宙組「NEVER SAY GOODBYE」東京宝塚劇場公演、無事に幕を下ろすことができましたね、おめでとうございます。
宙組、大劇場公演では、なかなか初日の幕を上げることができず心配しましたが、今、星組の公演が止まっています。
お稽古中の花組、雪組もピリピリされてるのかな~なんて、想像しています。
花組の「巡礼の年」集合日は、衝撃の退団発表でざわつきました。
で、書こうと思ってすっかりお蔵入りになってた記事を完成させます…
舞台は1930年代パリ
「巡礼の年」、お話の中心は、フランツ・リストとマリー・ダグー伯爵夫人の恋。
マリー・ダグー夫人とジョルジュ・サンドとも交友関係があり四角関係だったんですね。
花組100周年のショー「The Fascination!」のポスターに登場した4人がピタッと当てはまる演目。
よくぞ書いてくださった♪
ショパンとジョルジュ・サンドの恋は有名ですが、リストとマリー・ダグー夫人の恋は、この度、初めて知りました。
演奏会を数多く開いて、民衆から喝采を浴びていたリストに比べ、演奏会が嫌いで大勢の前で演奏したくないショパンは、そのエピソードからも対称的な性格のようですね…
超絶技巧で女性たちを失神させた(かなり盛ってる?)というリストと、上流階級のお嬢様方対象のピアノ教師として、憧れの的になっていたショパン。
そんな二人は互いの演奏に惹かれて、リスペクトしあっていました。
リスト20歳、ショパンが21歳の時にパリに出てきてサロンで知り合ったのでした。
貴婦人たちとの恋と別れ
◆リストとマリー・ダグー伯爵夫人
リスト、24歳の時に6歳年上の恋人のマリー・ダグー伯爵夫人(30歳 子供2人あり)とスイスへ。
お腹の中にはリストの子供が宿っていて…こっそり馬車に乗り込んで、逃避行のよう。
同じ頃、ショパンは6歳年上のジョルジュ・サンドと出会い恋に落ち。
ジョルジュ・サンドも、すでに2人の子持ちで、ショパンと出会う前に、詩人、医師、そしてフランツ・リストとも関係を持っていたそうです…すごっ!
リストとマリーダグー伯爵夫人は、今度はイタリアへ旅行して第2子誕生。
演奏旅行に忙しい、そして女性関係も派手なリストに、マリーは愛想を尽かして破局。
マリーは、作家活動を始めます。
◆ショパンとジョルジュ・サンド
ショパンと恋多き女性・ジョルジュ・サンドは、マジョルカ島へ移住。
この間に、素敵な作品を数多く生み出したショパンでしたが体調が悪くなり、パリへ戻ります。
ジョルジュ・サンドの子どもたちを巻き込んでこじれた二人の仲は破局。
それでも、ジョルジュ・サンドは最後まで、ショパンに献身的に尽くした女性として知られていますね。
キャストチェック
今公演、主要キャストは、主演コンビとサブ主演コンビ、という感じですね。
「TOP HAT」では、おとくりちゃん(音くり寿)がマイティ(水美舞斗)の相手役でしたが、今回は、男役のひとこ(永久輝せあ)が男装の貴婦人・ジョルジュ・サンド役。
ひとこちゃんの娘役といえば、「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」のチャーミングなアイリーンを思い出しますが、全然キャラが違う~!
今回は、自分の意思を通す強い女性。
ポスターの写真もちょっと妖しげな感じで、怖いw
しっかりものの姉さん女房風だったし、男装して、社交界を賑わしていたようです。
「エリザベート」のゾフィの様に、強い女性は、男役さんが適任かも。
「The Fairy Tale」(2019年)においても、出版社は、絵本作家が女性名義では扱ってくれないから男性名で書いていた…という件がありましたが、ジョルジュ・サンドも男名ですね。ジョルジュって。(余談)
リスト役のれいちゃん(柚香光)は、超絶技巧で、貴婦人たちを失神させるぐらいの素敵なピアニストで、マリー・ダグー夫人とおつきあい中にも女性関係派手だったという女たらしなリスト、れいちゃん適任^^
いや、本気で、あの、チラシ裏に載ってるお写真、女心キュンキュンさせるリスト様そのものでしたわ^^
ショパンは、若い頃から結核で、繊細で、ちょっと神経質だったようなので、マイティ…筋肉質のマイティ…チャレンジ役? ^^;
リストの家族
父・アダム(航琉ひびき)、母・マリアアンナ(春妃うらら)、少年リスト(美空真瑠)。
ハンガリー出身ということで、リストの家を助けていたのか、何らかの関係があるのが、エステルハージィ伯爵夫妻(紅羽真希・華雅りりか)。
華やかなパリのサロンに集まる芸術家たち
ネットでは、リストよりもショパンについての情報が圧倒的に多いです。
サロンでは、
ケルビーニ(舞月なぎさ)、ロッシーニ(一之瀬航季)、ベルリオーズ(希波らいと)らの音楽家と、小説家のバルザック(芹尚英)、画家のドラクロワ(侑輝大弥)などと交流があったようです。
リストはタールベルク(帆純まひろ)という、「3本の手で弾いているよう」と超絶技巧のピアニストと対決したそうです。
「6本の指があるよう」と言われたリストとの対決はリストの勝ち!
