花組 バウホール公演『儚き星の照らす海の果てに』。
稽古場のらいとくん(希波らいと)と演出家の中村真央先生の対談を聞いて、とても楽しみにしていた公演。
本日、千秋楽を迎えました、ライブ配信を視聴しました。
若いカンパニーですが、お芝居もお上手で、中村真央先生の本も良くて、まったく眠くならず ^^;
前のめりで観てました。
目次:
- 堂々たるセンターの希波らいとくんが頼もしい!
- ヒロイン、二葉ゆゆちゃん
- その他のお役 キャスト別ざっくり感想
- イズメイ 夏希真斗
- エドワード・ジョン・スミス 一樹千尋
- ウィリアム・ジェームズ・ピリー 英真なおき
- アレクサンダー・カーライル 峰果とわ
- ウィリアム・マクマスター・マードック 高峰潤
- エリザ・ピリー 糸月雪羽
- エリザベス・エヴリン・バーヴァー 咲乃深音
- モーリス・オサリヴァン 愛乃一真
- トーマス・アンドリューズ(父) 龍季澪
- ロバート・ナイト 涼葉まれ
- ロデリック・チズム 海叶あさひ
- ジョージ・カミング 美空真瑠
- ヴァイオレット・ジェソップ 稀奈ゆい
- ルーシー・エヴァリー 初音夢
- アンソニー・ウッド・フロスト 鏡星珠
- ウィリアム・ヘンリー・マーシュ・パー 遼美来
- オリヴィア・ファーガソン 真澄ゆかり
- アルフレッド・フレミング・カンニンガム 宇咲瞬
- ジョセフ・トンプソン 月翔きら
- トーマス(幼少期) 希蘭るね
- エミリー・スペンサー 七彩はづき
- 花売りの少女 常和紅葉
- ヘレン(幼少期) 花海凛
- ヘンリー・ティングル・ワイルド 纏涼
- チャールズ・ハーバート・ライトラー 光稀れん
- ウィリアム・キャンベル 風美はる帆
- 新聞売りの少年 翠笙芹南
- デイヴィット・ブレア/ロバート・ヒッチェンス 月世麗
- 好きな演出
- フィナーレ
堂々たるセンターの希波らいとくんが頼もしい!
演出の中村真央先生との対談の時から感じた「主演の風格」。
らいとくんの前向きな姿勢が、明るいオーラがカンパニーをぐいぐい引っ張っていたのでしょう。
先日、細切れの初日映像では、良さが伝わらずでしたが、その分今日、ひとりひとりが生き生きと演じられていて素晴らしかったです。
長身で可愛いお顔立ちのらいとくんは、早くから抜擢が続いていましたから、今回のバウ主演でようやく一息。
これからトップへの道を歩み始めるのですね♪
真央先生との対談でも話に出ていましたが、今公演、ものすごくナンバーが多いです。
次から次への歌唱。
大変だったと思うけど、この経験が今後に生かされると思うとこれからが楽しみですね〜♪ ^^
中には、セリフが歌になっているのもあるので、しっかりと歌えないと意味がわからなくなってしまいます。
セリフ、歌詞が聞き取りにくい→ わけわからん→ もーえーわ→ 寝る
…という流れになりやすいのですが、今回、皆さん滑舌いいし、お歌もお上手で本当に若手中心のお芝居でしたが素晴らしかったです!!
ヒロイン、二葉ゆゆちゃん
今公演を最後に宙組に組替えが決まっているゆゆちゃん。
最後にお餞別かな? 新公ヒロインの経験なしでヒロインに大抜擢されました。
新公ヒロイン経験がないと言えど、ヒロインとして遜色のない演技でした。
もともと可憐な印象の娘役さんなので、トーマスを支え、自信と勇気を与えてあげる女神みたいなお役、とてもお似合いでした。
その他のお役 キャスト別ざっくり感想
※キャスト表、上から順
※自分の記録用に書いているので間違っているところもあるかもです…
イズメイ 夏希真斗
今回2番手役、おめでとうございます^^
『エンジェリックライ』の新人公演でも2番手役ですっかり慣れたもん。
すごかった〜! 迫力! 演技力、歌唱力!
専科さん相手でも臆せず自分の芝居を作っていて素晴らしい♪
長身で押し出しがある、というのもお役にピッタリハマってました。
手足が長いので、踊ってても様になっていてかっこよかった〜^^
入団成績2番、というのも納得。
下級生(新公学年以下)だと、やはり入団成績がものをいいます。
学年が上がるに連れ、逆転現象も起きますが、あっしー(夏希真斗)は、成績どおりの実力を見せてくれました。
キャスティングの妙もあり、ドハマリしてました。
あっぱれです!!
