新トップのことちゃん(礼真琴)が、今回のお役は自分に通じるところがある、というようなことを話していましたが、まさに、そのとおり!でした。
初日の翌日の11時公演。
鳥あたまだから 覚えているうちに感動ポイントとかあれこれ書き留めておくのは吝かではないけど、これはやっぱりあまりネタバレしないほうが面白いかな??と思うのでペロっと漏らしちゃうかもしれないけど 極力オブラートに包んで 初回感想を書こう、と思い直しました。
いや~ 深い! あの人物相関図では見えてこない(隠された)、それぞれのキャストのストーリーもあって、物語に厚みがあります。
うわ~~、ネタバレしないように書くのが、難しい~~~!
悩める丹礼真。礼真琴に悩み苦しんで欲しかった、と謝珠栄先生
ファンタジーらしい パステルトーンの色合いの紗幕。
客席が暗くなり、暗くなった舞台の紗幕越しに、豚中央でピンスポットを浴びて踊る瞳花の舞空瞳ちゃんが浮かび上がります。
ダイナミックかつ優雅に踊る姿に、目が釘付けです!
舞姫・瞳花は、そのまま 舞空瞳ちゃんですね~♪
つくづく相手役って大事だな、って思いました。
今宝塚歌劇団随一の歌唱力を誇る望海風斗様だって、相手役が真彩希帆ちゃんだから、お披露目から ワイルドホーンさんに全楽曲書き下ろしていただきましたし、ファントムで難しい歌唱場面も難なく歌える2人だったからこそ感動も一際だった、と思っています。下手な相手役だったら 涙引っ込みますからね…
新生星組もダンスが上手なお二人で キレキレのダンスを堪能させてもらいました。
ここからプロローグになるのですが、それはそれは、もう、いくつ目があっても足りないです!
舞台いっぱいに広がって ダイナミックに踊る組子に胸が熱くなります。
古代中国、ファンタジーワールド
袖の長い中華風の衣装で踊るのは「神韻芸術団」のようで素敵ですね~♪
謝先生が、古代中国に舞台設定されたのは、よりファンタジー色を出すためとのこと、衣装や設定に異世界に迷い込んだような気分になりました。
琵琶を手にした春崇(演:有沙瞳)=ストーリーテラーが、昔語りを初めます。
ボロンと琵琶を奏でるのですが、中国琵琶アーティストの閻杰(えんき)さんに指導して頂いてるとか。
剣舞は、陳静さんを招聘。お金かけてますね~、さすが宝塚。
周国の玉座に座るのは、この公演で退団の専科・華形ひかる様。
大きな衣装に、金の冠、威厳に満ちていて、さすがです!
ここの舞台美術ね、黒壁に漢字が白抜きで書かれていて なんだか好きでした。
この宣王に、汶(ブン)族の土地、亜里に黄金の谷がある、と告げるのが はるこちゃん(音波みのり)。
凛とした美しさで最高権力を持つ巫女役、ぴったりでした。
瑠璃瑠(るりる)の神は、鹿ではなくて 「化身」に改められ、水乃ゆりちゃん。
白い衣装に身を包み、スルスルっとスプリッツしてすーっと立ち上がって走り去るのです、綺麗♪
時々、現れては消えていきます。 ネタバレ→神の化身は、王家の血を引くものにしか見えないとか。
丹礼真の前に現れては…ということは…
礼真は、幼い時に亡き母から教わった子守唄をくちづさむと…汶族はその歌をどこで習った??と問い詰めます。
ネタバレ ↓ (反転で見えます ご注意ください)
実は、礼真の母は、汶族の第11代の王の4人の子供のうちの一人で、汶族が侵略された時に、殺されないよう、民の家に預けられて育った、という生い立ちがあったのです、ということは、丹礼真にも汶族の血が流れている…!
黄金の谷へ導くのは、瑠璃瑠の神の化身のみならず。
謎の男(瀬央ゆりあ)も神出鬼没で、汶族の村へといざないます。
謎の男は、多分そうだろうな~と思ってたのですが 予想通りでした。これは言わないでおきます。
丹礼真と謎の男のデュオがあるのですが、ここすごい!!
