舞台。
音楽ひとつとっても、こんなに先生方の思い入れがあるとは…初めて知りました。
作曲家は、メロディを作るだけじゃなく、各パートの楽譜をかくだけじゃなく
「どうやったら男役がかっこよく見えるか」を考えておられるのが素晴らしい。
さすが宝塚歌劇団。
そんな先生がたの思いを受け取って、期待に応えて輝いていてね~♪