2024年11月6日、星組公演『記憶にございません!』『Tiara Azul -Destino-』、
三井住友VISA貸切公演を観てきました。
今日神戸に帰って来たので、遅ればせながらの感想です。
あと、千秋楽ライブ配信を観るだけなのでネタバレしつつ、自分の観劇記録にします。
未見の方はご注意ください。
目次:
久しぶりの東京宝塚劇場。
『記憶にございません!』楽しくて、いい話や〜な娯楽作!
宝塚では初?
戦中、戦後の横濱を描いた作品『MY BLUE HEAVEN』、ハートウォーミングあり、謎解き?もありで見応えがありました。
『記憶にございません!』も宝塚では初?
政界コメディ。
こちらも、どうなることかと思いましたが、コメディ!! 面白い!!
やっぱり笑ってスッキリするのがいいわ^^
演目発表されたときには。こっちゃん(星組トップスター礼真琴)が、スーツ物なの?…と思ったけど、すんなり似合っていい感じ。
総理に投石するオレキザキ(輝咲玲央)はニッカーボッカーだけど
政界関係者は皆さんスーツ姿ですね。
男役さん、ここぞとばかりにスーツをかっこよく着こなされています。
コスチューム物は、コスチュームを着るだけで、時代や役どころがはっきりとわかり、役者さんも衣装に助けられる、と仰っています。
今回は「現代劇」で衣装はスーツ、それだけに、役の作り込みが難しいかもしれません。
大階段では、紫りらちゃんがオレンジ、七星美妃ちゃんがダークグレーで、
真ん中付近で踊る小桜ほのかちゃんが、真っ白のスーツと真っ白のパンプスで目立っています^^
毎回小さい発見があるのですが、
今回は、大階段(組閣)で紫りらちゃんが、ねっとりと濃ゆく踊っているのを見て、さすがダンサーで作り込んでいるな、と^^
大勢の中でも目立つ生徒さんは一味違う動きですよね^^
演出の石田昌也先生らしい笑いポイントが散りばめられています
劇場に入った途端、目に入ってくるのが、選挙ポスター。
それぞれの名前をもじったポスターがとっても楽しい!
原作映画は観てないです…というか、Netflixで14分だけ観て続きが観れてない〜。
こんな国に〜誰がした?
時々鼻歌で歌ってしまう^^
最初こそ「記憶にございません、と申し上げているのでございます」と丁寧に答えている総理が
最後に「記憶にねぇんだよぉ!」と荒っぽい言葉になって馬脚表すw
プロローグはフランス革命を扱った作品のように悪政に苦しむ庶民(パリ市民)が不満を爆発させ、貴族(議員)たちとの対峙場面。
『記憶にございません!』プログラムより
こんな国に〜 誰がした〜 こんな国に〜 誰がした〜?
アンタだっ!! お…俺?
可愛い。
献金マンボ、ウ〜!
今回の「献金マンボ」、歌詞は石田先生の思いがこもっているのでしょう。
政治は数字で動いている〜 ラテンのパーカッションでのりのりです!
作曲は手島恭子先生作曲。
ふとした瞬間に鼻歌で出てきちゃうw 献金マンボ ウ〜! 献金マンボ ハッ♪
楽しい^^
官房長官役のまゆぽん(輝月ゆうま)が貫禄あるけど、なんだか可愛いです。
別場面で、「政治家ならいつも笑顔、愛想よくしてろ〜〜〜!」とこんな国に誰がしたのリプライズで歌う場面も好き♡
選挙カーで投石されて…
選挙に行こう〜のキャンペーンソングは、どんちゃん(紅咲梨乃)たちキャンペーンガールが歌っています。
縄跳びみたいな振りがかわいい♪
選挙カー上にいる時に南条に投石されて記憶喪失に。
「あの〜 僕、総理みたいなんですけど…」の場面も好き!
SPに見つかって囲まれて、「こわい、わかんない」と逃げ惑うこっちゃん(笑)
秘書の井坂さんが『ミーマイ』の一場面のようにあなたは第127代? 内閣総理大臣なのです。と
高らかに宣言して、SPたちが深々と礼をするところも好き^^
ダブル不倫の演出が上手い
中央せりを使って、上下で表しているのが上手いですね。
上段は、秘書の井坂さんと聡子
下段は、総理と山西議員。
何と言っても、こっちゃん(黒田総理)と小桜ほのかちゃん(山西あかね)の「プレイ」がすごいww
「痛いの痛いの飛んでいけ〜」なんていう歌詞、なかなか宝塚ではないですよね^^;
クールな井坂さん(暁千星)と聡子も観たいけど、
ついつい濃厚な演技をするこっちゃんとほのかちゃんを観てしまいます。
別場面でも、ほのかちゃんが「時間ないのでしょう? さ始めましょ」と当たり前のように服を脱ぎ始めて、おどおどするこっちゃんが可愛い^^
碧海さりおの歌もくせになる
ギターを抱えた議員さん、ちゃりお。
なぜ自分が総理になったのか、と鰐淵議員に尋ねるところから
「父は物静かな私より エネルギッシュなあなたをかわいがった〜♪」
メロディが耳に残るわ^^
日替わりアドリブコーナー、オレキザキの慎ましい生活シリーズ
マヨネーズや歯磨きのチューブ、残り少なくなったら切って使ってんだろ??
