公演期間が短いので、下手をすると公演できなくなってしまうという不安の中、走りきれてよかった!
この素敵な作品の千秋楽を全国のファンが、配信で観ることができた意義は大きい♪
100期のスターさんは 花組の聖乃あすか、月組の風間柚乃がバウホール公演初主演を果たしています。
いよいよ星組の極美慎の番!
台風14号接近で、運休になる鉄道も多いので、劇場に足を運ばれた方、大丈夫でしたでしょうか?
極美慎くん、長身で、可愛くてビジュアル最高~!
今までは、ふわふわして大丈夫かしら?とか
極美の主演、どうかしら?とちょっと心配してたのですが…
良かった~!
極美慎くんがセンターを務めたことを納得させられる素敵な作品でした。
初主演のきわみの脇を固める上級生も、下級生も、カンパニー自体が温かくて胸熱でした。
長のヒーロー(ひろ香祐)のご挨拶に愛がこもってましたね^^
何より、『ベアタ・ベアトリクス』を紡ぎ出された熊倉飛鳥先生の演出が素晴らしいです!
始まりの場面(導入部分)とラストがつながっている構成も、舞台装置、舞台美術、場面転換も音楽も…素敵で、ベアタ・ベアトリクスの世界に引き込まれました!
作・演出 :熊倉飛鳥
作曲・編曲:太田健、多田里紗
衣装 :薄井香菜
装置 :木戸真梨乃
演出助手 :菅谷元
しんくん、頑張った~!!
笑顔が可愛い、しんくん、手足が長く長身でかっこいいのですが、
男役として、舞台人としてどうなん?と思っていました(私見です)。
ふわふわして、自分の役割、わかってるのかしら?という…^^;
でも、今回バウホール公演初主演が回ってきて、極美、覚醒!
今、ロボが立ち上がるところを想像しました!
歌やダンスと違って、お芝居は上達が難しいと思うのですが、熱い芝居繰り広げていましたね。
台詞回しが、ポヨポヨしてたらどうしよう…との心配も問題なし。
兄弟団のウィル(碧海さりお)、エヴァレット(天飛華音)との感情のもつれや焦り、劣等感、
リジー(小桜ほのか)への愛、ジェインへの思い、
父(朝水りょう)との確執、批評家・ラスキンに見放されての絶望…
いろんな感情に翻弄されるロセッティをきめ細かく演じ分けてお上手でした。
歌唱力は、しんくんの一番不安視される部分ですが、頑張ってましたね。
まだまだ伸びしろのあるしんくんですから、これから大劇場公演などで、良いお役を当ててもらって、揉まれているうちに、大化けする可能性もあり。
楽しみにしています!!
その他のキャストについてひとことコメント(学年順)
《ヒロイン》リジー・シダル 小桜 ほのか 99期
ほのかちゃん、いつまでも、可憐でかわいい♪
そして、お歌が素晴らしい! 美声!
天国に行ってしまったリジーが自殺を図ったダンテ(ロセッティ=極美慎)に語りかけるところの可愛こと!^^
ジョン・ラスキン ひろ香 祐 95期
老け役で、妻のエフィーとは年の離れた夫婦、というお役。
批評家で、若手の画家のパトロンになっていて、地位もお金もあるから
貫禄も余裕もあります。
懐深くラファエル前派を応援もしてくれる頼もしい存在。
体格もいいし、滑舌もいいし、芝居巧者のヒーローにぴったりのお役。
このカンパニーの長で、ご挨拶も素敵でした!!
ガブリエーレ・ロセッティ 朝水 りょう 96期
いつもながら、怖いお父さんがお上手。
ダンテが画家になるのを反対しているので子供の頃からビクビク
マーガレット 澪乃 桜季 98期
マーガレットのパブの女主人。
気っ風のいいおかみさん、という役どころ。
だらだら飲み続けるダンテに説教するし、野太い声でタンカ切るのも巧い!
エリザベス・イーストレイク 七星 美妃 99期
チャールズ・イーストレイクの妻で自身も美術史家として活躍。
他に、酒場で娼婦役もこなしていて、ここで見せ場のソロもあり、今回目立つお役でした。
チャールズ・イーストレイク 朱紫 令真 100期
憎まれ役、イーストレイク。
ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ会員として、ラファエル前派と対立。
もともと出来る生徒さんなので、セリフたくさん、動きもたくさんありましたが、安定の芝居で締めてくれました。
ジェイムズ・コリンソン 煌 えりせ 100期
ダンテ・ロセッティ(極美慎)の妹のクリスティの婚約者。
今公演で退団する麻丘乃愛ちゃん演じるクリスティのお相手で見せ場ありました。
ウィリアム・ホルマン・ハント (ウィル) 碧海 さりお 101期
スカイステージの『ナウオンステージ』で、台本もらったときに、あまりのセリフの多さにできるかな?と不安に思ったというさりお。
出番も多く、セリフも多く、最後まで「いい人」。
ダンテやエヴァレット(天飛華音)をいつも心配して見守っている役。
これ役得~♪ さりおをますます好きになる役だわ^^
マーティン・アーサー・シー 颯香 凜 101期
老け役で、お顔がおヒゲと眼鏡で誰かわからなくなってたけど、見てるときから、あれは誰だ?と思って観てました。
さやちゃん?? 巧い!
