年末に放送していた月組のエリザベートを観ました
毎年、スカイステージで「エリザベート」の放送がありますが、通常年1回きり。
これは、版権の関係なんでしょうか?
2020年も12月に2018年月組の「エリザベート」を放送していたので録画して観ました。
「エリザベート」は、ハプスブルク家の栄華と終焉を描いていて、歴史ものとしても、家族の問題としても面白く、楽曲がいいこともあって、ミュージカルファン、宝塚ファンに人気の演目ですね。
え~ また、「エリザベート」?と思っても 観たら引き込まれ、観終わったら「やっぱりいいわ~♪」と頭の中に楽曲がグルグル回ってなかなか寝付けないほどに余韻が尾を引きますね。
ところが~ 今回、「エリザベート」観て、いつものような感動がなかったんです。
もう、生観劇はもちろん、DVDでも、スカステの放送でも何度も何度も観すぎたせいか、場面の流れも全部わかってしまってるので エリザベートにもフランツにも感情移入できずでした。
2019年、スカイステージで、「エリザベート 7月から12月まで6ヶ月連続放送!」という企画がありました。
「エリザベート」人気にあやかって? コンプリートBOXなども出てるのを見ると、儲かるのでしょうね。
昔、客入りが悪くなったら、困ったときの「ベルばら」、と「ベルサイユのばら」を上演していたそうです。なんだかんだといっても「ベルばら」は人気だったんですね。
2013年から2015年にかけて、怒涛のベルばら上演でもうお腹いっぱいで…苦しかった…
100周年の行事でお金がかかるから 再演もので出費を押さえたのはわかるけどベルばら地獄でしたわ…
「エリザベート」は、人気の演目とはいえ、版権買わなくちゃいけないから、お金がかかってしまいますね。
「ベルばら」は、座付き演出家の再演だから コスパがいい。
有り難みが薄れてきた「エリザベート」
いくらいい作品でも、演りすぎると飽きてきます。
私にとって、「エリザベート」もそうなってきました。
「エリザベート」は外の舞台もあるのでもうお腹いっぱい…
花組で…という噂もありますが、2018年に月組で演ったから間隔、開けてほしいです。
VISAのイメージガールのひとこ(永久輝せあ)で演るのかな?と思ったり、ひとこちゃんはトートの任ではない気もするし…どうなりますことやら。
実を言うと、「ロミオとジュリエット」も大好きな演目ですが、第二のエリザベートにならないかとちょっぴり心配してます。
最近、若手演出家の頑張りが素晴らしい!
2019年12月、星組「龍の宮物語」で鮮烈な印象を残してデビューされた指田珠子先生。
独特の世界観を描き出されて、劇場にいる間、異空間に引き込まれてしまう不思議な感覚でした。
大絶賛されました。
2020年2月、独特の世界を描かれることで定評のあるヤング谷こと、谷貴矢先生の「出島小宇宙戦争」、面白かったです。
奇抜なビジュアルもお楽しみの一つでしたし、フィナーレナンバーも秀逸で話題になりました。
2020年8月、宝塚であまり扱わない「地域」オスマン・トルコを舞台に「壮麗帝」を描いた樫畑亜依子先生。
スレイマン一世の生涯を、ヒュッレムとの愛、宰相・イブラヒムとのドラマを描き、見応えがありました。家で配信で観たに過ぎないのに、かなりひきこまれて尾を引きました。
若手の演出家の先生のフレッシュな感性で描かれる作品が、どれも秀作で今後が楽しみです!
コロナ禍の今、宝塚のオリジナル作品を書ける作家を育てて欲しい♪
人気の「エリザベート」は、高い版権を買ってもpayするのかも知れませんが…
現在上演中の、ブロードウェイ・ミュージカル「アナスタシア」は、コロナで、劇場へ脚を運ぶ人が減ったために苦戦しているとか…
東京公演が残っていますが、第三波が予想以上の大波で、劇場もますます冷え込みそうです。
今年は、「ロミオとジュリエット」「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」と海外ミュージカルが決まっています。
私事で恐縮ですが、宝塚の沼に落ちる前は、劇団四季派でしたし、「エリザベート」も宝塚より前に東宝版を観ていたので、海外ミュージカルは大好きなんです、が…
こと宝塚で言えば、海外ミュージカルは、ちょっと「宝塚的」でない部分があったり、スターシステムが当てはまらなかったり、と キャスティングが微妙な作品も…。
ならば、生徒さんの持ち味を熟知した座付き演出家が、うまく、トップ2番手、3番手‥がハマる役を作って オリジナル作品を作ったら、高い版権を買わずに済みますよね。
コロナ下では、オリジナルに力を入れてほしいです♪
今、若手演出家さんが育って来て、
2021年1月上演予定の 花組公演「PRINCE OF ROSES」は竹田悠一郎先生の、
2021年4月上演予定の 宙組公演「夢千鳥」は、栗田 優香先生のバウホール公演デビュー作品。
解説を読んだだけでも面白そうでワクワクしてます。
新人公演中止で、演出の技術を学ぶ機会が奪われている
以前も記事に書きましたが、若手演出家さんで、デビュー待ちの先生は
生駒怜子 熊倉飛鳥 吉田瑞希 のお三方。(2017年)
2018年以降に入団された方もいらっしゃるかも知れませんね。
新人公演で、真ん中に立つこと、新公メンバーを率いるのを経験することは、将来、トップになるために大切なことです。
100回のお稽古より、1回の舞台経験、というぐらいですから。
舞台に立つ生徒さんは、演じることに集中すればいいのですが、それ以上に大変なのが演出家。
いろんな方面に指示を出して、頭の中で構築しているものを、実際舞台に載せるまでが大変だと思います。演出家も経験が積めるよう、新人公演ができるようになってほしいです。
海外ミュージカルは好きですが、宝塚にハマって10年あまり、遅ればせながら オリジナルの良さに気づき、宝塚らしい番手重視の作品を望むようになってきました。
宝塚を見始めた頃は、あまり好きではなかった和モノ(特にちょんまげ系)も良さがわかってきましたし、落語題材の人情物とかもいいですね。
こういう和モノは、帝劇・東宝では観ることができないので、宝塚の財産として、大切に継承していっていただきたいな、と思ってます。
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