とここは毎回笑いポイントですね、考えるの大変だろうけど、
客席の心を掴む場面ですからね〜 毎回笑いが起きます。
私が観た三井住友VISA貸し切りでは、オレキザキ演じる南条さんは
三井住友カードの「Olive」でポイ活やってるって。
みんなもやってんだろ?て聞いてたけど、やってないw
笑える臭い芝居、ザ・昭和
ここはこっちゃん、なこちゃん(トップ娘役・舞空瞳)、ヒーロー(ひろ香祐)の3人がめちゃ臭い、ベタベタな芝居で笑わせてくれますね^^
バーコードハゲの小野田っちに「イライラしたら将来ハゲるぞ」というセリフで笑わせてくれて。
観劇回数が増えると、次はこういうセリフって先回りしてしまいがちだけど、
セリフのひとつひとつが、ストン、ストンと体の中に落ちていって楽しいです。
家族でお食事場面も好き♪
篤彦役のつんつん(稀惺かずと)がにこりともせずに上手い。ソロ歌唱も安定♪
レストランが気を利かせてシャンパンプレゼントするけれど、真面目になった啓介は辞退する。
直後の「私、飲みた〜〜〜い!!」のなこちゃん、の棒読みセリフも笑う。
啓介(礼真琴)が、息子の名前を間違え、年齢もわかってない、というのも面白いけど
勝彦じゃなくて篤彦、夏はあついから篤彦、と覚えてるうちに
聡子に夏子、と言いまつがい、聡子が走り去る場面、ここ毎回笑ってしまうわ^^
笑いの多い中、井坂とフリーライター古郡は一味違う
笑わせる役が多い中、秘書の井坂と古郡はシリアスなお芝居。
ありちゃん(井坂)は全く笑わないクールなお役。
これは凄い。
銀縁眼鏡と相まって、すごくかっこいい、切れ者な感じ。
フリーライターの古郡はお金で動く男、総理にも不倫現場の写真を送りつけて強請ろうとしています。
きわみは、今まで観たことない新しい扉を開けた感、すごくいい芝居してますね!
柳先生の言葉、お歌が素晴らしい♪
組長の美稀千種さん演じる、啓介の恩師は、総理には人徳と人望が必要だ、と説きます。
お歌も心に染みるわ〜^^
今度は鶴丸官房長官が
鰐淵議員がゴルフクラブで飛ばした石が当たって記憶喪失になった鶴丸官房長官(輝月ゆうま)。
切れ者だった彼が、記憶をなくして
ラスト、ふわ〜とした笑顔で車椅子から手を降っているのが可愛かったです^^
観終わったあとに楽しかった!と清々しい気分になれて、
やっぱり、時間とお金をかけて観る舞台だから楽しくないとね♪
キャラの立ったお役が多くて本当に楽しい!
『Tiara Azul -Destino-』もいいから、
お芝居もショーも両方いい、という幸せな公演。
楽しかったわ♪
新しい緞帳、お披露目
1幕が終わると下りてくるのが 下の新緞帳。
11月5日に贈呈式が行われた新しい東京宝塚劇場の緞帳。6日の観劇だったので真新しい緞帳を観れました。
(11月5日(火)13時30分公演よりお披露目)
赤とゴールドで華やか、ゴージャス。
ハートも描かれています❤
それもそのはず、タイトルは「amoroso(アモローソ)」
イタリア語で「愛情に満ちた」という意味だそうです。
赤という色は情熱的で華やか。
デザインもアラベスク調ですごく素敵です。
2017年に高砂熱学さんが宝塚大劇場に寄贈された緞帳は、
アールデコ調の柄で「夕べのひと時」というタイトルの真っ白の緞帳でした。
今も使われてます。
白って200色あるらしいから、パッと見、白でもよく見ると微妙に色の変化を持たせてあるかも?
遠目だとうっすら地模様があることしかわからないけど。
小夜曲(Serenade)の印象を表してあるそうですが。寂しい感じ。
真っ白の雪野原の静けさのような…