発声から、歩き方まで説得力のある?老け役。天晴でした!
ジョン・エヴァレット・ミレイ 天飛 華音 102期
神童と呼ばれたエヴァレットもロイヤル・アカデミー・オブ・アーツを抜けると言いに来るところは、ふてぶてしい態度で、ラファエル前派を組んだ時は、俺たち兄弟団~♪とご機嫌だけど、結局ダンテたちとたもとを分かちエフィー・ラスキンと心を交わして(不倫して)…とドラマチックな人生アップダウンを力強く演じていてさすがでした。
安定の歌唱で、引っ張っていく力のある生徒さん、今後が楽しみ!
ダンテのベッドサイドでは大粒の涙をこぼしたのをカメラが捉えていましたね。
迫真の演技にも拍手!
先日、神戸市立博物館で開催中(9月25日まで)のスコットランド国立美術館 The GREATS」を観てきました。
エヴァレットが描いた《古来比類なき甘美な瞳》というタイトルの、少女の絵が美しかったです。
ダンテの絵と比較してみたいけど、ダンテの絵は、テートにしか展示されてないようです。
ダンテの幻影 奏碧 タケル 102期
ベアトリーチェの幻影(星咲希)と共に象徴的な役割として踊ってましたね。
ジェイン・バーデン 水乃 ゆり 102期
ダンテが終生、心を奪われた相手。
女優のお役で、白百合を持って踊るゆりちゃんが美しい!
ローブを脱いだら下には挑発的な衣装を身に着けていて…彼女を描きたいと熱望するダンテ。
説得力あります、その美貌。
長身で少し陰のある表情で男の心をつかむのはまさにファム・ファタール。
はまり役でした!
エフィー・ラスキン 瑠璃 花夏 103期
年の離れた夫と15歳で婚約して結婚して…愛する人と結婚したいエフィーは、夫・ジョン・ラスキンが連れてきたエヴァレットに惹かれて…
エヴァレットへの本当の愛と、夫への思いの間で揺れ動く女心を丁寧に演じていました。
思わず抱き寄せてキスをするエヴァレットとエフィーを舞台手前からじっと見つめる夫・ジョン。
両者を隔てるように紗幕が下りてきて… ここの演出、好き!
ケアリー 羽玲 有華 103期
ごめんなさい!なんのお役かわからなかった!
ベアトリーチェの幻影 星咲 希 103期
タケルくんとと共に象徴的な役割として踊ってましたね、見せ場^^
トーマス・ウールナー 碧音 斗和 104期
ラファエル前派の一人、共同アトリエで仲良く楽しく歌ってます^^
クリスティーナ・ロセッティ 麻丘 乃愛 104期
今公演で退団。
もったいない気もしますが、まおかちゃん的に思うところがあったのでしょう。
ヒーローがこれからの道も応援しています、と声をかけていたのでもう進む道はきまっているんですね^^
とても可愛いお人形さんのような美貌!
今回はカゲソロももらっていて、思い出深い公演になったのでは、と思います。
フレデリック・ジョージ・スティーブンス 世晴 あさ 104期
ラファエル前派の一人、共同アトリエで仲良く楽しく歌ってます^^
長身なのですごく目立ちますね、なんと178センチ♪
ウィリアム・モリス 大希 颯 105期
大希颯くん、前の大劇場公演『めぐり会いは再び next generation』新公で、しんくんのお役を演じていたので、これから上がってきそうですね。
今回も、幕開きが、水乃ちゃんと二人のシーン。
ジェインの夫、かの有名なウィリアム・モリス役。
自宅の壁もモリスの壁紙でダメ押しで目立たせて。
装置の木戸真梨乃さん
分割パネルを動かして、建物や壁を表現するアイデア、すごく良かったです♪
展覧会も、額のフレームを組み合わせたもので表現して素敵でした。
熊倉先生の演出
リジーが『オフィーリア』のモデルになるところの水色の布使いで水を表現していてきれいでしたね~
ダンテが自殺を図るところ、バラの茎を胸に刺して、赤いライト!というのがドラマティックでした。
ラストもしんくんの後ろに赤いバラの花びらがハラハラと舞い落ちてたのに、ちゃんと映らず残念!
生徒さんたちが、「ナウオンステージ」で話してたように、オープニングとフィナーレ、とても楽しく拝見しました。
大学時代は演劇部で俳優をされていた熊倉先生ですが、演出もすごく素敵!
これからのご活躍に期待大!です!!
見ごたえのある作品!配信観てよかった~!!
感動をありがとう~!!