エドワード・ジョン・スミス 一樹千尋
重鎮のお役がピッタリな一樹千尋さん。
今回は船長のお役、袖口の金のモール4本がかっこいい。
もう、自分なりに最後の航海と決めていた、その航海が死への旅路となるとは…。
船長には何の落ち度もないのに、船と共に命を全うされました…。
ウィリアム・ジェームズ・ピリー 英真なおき
ピリー卿は、ハーランド・アンド・ウルフ社の会長。
タイタニック号の建造に前向きだけれど、イズメイとの方針の違いに苦労していました。
じゅんこさん(英真なおき)特有のセリフ回しが役に命を吹き込みます。
アレクサンダー・カーライル 峰果とわ
ゆかさん(峰果とわ)のお芝居、好きなんですよね〜^^
今回も安定の老け役だけれど、らいとくん演じる設計技師のトーマスの先輩役。
トーマスはずっとカーライルさんの背中を追いかけて技術を習得していました。
安全面を重視しないイズメイに悩まされるカーライルさんとトーマス。
ついに、この計画から下りる、とさじを投げ出したカーライルでした…
温かい人間性を感じさせる演技が秀逸。
ウィリアム・マクマスター・マードック 高峰潤
安定の落ち着いたお役。
一等航海士として、タイタニック号の航行の責任者だと思っていたのに、
船長が二等航海士(光稀れん?)を連れてきて、外されてしまう。
エリザ・ピリー 糸月雪羽
らいとくん演じる、トーマスのお母さん役。
優しくて落ち着いた感じがいとちゃんにぴったり。
エリザベス・エヴリン・バーヴァー 咲乃深音
お姉さん役のみおんちゃん。
ゆゆちゃんとの2人芝居の場面はほのぼのしました。
モーリス・オサリヴァン 愛乃一真
今回、まのっち(愛乃一真)にウェーブ来てましたね!!
入団成績3番、と成績良くて、お歌がお上手でショーで歌唱の見せ場をもらっていますが、今まであまり大きなお役がなかった印象。
今回は、らいとくん、美空真瑠くんと3人親友のお役でダンス場面でも見せ場あり、やっといいお役をもらった感じ。
ハーランド・アンド・ウルフ社では、タイタニック号の万が一のために救命ボート64隻が必要だ、という方針でしたが、
モーリスがイズメイに有利になる証言をして寝返ります。
モーリスは、親友とは言えシゴデキなトーマスやジョージ(美空真瑠)が眩しくて、屈折した思いを抱いていて…
田舎から出てきて、家族のために働いているけれど解雇されるかもしれない…
慟哭の歌唱が胸をうちました。
トーマス・アンドリューズ(父) 龍季澪
トーマスのお父さん。
らいとくんが演じるトーマスは、正式にはトーマス・アンドリューズ・ジュニア、なんです。
セリフ回しもゆったりと、父親らしい老成した感じがよくでていました。
ロバート・ナイト 涼葉まれ
ギャランティチームの一員。元気いっぱいで可愛い^^
ロデリック・チズム 海叶あさひ
今回は良き父親役。
少し、ストーリーテラーな場面もありましたね。
こちらもギャランティチーム。
ジョージ・カミング 美空真瑠
今回、2番手役がイズメイで同期のあっしーなので、まるくんは、トーマスの親友役。
まるくんは、滑舌よくて、発声もいいのでセリフがビンビン鼓膜に届き、胸に刺さります。
表情豊かでいいですね^^
ヴァイオレット・ジェソップ 稀奈ゆい
客室係のヴァイオレット、セリフがありました。
ライフジャケットを配って、お客さんを誘導するお役でした。
ルーシー・エヴァリー 初音夢
ゆうゆ(初音夢)は、いつもニコニコ表情がはっきりしていて可愛いです♪
今回トンボメガネをかけて、特徴を出してます。
芝居巧者なのでもっと深いお芝居、見たかったな〜
アンソニー・ウッド・フロスト 鏡星珠
今回、ダンスシーンや歌唱シーンなどセンターをもらって見せ場たっぷり。
新人公演は『巡礼の年』(2022年)で2番手役、『鴛鴦歌合戦』(2023年)で3番手役、『エンジェリックライ』(2024年)で2番手役。
そろそろ、新公主演主演がとれるといいですね!
ウィリアム・ヘンリー・マーシュ・パー 遼美来
ギャランティチーム。
オリヴィア・ファーガソン 真澄ゆかり
『Liefie』にご出演された時に、お上手だな、って初めてちゃんと認識しました。
今回も、声もいいし、滑舌もよくて、とってもチャーミング。
もっと使ってほしい、もっとお芝居観たい〜。
アルフレッド・フレミング・カンニンガム 宇咲瞬
あどけない笑顔が可愛いうさぴょん(宇咲瞬)。
ジョセフ・トンプソン 月翔きら
ギャランティチーム。
トーマス(幼少期) 希蘭るね
幕開きから、トーマスの幼少期の役で登場、セリフ多い!!
お歌もお上手で、今後が楽しみな生徒さんですねっ!
