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夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【星組】マノン配信を観て。組子は熱演でも「マノン」は苦手な作品

初演の「マノン」をスカイステージで観てイラッとしたから心配でした

マノンというヒロインが嫌いなんです。

裏切り者で、恩を仇で返す女性、男性を破滅に導くファム・ファタールという類の女性が嫌い、これは私の個人的好みですが。

カルメンや、アンナ・カレーニナ、「琥珀色の雨に濡れて」のシャロンも。

 

その、嫌な「マノン」を星組の外箱で演る、と聞いて嫌な予感しかしませんでした。

 

 

この作品のどこが良いの? 

ロドリゴの何があってもマノンを想う一途な愛かしら?

 

初演は、20年前なので今の星組にしか出せないものにしたい、と意気込みを語っていた愛ちゃん(愛月ひかる)。

出演者の熱が伝わるステージでした

今日、配信回を観てこられたヅカともさんからLINEで、主演二人の演技が素晴らしかった、と教えていただきました。

 

すっかり悪役専科な愛ちゃんですが、今回は、もううっとりと優しいまなざしでみほちゃん(有沙瞳)演じるマノンを見つめるロドリゴ役。甘~い!!

その姿に 心を持っていかれそうになります。

 

みほちゃんは、欲のままに生きる女性マノン役。

自分に正直に、というと聞こえは良いけれど。

喜怒哀楽の激しいマノンのお役は、演じる方は楽しいそうです。(ナウオンステージより)

 

あかさんは、ロドリゴの親友役。

ロミオとジュリエット」では、愛ちゃんティボルトの時は、あかさん(綺城ひか理)、パリス伯爵で、マスカレードパーティで、火花散らしてましたけども。

 

今回、初演の2番手役レスコーを 102期の天飛華音くんに、3番手役のミゲル役を97期のあかさんにキャスティングが来て、番手抜かし?と思われたのですが、

実際 観てたら、やはり 学年上のあかさんが2番手の扱いで、フィナーレのショーでもセンターですし、ご挨拶の時の並びも あいちゃんの隣でしたので、さすがにそこはね…。

 

かのんくん(天飛華音)は、マノンの兄役でした。

初日辺り、まだ硬かったのような意見も観ましたけれど、今日は、すっかり馴染んでエラソーな態度も堂に入ったもの。

昨年は、新公飛んでしまったので、有望株に経験を積ませようという劇団の心遣いですね。

 

ただ・・・やはり愛ちゃんと絡むお芝居は、9学年違うので、ちょこっと違和感ありました。

下級生にお役をつけて学びの場を与えるための抜擢だと少々無理があるな、と思いました。

 

愛ちゃんは体格もよく、すっかり大人の男が定着しているので、10代のお役は、はつらつとした感じを出すのに、エネルギーが要る、とナウオンステージでも言っていた通り、観る側からしたら、大人の男性の役の方がしっくりくるな~と。

やっぱり 違う演目の方がよかったように思いますけど。

 

今回、アルフォンゾ公爵邸で、マノンの弟という事にしておいて、と言われ、弟として自己紹介をする時の愛ちゃんの屈辱に満ちた表情がいいですね~♪

絶える場面が多いので、「引き算」の美学と言ってました。

 

泣き、怒り、うろたえ、感情に翻弄されるロドリゴ愛ちゃん。

様々な感情が狂おしくほとばしって、画面越しでもすごく伝わってきました。

これを生で客席で観ていたら…すごい芝居の熱量に、心持っていかれるんでしょうね。

 

オジサマ役が素敵だった、オレキザキ(輝咲玲央 92期)とカブちゃん(朝水りょう 96期)。

こういうお役をする方は、絶対に必要なので、これからもご活躍期待してます。

今回のオレキザキは、ちょっと甘い言葉を吐く、イケオジです♪

カブちゃんは、アルジェの男のボランジュ総督系のかっこいい…イケオジ♪

 

愛ちゃんの両親は マイケル(大輝真琴)と紫月音寧ちゃん。

毅然とした態度で、息子に接する父と、どこまでも息子を愛し、心配する母をお二人が好演♪

父の苦悩を知っているからこそ、一家の恥さらしになるな、と言い渡す兄・ホアン(桃堂純)。

 

この公演で退団予定のももちゃん、177センチの長身にロングコートがストンと落ちてとてもきれいでお似合いでした。

ニコリともしないクールな横顔が印象的なお役。

 

ナウオンステージで、オレキザキが、言いました。

「それぞれお役がしっかりキャラを立たせて絡み合っていく感じが面白い。

時代が流れても良いものは良い。

 

は?? これ、良いかな~? 私の周りですごく評判悪いんですけど!

