宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【月組】何故 I AM FROM AUSTRIAが大絶賛に至らないか。

いい作品だけれど 絶賛にはならない理由…?

ブロともさんがI AM FROM AUSTRIAを1回ご覧になっての感想が「ちょっとお話が長い?とか思ってイマイチ💦でした」と。

公演時間は30分の休憩を入れて3時間、と決まっているのに 長い、と感じた、というのは 退屈だった、ということですね。

感動作や楽しい作品は、あっという間に時間が過ぎて、ラストを迎えて えっ?もう終わり?? って驚きますけど。

 

今回は、ほっこり心温まるいいお話ですが メリハリがなかったからか…

 

今日のお散歩中に ヅカともと会って少しおしゃべりしたんですが インパクトが薄いよね~と。

 

あ、これって 「夢現無双」(齋藤吉正・作)と同じだわ。演出家同じだし。

 

「夢現無双」も盛り上がりに欠ける、武蔵小次郎の対決があっけなかった、と言われてました。

私は武蔵のエピソードがいっぱい盛り込まれているので お、これも、あ~ハイハイ、などといちいち面白がってたのですが…

たくさんのネタを盛り込むと、一つ一つのエピソード(場面)が、薄味になったり あれこれ入れすぎると印象が散漫になったりしますね。

齋藤先生の「武蔵熱」が熱すぎて(齋藤吉正先生は宮本武蔵が大好き) 全部盛り込みたかったんでしょうけど…ここ一番のシーンがあっさりしていた、と専らの評判です。

 

善と悪のコントラストがゆるい

れいこちゃん(月城かなと)演じるリチャードは エマのマネージャー。

エマの気持ちも顧みずにサッカー界のスーパースターとの結婚を画策する、というのは確かによくないけれどありがちなお話です。

リチャードは、ゴシップ記者(輝月ゆうま)と、エマの婚約発表を独占中継させるという契約を結んで 大金を手にしようとしてたことが最後にゴシップ記者・ベルガーのセリフで明かされます。

リチャードが 悪いイメージではなかったのは 劇中に悪事を働いているようなシーンがなかったからなんですね。

フェリックスのスマホが失くなったのも、リチャードらが悪事に利用するためだった、というのも なんとなくわかりますが、

リチャードとベルガーが二人で悪事を画策しているシーンなどがあれば もっと リチャードが悪役として際立ち、エマにばれやしないか、と観ていてハラハラしたりで 感情を動かされると思うんです。

悪役が悪ければ悪いほど、善である主演との落差が際立って面白いのに…

まゆぽん演じるゴシップ記者が警察に捕まって 初めてリチャードの悪事がバレるというのは…

最後まで種明かしをしないほうが面白いという意向かも知れませんが まゆぽんのセリフで種明かしとは。

説明セリフは 時間が足りないときには便利ですけど 印象に残らないですね。

山小屋でエマ豹変…

エマが昔 両親と来たという山小屋にジョージを案内して 素敵な一夜を過ごしました。

先日 このシーンをワタクシ的キュンポイントに挙げました。

が、この後、フェリックスのスマホを盗聴?して居場所を知ったゴシップ記者とパパラッチが押しかけて マネージャーのリチャードの言葉を鵜呑みにするエマ。それまでさんざんジョージと仲良くしてたのに??

せっかく心を通わせたジョージの言い分を聞こうともせずに 平手打ちの仕打ち、掌返し。

ここもね~ あっさりしすぎに思えました。もう少し押し問答があってもいいんじゃないか? 

全体に粘っこさが足りないというか…さら~っと流れていく感じ。

 

場面の強弱というか メリハリというか ここが泣かせる場面なんだ!というような山場なし。

ちょっと残念。

 

ホテルエードラーは、慈善事業も行っています、というのを見せるためのホームレスの場面も、いい話ではあるけれど エマとジョージを逃がすところ、長く感じました。

一番気持ち悪いのは キャスティング

やっぱり 出番もセリフも多いのが フェリックス(風間柚乃)。ドジでおマヌケで面白い美味しい役どころ。

サッカー界のスーパースターとは言え、パブロ・ガルシア(暁千星)は出番少なく、訛っているw

これを逆のキャスティングにしたら…

3番手で御曹司のありちゃん(暁千星)が ドジなフェリックスを演ったら…それはそれで可愛いし面白いと思うけど、そうなると スーパースターを100期の風間柚乃くん…て、それちょっと違う~~汗

 

と、なかなか難しいですね。これだから 海外ミュージカルは…ブツブツ…

あ、エリザベートはトップ=トート、2番手=フランツ、3番手=ルキーニ、と宝塚の番手に合ってたから良かったんですね。

 

パパさん~と ちなつ(鳳月杏)ヴォルフガングに絡む旅行会社社員に白雪さち花ちゃん。

面白いけど~ 芝居巧者だけど~ もう、ホント、許容範囲ギリギリ!!

若手には 任せられないのか、さち花ちゃんに合ういいお役がなかったのか。

 

月組の貴公子専科 ゆりやくん(紫門ゆりや)も警官役で…あんまり目立ってないし。

芸達者なからんちゃん(千海華蘭)は、ホームレスで割とその他大勢ぽいし。

トップと2番手と組長で回す演目なり。

演出変更は不可ですか?

知的財産に厳しいアメリカ・ブロードウェイミュージカルは 寸分の変更も許さないとか。

「エリザベート」の主役をトートに変更許可した ウィーン劇場協会なら 多少の演出の変更は認めてくれるのでしょうか?

宝塚に合うように 変更するのは…無理かしらね?

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