宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

映画グリーンブックを観てきました♪

映画 グリーンブックを観てきました。

 

2019年アカデミー賞

作品賞

最優秀助演男優賞

最優秀脚本賞

 

2019年ゴールデングローブ賞

作品賞(コメディ/ミュージカル部門)

最優秀助演男優賞

最優秀脚本賞

 

人種(黒人)差別と 友情、ユーモア、それらが絶妙のさじ加減で、とても爽やかで

ハートフルなロードムービーに仕上がってます。

 

実話、という事もあって 観るのも辛い差別のシーンもありますが

天才黒人ピアニストと その運転手の2人の関係の変化も見どころです。

 

 

以下自分用の備忘録ゆえ、ネタバレありますので 未見の方の閲覧は自己責任でお願いします。

 

 

 

1962年。

とあるクラブ(コパカバーナ)で、喧嘩を始めた酔客を店の外に追い出してコテンパンにやっつける用心棒・トニー。

腕っぷしは強いけど 結果的にお店は閉店する羽目に…職を失ってしまいます。

 

そんな時 カーネギーホールの上に住む天才ピアニスト…ドクター・シャーリー

(オペラ座の地下に住むファントムを思い出してしまったw)

ドクターが運転手を探している、と聞いて トニーが面接に行くのだけれど 医者が見当たらない~~と探して

笑いが…

 

トニーはNY下町のブロンクスで育った 無学で粗野なイタリア男。

ドクター・シャーリーはピアノで留学経験もある黒人天才ピアニスト。学位も持っていて 上品でインテリ。

 

全然タイプの違う2人、しかも トニーは黒人を差別するタイプの人間でした。

 

シャーリーは、あえて 人種差別の激しい南部への演奏旅行を決行。

自らの行動が 差別を無くすのではないか、と勇気をもって出かけることにしたのです。

 

クリスマス・イブには 家に帰れるから、という契約で2ヶ月の演奏旅行のドライバーを務めることになったトニー。

車の中の2人の会話が絶妙!!

脚本賞を取るだけのこと、ありますっ!

 

演奏を聴きに来るのは 南部の富裕層の人たちだけに 

トニーの行動がいちいち気に入らないシャーリー。

学者の佇まいのシャーリーが、 トニーの豪快な行動にふれるうちに

どんどんと柔軟になっていき 柔和な表情に変わっていきます。

 

トニーも がさつでいい加減だったけれど シャーリーの演奏を聴き 天才だ…!と尊敬の念を懐き

正義感の強いシャーリーの行いに感化されて変わっていきます。

 

雨の夜、トニーが発した何気ない人種発言に 怒り心頭のシャーリーは

思わず車を止めて 飛び出してしいます。

そこで トニーとの激しい口論になるのだけれど そこで初めて心の底にあるものを吐き出して

お互い 「素の心」をぶつけ合ったことにより 確かな信頼関係が築けたのでした。

 

いつしか2人はなくてはならない存在に。

 

テネシー州(だったか? ちょっと記憶あいまい)のクリスマスの演奏に訪れたレストランで

バンドのメンバーとトニーはレストランで食事できるのに

シャーリーは規則だから、とレストランには入れず

楽屋、とは名ばかりの物置部屋に食事を持っていく、という店側の提案を断ります。

 

トニーは、血が騒いで店のスタッフに暴力を働きかけるものの シャーリーは冷静。

暴力は負けだ、という信念を持っているのです。

 

演奏はキャンセルし

自分が伸び伸び演奏できるところへ行きたい、と黒人用のクラブへ。

ピアノを弾き始めると 今度は店のバンドがベースやドラムとして加わって

見事な即興セッションが始まるのでした。^^

 

クリスマス寒波で大雪。 左の後輪がパンクしている、と親切なパトカーに教えられ

(その前に一度 最悪なパトカーにつかまり、大変な目に合わされています。)

雪の中でタイヤ交換、その後の長距離移動で もうダメだ 休ませてくれ、とトニー。

休んだら クリスマスイブに家に帰れなくなってしまいます。

 

いつの間にか 運転手のトニーは後部座席で爆睡、雇い主の天才ピアニストが

大雪の中運転して、トニーを自宅に送り届けて… 客席 笑。

 

車を置いて着替えてきたシャーリーが 素敵なクリスマスナイトに シャンパン片手にあらわれて

じんわり ほっこり幸せな ちょこっと笑えるラストシーン。

 

いい映画観た~~と 大満足で帰路につきました!!

 

オススメです!!

 

◆外部リンク

映画『グリーンブック』公式サイト

 

このがさつなイタリア系アメリカ人運転手の名前は、トニー・バレロンガ

 

脚本を書いたのはニック・バレロンガ

彼のお父さんの名前がトニー・リップ。

 

映画の中で トニーが自分の名前をトニー・バレロンガだが 言いにくいのでトニー・リップと

名乗っている、というシーンがあるんです。

脚本家 ニック・バレロンガのお父さんの名前ですね。

 

えっ??と思ったら、

ニューヨーク・ブロンクスの有名ナイトクラブで用心棒をしていた父トニー・リップと

黒人ピアニストのドン・シャーリーの実話を基に描いた」んですって!

映画.com ニックバレロンガより 引用  

 

納得w

 

 

「アメリカ南部 差別」と入力して検索すると 激しい差別のニュースが出てきます。

 

1962年当時 今では考えられないような差別が公然と行われ 黒人であるシャーリーが

南部への演奏旅行をするというのは 大変危険な行為だったのがわかります。

 

少年たちですら

「ネグロと一緒の学校には行きたくない」「ストライキ 人種融合に反対」というプラカードを首から下げて

人種融合に反対しています。

 

公共のプールは黒人用と白人用に分かれていた。デイビッド・イソム(19歳) はその境界を超える。

直後にプールは閉鎖された。」 

【人種差別】アメリカで本当にあった黒人差別の恐ろしい真実と歴史より引用

 

以前 中村メイコさんの長女で作家の神津カンナさんが アメリカに行ったときのこと。

白人か アングロサクソン専用のプールに彼女が入った途端、

プールに入っていた人全員が プールサイドに上がった、というエピソードを披露されていました。

日本人もcoloredなんだ、って なんとなくわかっていても そういう差別を体験したことがなくて…。

そういうあからさまな差別を実際に受けると 哀しいだろうな、と思いました。

 

日本人は普段 肌の色のことは意識してないと思うのですが

アメリカのように 人種の坩堝と言われる国には未だに肌の色で差別があるのですね…

 

映画のタイトルのGREEN BOOKは ヴィクター・H・グリーンによって創刊された、

黒人ドライバーのためのガイドブックのことです。

 

   → 黒人ドライバーのためのグリーン・ブック Wikipedia