なぜ「マノン」?と。

他にもっといい作品があるでしょうに…

 

「本心で生きてるよ」という訴えのメッセージが込められた作品。とオレキザキ。

 

誰もが本心の通りに生きたら…? 争いが起こります。

自己中で、協調性のない「わがまま」は、愛想つかされます、マノンみたいに。

 

今回、重要な役・レスコーに抜擢された天飛華音くん。 

最低な男なので、役に寄り添うことが出来ず、心が動かず、向き合うのに時間がかかった、とナウオンステージで言ってました。

普通の人は、この役を受け入れるのに時間がかかるのも仕方なし。

図々しくて、悪賢くて、意地汚い。

ほんとにそれで近衛兵なの?? アンビリバボー! 

 

  

恋多きマノンに翻弄される男たちが面白と言えば面白いけど…

 感動ポイントが見つからないっ!!

 

 これが中村暁クオリティ?

今回の配信は、いつも一緒に観劇、配信を観る友人が「マノン」は観ない、というので1人で観てました。

2人で観るときは、部屋を暗くして(シャッター下ろす)、マスクして一言も話さずにテレビガン見なんですが、

1人だと、がさがさしても迷惑にならないから、ちょこちょこメモしたりしながら観てたんです。

 

先日Twitterで 暗転多くて長い時もあるから、配信観る予定の人は、放送事故じゃないから、暗転長いだけだから、って教えてくださってたんです。

 

どれどれ…と観ながら  メモメモφ(・ω・`)  

1幕だけで、暗転12回、幕前芝居3回!! 2幕は、暗転4回。

これは、アカンやつ。

 

暗転多用が、芝居の流れをブツブツ切って、盛り上がらせない。しらける。

駄作の呼び声高い 中村暁作・演出の花組公演「邪馬台国の風」。

暗転多いわ、照明の使い方ダサいわで、「キャプテン・ネモ」(谷正純 演出)と駄作の一二を争っています。

 

先日幕を下ろした田渕大輔作・演出の「アウグストゥス」も駄作臭がする、と初日から専らの評判で、「邪馬台国の風」をもじって、「アウグストゥスの風」と呼ばれていました。

 

ラスト、ロドリゴもマノンも死んでしまいますが、鉄板純愛ものシェークスピアの名作「ロミオとジュリエット」は、ラストで2人が亡くなってしまい、号泣必至ですけど、「マノン」は泣けず。

 

なぜか…? 因果応報だから。

 

ほら、やっぱり 人生破綻すると思った~!

 

せめて、ロドリゴが、ラストでマノンの死を知って、嘆き悲しんで後追いしたら泣けたかもしれないのに

闇雲に拳銃をぶっ放して、逆に撃ち殺されるっていう演出も、なんだかなぁ…orz

 

なんで、「マノン」再演したの? ずっと疑問。

 

コロナ下で新作は無理でも、もっと感動できるいい過去作品あると思います。

中村暁先生作品なら、「麗しのサブリナ」でも「バレンシアの熱い花」でも、あるのに。

宙組のショーの「VIVA!FESTA」は、大好きですし

ナウ 珠城りょう・美園さくら退団公演のショー「Dream Chaser」も通える大好きなショーを作る先生なのに。

 

なぜ「マノン」? 皆さんそんなに好きなんでしょうか? 

 

今日の配信は「マノン」は観たくないけど、組子の頑張りを観るために配信を買いました。

みんなの頑張りが伝わってきてよかったです!!

 

「マノン」のNOW ON STAGEを観た時に、内容書きとめてたのに、日が経ちすぎて半分くらい消しちゃった。

 

今日も、「マドモアゼル・モーツァルト」に、花組元トップ娘役の華優希ちゃん出演のニュースもあり、毎日忙しいわ~;