ショパンにドラクロワを紹介したのは、ジョルジュ・サンドです。
ショパンのスポンサーでもあったレオ・フェステティクス伯爵(羽立光来)には、「ポロネーズ イ長調」をプレゼント.。
後世に名を残している芸術家が大勢登場してますね、サロン文化が花開いた時代。
ジョルジュ・サンドは新聞記者だった
ジョルジュ・サンドはヴィクトル・ユゴー(高翔みず希)や批評家のオーギュスタン・サントヴーヴ(和海しょう)、作家のラマルティーヌ(峰果とわ)、
文芸サロンの主宰者で新聞小説を連載していたデルフィーヌ・ゲー(星空美咲)、夫の新聞王・ジラルダン(聖乃あすか)、ジャーナリストのフロコン(翼杏寿)。
このあたりと親交があったんですね…?
マリー・ダグー伯爵夫人もリストと分かれた後、ジャーナリストになっています。
夫のダグー伯爵(飛龍つかさ)とは、20歳も年が離れていたので結婚生活は有名無実だったようです。
フランス 1830年 7月革命も描かれる?
7月革命を題材に、ドラクロワは、「民衆を率いる自由の女神」を描き、
ベルリオーズも「葬送と勝利の大交響曲」を作曲しているので、時代背景として描かれる可能性ありますね~
キャスト表
フランツ・リスト | 柚香 光 |
マリー・ダグー伯爵夫人 | 星風 まどか |
フレデリック・ショパン | 水美 舞斗 |
ジョルジュ・サンド | 永久輝 せあ |
ヴィクトル・ユゴー | 高翔 みず希 |
ル・ヴァイエ侯爵夫人 | 美風 舞良 |
アダム・リスト | 航琉 ひびき |
ルイジ・ケルビーニ | 舞月 なぎさ |
シャルル=オーギュスタン・サント=ヴーヴ | 和海 しょう |
エステルハージィ伯爵夫人 | 華雅 りりか |
レオ・フェステティクス伯爵 | 羽立 光来 |
マリア・アンナ・リスト | 春妃 うらら |
エステルハージィ伯爵 | 紅羽 真希 |
ダグー伯爵 | 飛龍 つかさ |
ラマルティーヌ | 峰果 とわ |
クーベルタン夫人 | 若草 萌香 |
ジギスムンド・タールベルク | 帆純 まひろ |
カロンヌ嬢 | 凛乃 しづか |
ポンポンヌ男爵 | 高峰 潤 |
コルデー伯 | 春矢 祐璃 |
ラプリュナレド伯爵夫人 | 音 くり寿 |
ド・ロルジュ夫人 | 糸月 雪羽 |
エミール・ド・ジラルダン | 聖乃 あすか |
アルマン・マラスト | 泉 まいら |
ジョアキーノ・ロッシーニ | 一之瀬 航季 |
ドルバック子爵 | 和 礼彩 |
ド・キュスティーヌ嬢 | 咲乃 深音 |
デュカス大佐 | 愛乃 一真 |
ノワイユ侯爵 | 龍季 澪 |
オノレ・ド・バルザック | 芹尚 英 |
フェルディナン・フロコン | 翼 杏寿 |
ウジェーヌ・ドラクロワ | 侑輝 大弥 |
エクトル・ベルリオーズ | 希波 らいと |
オランプ・ぺリシエ | 都姫 ここ |
アデル・リュサンド嬢 | 美羽 愛 |
少年リスト | 美空 真瑠 |
デルフィーヌ・ゲー | 星空 美咲 |