エミリー・スペンサー 七彩はづき
今公演、はづきちゃんは、トーマスに片思いのお役ですが、出番多かった!
トーマスとの二人芝居もあり、フィナーレでのダンスもしっかりらいとくんと絡んでいて…
もし、ゆゆちゃんの異動がなければ、この公演のヒロインだった可能性もあったのかな?と深読みしてしまうほど。
はづきちゃん、新公ヒロインや東上ヒロインは経験済みですが、バウヒロインはまだなので、ここでヒロイン…の予定だったかもよ?
テーブルの上に立ってのソロ歌唱、などスペシャル待遇でした。
花売りの少女 常和紅葉
トーマスに、プロポーズ用の花束を作ってあげるお役。
セリフもあって、可愛い場面でした。
ヘレン(幼少期) 花海凛
歌唱力が高く、108期ながら、ショーなどよく使われていますし
新人公演も目立つお役、
『Liefie』でも、ヒロインの少女時代を演じていました。
今回もしっかりとセリフがあり、トーマスの少年時代の希蘭るねくんとガッツリお芝居してました。
今後が楽しみな生徒さんですね〜^^
ヘンリー・ティングル・ワイルド 纏涼
ギャランティチーム。
チャールズ・ハーバート・ライトラー 光稀れん
(多分…)船長が、二等航海士のチャールズを責任者にする、と紹介。
下剋上〜!
ウィリアム・キャンベル 風美はる帆
ギャランティチーム。
「まだ20歳」、という設定で、少し目立っていました。
新聞売りの少年 翠笙芹南
タイタニック号出航の号外?を配る少年かな?
まだお顔認識していないです。
デイヴィット・ブレア/ロバート・ヒッチェンス 月世麗
1幕の最後に、ひとこと、(双眼鏡の入った)「ロッカーの鍵を忘れた…」と。
タイタニック号の悲劇を予感させる一言で幕、という演出、いいですね!
この一言で、月世麗くんにスポットが当たりました、おぉ〜
船のメンテをするメンバーをギャランティチームとする、とピリーさんが言ったので
ギャランティチーム、7名。ギャランティチーム7名でのダンス場面多し♪
好きな演出
1️⃣ 1幕最後、それまでバラバラだったセットを集めるとタイタニック号の船の舳先になるところ。
からの〜 2幕冒頭は、出航して華やかな船上パーティへと繋がっている感じ。
『スカーレット・ピンパーネル』的な演出要素を感じました。
2️⃣ 沈没の場面
波の精?のダンスに、ひとり、またひとりと飲み込まれ沈んでいきます。
肘掛け椅子を持ち上げてゆらゆらと頭上で揺らすと椅子も海中へと沈んでいく感じがうまく表現できていました。
巧い!
そして最後に完全に沈没するところは、降りてきた幕に水と水の泡の映像を投影して…
沈んでしまった…と余韻を残しました。
3️⃣ トーマスの死と走馬灯
トーマスが最後までタイタニックの船室に残って、救命ボートを減らすべきではなかった…と後悔しています。
ジョージ(美空真瑠)が現れ、自分を責めるな、と声をかけてくれます。
カーライルさん(峰果とわ)、両親、ヘレン…愛した人たちが次々と現れて
最期に、自分を導いてくれた船のおもちゃを、幼い自分に手渡して。
幕が下りて、沈没を表していました。
イズメイは誠意を示すところなのに
「私は何も悪くない」と言い切って、イズメイ最後まで悪役。
師匠と仰いでいたカーライルさんは、自分は逃げ出してしまった…と後悔の弁を述べ
愛する両親が現れ、父は自分の人生に誇りを持ちなさい、と励ましてくれ
ヘレンがもう一度会いたい、と語りかけます。
最後にジョージが、船舶の安全基準が変わったことを知らせます。
いや〜もう、胸が熱くなります!
フィナーレ
3つの階段のセットに黒燕尾の3人。
夏希真斗、美空真瑠、愛乃一真のバク踊りから男役が合流して…
ここも、3人ずつスポットが当たるので、顔が見えてよかったです。
巧いな。
らいとくんが娘役さんに囲まれて踊るところは、最後は七彩はづきちゃんが決めます。
ペアダンスのあとは男役さんのダンスが決まっていて素敵〜♪
からのゆゆちゃんとのデュエットダンス。
同期同士ってあまりないので、とても新鮮でした。
キャスト紹介のカテコは
愛乃一真くんと美空真瑠くんから歌唱付き。
夏希真斗がひとりで登場、ゆゆちゃんかららいとくんへ。
もう胸いっぱい。
客席もスタンディングオベーションで称えていました。
本当に素敵な作品を書いてくださった中村真央先生、ありがとうございました。
そして、この作品と出会ったキャストの皆さんの頑張りが素晴らしかった。
見ごたえのあるライブ配信でした。
なんか書き忘れてる気もするけど、今日はこの辺で…