待ってました♪
星組『阿修羅城の瞳』新人公演の映像!!
5月15日に行われた新人公演の感想をSNSなどで拝見しただけでも、そのレベルの高さが伝わってきました。
今日、ほんの短い映像ではありますが、スカイステージの映像は、観ているだけで頬が緩んでしまいました。
稀惺かずとくん、やり遂げました!!あっぱれ♪
類まれなる身体能力と歌唱力で男役を16年やってきた、今年研17のトップスター・礼真琴と同列に語れないだろう、と自分を戒めながら観ることになるだろうと思っていましたが…
そんなことを考えたのが失礼だったと思い知らされたつんつん(稀惺かずと)の演技でした。
礼真琴最後の公演となる『阿修羅城の瞳』、稀惺かずとくんが新公主演2回目に抜擢されるのでは?と思ったファンは多かったと思います。
そして、やはりそのとおりになりました。
多くのファンが見守っていることを音楽学校入学時から身にしみてわかっているつんつんですから、この礼真琴最後の公演の新公主演の意味を重く受け止めていたのではないか。
そんなプレッシャーの中でも、芝居が上手い!
病葉出門は、もと鬼御門で剣の腕が立つという設定なので、立ち回りも見せ所ですが、
軽妙で、笑いを誘うお芝居も多いです。
そんな難しいお芝居を、とても自然に、まるで自分の言葉として話しているようで、観ているだけで笑みがこぼれてしまいます。
出門とつばきの赤い糸の場面(赤いレーザー光線使用の)のセリフ回し、難しいと思うのですが、滑舌も良く、口跡も良かった!
拍子木、決めポーズ、スポットライトの3点セット、小気味いい。
「歌舞伎」役者のように決まってるつんつん♪
歌唱も良くて、新公らしからぬ新公、肝が座ってましたね!
その他6キャストについて
闇のつばき 暁千星→ 詩ちづる
ヒロイン・闇のつばきは、阿修羅になる運命を背負った女性。
劇団☆新感線では、元男役だった天海祐希さんが演じられたことで、今公演も、男役2番手の暁千星が演じています。
ありちゃん(暁千星)のつばきも可愛く、時に色っぽく、とても素敵なつばきを演じていますが、娘役だったらこうなるんだ、というのも見せてもらった感じ。
つんつんとのサイズ感も良かったです。
オープニングの歌唱は、すでに阿修羅になった状態なので、すごく野太い発声にしてましたね。
うたちゃんも、本役さんが男役さんなので戸惑いもあったのでは?と想像していますが、同期同士ならではのつんつんと阿吽の呼吸で楽しく拝見しました。
安倍邪空 極美慎→ 大希颯
2番手役をゲットのあいみちゃん(大希颯)。
凄みのあるダークな役にぴったりの長身、持ち味で存在感ありました。
なんといっても歌唱がいい! 安心してみてられます。
美惨 小桜ほのか→ 鳳花るりな
トップ娘役の次に重要なお役の美惨。
歌、ダンスともに「できる娘役」さんのるりなちゃん、滑舌よく、「まさに鬼の所業」。
このセリフは小桜ほのかちゃんの口跡がよく真似したくなるぐらいなのですが、
るりかちゃんのセリフまわしも、美惨の貫禄を感じさせるものでした。
桜姫 詩ちづる→ 乙華菜乃
ほっこりさせてくれる、箸休め的なお笑い場面を担う桜姫。
大好きな場面です。
本役のうたち(詩ちづる)が、はっちゃけてて、最高に面白いけどどうかしら?と思ったら、なのちゃんも、おもしろ可愛い桜姫、ちゃんと踏襲していて楽しい。
後ろの賀茂白丞(朝稀さいら)、賀茂南雀(桃李拍)も笑いを誘っていました^^
安倍晴明 ひろ香祐→ 凰陽さや華
ひーろーの役をおーひくんが?というか、おーひくんが、安倍晴明の役を好演しているひーろーの役を演じるというのがものすごくハードル高かったのでは、と思いました。
老け役で、ものすごく力のある晴明さんのお役ですから、声づくりからしていかなくてはいけないと思います。
もうね、ぱっと見誰かわからないぐらい作り込んでて、おーひくんもあっぱれでした。
安倍毘沙門 天飛華音→ 樹澄せいや
おぉ? キスミー(樹澄せいや)の歌唱場面映った!!
頑張った!!
『記憶にございません!』新公で、2番手役、ありちゃん演じる総理秘書の井坂役を演じましたが、歌唱ズッコケで…心配しましたが…
今回も4番手の路線天飛華音くん演じる安倍毘沙門役で立ち回りの見せ場あり、歌唱場面ありでした。
これから上げるつもりなのかな?
ルックスは、元宙組の春瀬央季さん似でスタイル良しですね。
今回、歌唱力UPしてたのでだいぶブラッシュアップされた感じ^^
笑死 瑠璃花夏→ 美玲ひな
少女 茉莉那ふみ→ 藍羽ひより
本公演では、モブではなくお役があっていい方なのに
映像での出番が一瞬すぎてもったいなかった…。
稀惺かずと新公ご挨拶
舞台と向き合うことの厳しさと尊さを学ばせていただく日々でした、と。
出門が自分の運命に真正面からまっすぐにぶつかっていく姿に幾度となく救われたそうです。
自分の運命にまっすぐに… 出門と自らを重ねていたのかも知れませんね。
温かいお言葉に自分が応えられているか、
託して頂いた運命を全うできているのか、と自問したそうです。
この言葉を話すときは、声が潤んでいました。
入団の時から、他の生徒さんよりも重い荷物を背負って入ってきたつんつん。
課せられた務めや期待の大きさを自覚していることでしょう。
それだけにプレッシャーに押し潰されそうになることは幾度となくあったのでは、と思います。
それでも、出門のように、運命にまっすぐにぶつかっていくのでしょう。
出自故に言われなくてもいいことを言われたり、期待が大きすぎて課せられるものも重くなっているかもしれないけれど
自分の実力をしんじて芸の道を極めていただきたい!
つんつんのお芝居が大好きです♪
劇団☆新感線の作品を演じて
演じたことのないタイプの、劇団☆新感線の作品を、みんな頑張っていました。
鶴屋南北先生(彩紋ねお)のハリセン場面や、桜姫の場面など、笑いもありました。
お笑い場面は、間や動きが難しく、すべらないかとびくびくしたら余計に面白くなくて滑るし、下級生には大変だったと思いますけど無事やりとげました〜 👏
新人公演、と知らなくてこの舞台を観ても、これはこれであり、と思う方もいらっしゃるかも知れません。
学びの多い新公だったのでは?と想像しています。