宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

【月組】「ブエノスアイレスの風」|暁千星の成長ぶりに目を見張る公演だった

暁千星主演「ブエノスアイレスの風」2022年5月25日11:30公演を観てきました。

 

再演物で初演は、1998年のこの作品、初演はもちろん知りませんが、2008年の星組版すら観ていなかったのは…

 

ストーリーがつまらなさそうだったから、誘われたのにお断りしてしまったのです。

柚希礼音様主演だったのに^^;

 

スカイステージで観たことはありましたが、好みのタイプではなかったから、月組でまた「ブエノスアイレスの風」と聞いても期待してなかったんです。

 

ありちゃん(暁千星)、月組最後の作品なので、観ておこう、ぐらいの感じでした。

蓋を開けたら…

ラスト、泣いてしまってました^^;

 

暁千星(98期)と言えば、可愛い子犬のようなタイプでしたが…

「A-EN」ARIバージョン、可愛かった~♪

あれから7年、ですよ。

7年前からバウW主演に抜擢され、もっというと2014年から新公主演4回、バウ主演2回。

かわいい男役から、かっこいい男役へと少しずつ変貌を遂げてきましたが、東上公演初主演の「ブエノスアイレスの風」で、更に、人生の悲哀や、どこか、影を宿した男も演じられるようになりましたね。

頼もしい♪

 

もともとダンサーのありちゃんですが、「エリザベート」の新公でトートを演じるにあたり、ものすごく歌唱にブラッシュUPをかけて、うまくなりました。

 

今日聴いたどの曲も、聞かされて…

 

やはり、お芝居では、歌唱が心をつかむものだ、というのが持論ですが、間違ってない、と今日確信しました。

 

刑務所から出て、ようやく新たな人生を模索し始めたところに現れた昔の仲間・リカルド(風間柚乃)。

いつまでも過去に固執する昔の友に翻意するよう説得するニコラスの心の揺れを繊細に表現。

ダンスも、歌も、芝居も!いい感じに仕上がってますね。

 

フィナーレで、ありちゃんが一人で踊る場面がありますが、舞台をたった一人で使ってもその存在感やオーラでお大きな空間を埋めていて、これでこそスターだ!と思った次第。

 

立ち姿も美しく、その背中に哀愁を感じさせるまでに成長した気がしました。

 

ありちゃんは、今公演後、星組に組替えが決まっています。

 

星組には、歌って踊れるジョースターのトップ、こっちゃん(礼真琴)がいます。

その下に、歌って踊れるジョースターのありちゃんが異動する。

これからの星組に一本物は要らない、クオリティの高いショーを見たいです!

 

天紫珠李(101期)の華やかなダンスが光ってました

ダンサーなじゅりちゃんですから、イサベラはハマり役ですね。

たくさんのタンゴシーン、ありちゃんとじゅりちゃんのタンゴ、ダイナミックで見応えがありました。

 

スピード感があって、クルッと回るところは、じゅりちゃんの身体が遠心力でふわりと浮いてました^^

息ぴったりなタンゴは、脚を絡めるようなセクシーな振り付けもありますが、この公演の振り付けは「スピード」と「ダイナミックさ」ですね。

 

骨太の演技で安定の風間柚乃(100期)

今年度で研9。

「男役10年」という言葉がありますが、その10年にも満たないのに、すでに老成しているというか、渋みや落ち着き、凄みすらある演技で魅了するおだちん(風間柚乃)。

すでに研16、とか冗談で言われてますが、芝居も歌唱もいいですね^^

おだちんが入ると芝居が確かなものになり、安心してみてられます。

今回も、過去に囚われたまま、時代や政権が変わっても闘争を続けようとするひとりよがりな青年を好演してました^^

 

抑えた演技で渋い役どころの礼華はる(101期)

警察官で、元はニコラスの恋人だったエバを愛している(世間が狭いw)。

多少の疑心暗鬼もあり、ニコラスのことを嗅ぎ回ったり、一方的に結婚を進めようとするちょっとイヤな男のお役。

今までに演じたことのない、黒いエネルギーを出すお役でしたが、お上手でした。

たまに、こういう方向性の違うお役を演っておくと、演技に幅が出ていいですね♪

 

組替え後、初登場の彩海せら(102期)

雪組時代は、主人公の息子や、青年時代の役などが多かったけれど、月組に組み替えになって、過去の印象打破!

今回はチンピラのマルセーロ役。

星組では、現宙組トップスター・真風涼帆が演じたお役です。

その前は、大和悠河霧矢大夢…と後にトップスターになる方が演じる出世役。

 

母親にお金を無心して無理やり奪っていったり、汚い仕事に手を染めたりな、ワルを演じて説得力ありました。

かわいい、の殻を破って…雪組の「fff-フォルティッシッシモ」あたりから男役らしくなってきたな、と感じています。

月組組替えを契機に、ステップアップして欲しいです、期待してます!

 

その他のお役

渋オジ、凛城きら(92期)

専科に異動されて、ますます安定のタンゴ酒場の店主ロレンソ

いつもながらの 落ち着いた渋オジ全開でちょこっと笑わせたりしてますね。

 

晴音アキの歌唱に泣かされた(95期)

幕開きから、ラストシーンまで、名曲「ヴィエント・デ・ブエノスアイレス」を美声で聴かせてくれて…心震わされました。

最後にしんみりしているところに、はーちゃんの歌声で心揺さぶられ、思わず落涙。

心が清められるような歌声にうっとりでした。

 

結愛かれんちゃん(101期)がもったいない使われ方

「All for One」新人公演でヒロインを演じて、ダンスシーンではほぼ出突っ張りの結愛かれんちゃん。

今回も、ダンスシーンでセンターポジションにいて、ダンスシーンには必ずいるけれど、お芝居は、一場面だけの登場でもったいな、と思いました。

今回は、羽音みかちゃん、花妃舞音ちゃんの抜擢を目立たせるために仕方がなかったのか、今後は、若手にシフトしていく、ということなのかも知れません。

同期の天紫珠李ちゃんがヒロインということもあり、今回控えめだったのかな?

 

バーテンの彩路ゆりか(103期)

とっても可愛い♪ クスリ、と笑わせる美味しいお役でしたね^^

 

羽音みか(103期)、花妃舞音(106期)

刑事のビセンテ(礼華はる)の恋人、エバに羽音みか、

ニコラスの闘争仲間・リカルド(風間柚乃)の妹、花妃舞音。

 

花妃舞音ちゃんは、「今夜、ロマンス劇場で」の新公ヒロインに続き大抜擢ですね。

期待に応えて大健闘でした。

月組の娘役さんは、各学年に娘役の路線の生徒さんがいて、デッドヒートの様相を呈してますね…^^;

 

全然期待してなかったのですが、出演者のパフォーマンスにヤラれました。

 

ま、皆さん(私の周りの)、正塚節全開、正塚先生らしい作品、とおっしゃいます。

私はその、「正塚先生らしい」ってのが苦手だったんですが、今日はすんなりと楽しめました。

 

演者が変わると作品がまとう空気も変わります。

 

星組は、生観劇していないので、一概に比較することはできませんが、月組の暁千星版がワタクシの好みに合ってました^^

 

公演も明日の2公演を残すのみ。

 

その翌日金曜日からは、星組・暁千星、誕生!

 

月組の御曹司として大切に育てられてきたありちゃんが星組へ。

 

ありちゃんが抜けた穴は大きいと思います、ブロ友さんが記事に書かれていましたが、ショー場面で欠かせない生徒さんだったので今後どうなっていくのか、月組からも目が離せませんね!