せおっち(瀬央ゆりあ)の歌唱力が素晴らしくUPしてました。
昨年12月に観た「龍の宮物語」でも感じたのですが、今回はそれ以上!
ことちゃんとの差が縮まりつつあります、努力の跡が見えて、と言うか、きちんと結果を出して、素晴らしい!!
管武将軍のあいちゃん(愛月ひかる)は、鎧が似合う、髭が似合う、長身が格好いい! 丹礼真が、心服するのもわかります。
でも、次第に管武将軍のやりかたに疑問を感じ、衷心から必死の思いで進言しても却下されてしまうのでした。
管武将軍、格好いいけど悪い男ですね~ 宣王の命を受けてのこととは言え 管武の方が悪い気がします。
宣王も管武も、苦み走った表情と、威圧感、おふたりともすごいです!
書きたいことありすぎてまとまらないw
びっくりするのが 管武将軍の過去。そして瞳花の過去。
これは、言えない。
えっ? 瞳花って、出産経験あり?? 清純そうだけど隅に置けないね、ではない 悲しい過去を抱えています。
しかしてそのお相手は…鋭い人ならわかるよね? お子は今どこに?
もう~~ これネタバレしないほうが絶対いい!
管武将軍は、宣王から責められて 非人間的な暴挙に出ます。極悪非道だわ。
丹礼真は謎の男にいざなわれて 汶族の村に行くと…
土地(国)を持たない汶族は、蔑まれ、追い出される流浪の民だったことがわかり、いつしか礼真は、汶族の言い分が正しいことに気づいていきます。
汶族の男たちのパワフルで激しいダンスが、素晴らしいです!
お稽古場で話していたとおり、昔(汶族が)戦っていた時を思い出すような 怒りにも似た感情を込めた激しいダンス。もう一度観たいわ。
丹礼真の2人の臣下に天寿光希と大輝真琴。
かたや、ずる賢く裏取引をするような男 梁慶に天寿光希
かたや、気弱で可愛い(お稽古場でのハナシが腑に落ちた)男 百央に大輝真琴
まいける(大輝真琴)が笑わせてくれます。^^
実は… ネタバレ→ 丹礼真も汶族の血を引いてたことがわかり、汶族の人々と共に国を起こすべく新たな土地を求めて旅立っていく…幕
そして、語り部を続けてきた春崇の出自も明らかに… え~!そういうことだったの??と
謎と種明かしの波状攻撃? 特に後半 あれこれわかって 伏線回収~!
すべてが符号して気持ちいい!
…と私は思ったのですが。
Twitterでは 好みが分かれる、との意見も見ました。
駄作と言われた「邪馬台国の風」のようだ、とも。
大きな事件がなく、山場がないのが一因かもしれません。
私は元は星組ファンなので 星組のみんなが 新たなトップを中心に 新しい国を作る丹礼真と共に 新しい星組を作る意欲に満ちているのを見て 大満足でした。
新・宝塚は生きる糧のmakorin様も今日の記事に書いておられるように、今までの星組は、歌える生徒がいても使ってなかったのです。
やっと世代交替して、歌える生徒が場面をもらって「あら、星組ってこんなに歌える生徒さんがいたのね…」と驚いている方もいらっしゃいます。
宝塚は、独自の音楽学校まで作って育成しているのですから、歌唱力で訴えないでどうするというのでしょうか?
見た目の華やかさだけを売りにするなら外のタレント業と同じで宝塚である意味がない。
ファンは高いチケット代を払って「舞台を観に」行っているのですから 歌に、ダンスに、芝居に精進して いい舞台を作っていただきたいと思ってます。
下級生の育成も、他組からの異動組も放置で スポンサーのついている生徒重視のやり方が嫌で星から離れてましたが、これからは、また星組をしっかり観たいと思います。
スタッフ
作・演出・振り付け 謝珠栄
作曲・編曲 玉麻尚一 ←予想通り!!
作曲・編曲 小澤時史
振り付け 平澤智
中国武術始動 陳静
装置 国包洋子
衣装 加藤真美
映像 九頭竜ちあき
演出補 野口幸作
演出助手 中村真央
ん~、思ったように書けなかった 笑
違う方向へ転がっちゃった 残念!