宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

キャスト別感想|アンナ・カレーニナ

1日飛んじゃいましたが、1月17日に観てきたアンナ・カレーニナのキャスト別感想です。

私見ですので 人の感想や思いは人それぞれ、と ご理解いただける方のみ御覧くださいね。

 

 

 

 

 

 

美弥るりか ヴィロンスキー伯爵

以前に観た外の舞台の「アンナ・カレーニナ」が最悪だったのですが

今回すご~~~くよかった!と思ったのは、植田景子先生の演出はもちろんですが、

ヴィロンスキー伯爵の麗しさが この悲恋が道ならぬ恋だったとしても

思わず同情し 感情移入してしまうのは 一重にみやちゃん(美弥るりか)のセンター力だと思いました。

 

何気ないシーンでも引き込み ヴィロンスキー伯爵に心を重ねずにはいられなくなる、そんな力がある。

それこそが 主演を務める者に必要な力ですね。

 

愛の炎がボクの身体を焼き尽くす的な←ニュアンスです、甘いセリフも全く嫌味なく 臭くなく

むしろ 説得力をもって入ってきます。

 

みやちゃんの唇からこぼれる一言、一言に耳を傾け 心を重ね そして震わされる、という全編でした。

 

苦しい場面が続くのですが イタリアへ行って明るい太陽の下、白い衣装で幸せそうに踊る

みやちゃんとうみちゃん(海乃美月)を観たら 今まで締め付けられていたものが解き放たれる感じがして

じわ~と温かいものに包まれて 本当に幸せな気持ちになりました。

なんて美しいシーン。

植田景子先生始め 登場の全ての生徒さんに感謝したくなるような 素敵な場面でした。

 

外の舞台のアンナ・カレーニナに無かったのが ヴィロンスキー伯爵が自分がアンナを愛したことで

どれほど彼女を苦しめていたことか…と自責の念に駆られ自殺未遂をするところ。

アンナだけでなく ヴィロンスキー伯爵もアンナと同じくらい苦しんだというのを示したんですね。

 

圧倒的な麗しさ、神々しさ、歌っても踊っても うっとりさせる実力。

 

フィナーレで 真ん中で迎えられたみやちゃんが 白いマントを大きく翻して登場したときには

ただ 涙があふれました。

 

こういう生徒さんこそトップになるべきではないのか? 何故無理やり下級生をトップにしたのか

こんなに華も実力もある2番手がいるのに 何故トップにしなかったのか、と

この舞台を観て 改めて残念に思うとともに 宝塚歌劇団の闇を思いました。

 

細かい事を語り出したらキリがないので…

 

海乃美月 アンナ・カレーニナ

 

何度もしつこく引き合いに出して申し訳ないけど 以前観た外の舞台のアンナ・カレーニナが嫌な女で(演:瀬奈じゅん)

アンナ・カレーニナ、と耳しただけで 嫌な気分になってたんですが(トラウマ)

もし 先にこちらの舞台を観てたら アンナ・カレーニナの印象は大きく変わっていたでしょう。残念。

 

以前観た舞台は、自分の恋のためにさんざん周囲を振り回した挙げ句自殺、という

全く同情の余地がなかったんですが、

 

今回は美しい2人が 互いに惹かれ合うことも、すでに結婚して子供までいるのに

ためらいをも振り切るぐらい 

ヴィロンスキー伯爵に惹かれてしまったアンナをうみちゃん(海乃美月)好演。

 

ダメじゃないか、と道徳を振りかざすことができないほど

揺れ動く女心を表現していて 切なく、美しく、心を重ねてしまいました。

 

イケナイ、と分かっているからこその辛さ、迷い、申し訳無さ、そして絶望。

そんなもの全部を体現していたうみちゃんにもただただ涙。

 

競馬場でヴィロンスキー伯爵の落馬を観て 隣りにいる夫・カレーニンの制止を振り切って

ヴィロンスキー伯爵のもとへ行こうとするアンナの気持ちが痛いほど伝わって…

 

ダンサーなうみちゃんは みやちゃんと踊るダンスがもうため息モノでした。

しなやかで優雅なダンスは 本当にうっとりさせられます。

 

センターを務める人の隣に立つにふさわしい優雅さというか佇まいが備わっていて

これまた 新公主演や重要な役どころを何度も務めたのに 娘1ではない謎が…

 

月城かなと カレーニン

 

厳格な雰囲気を 端正なお顔によく似合うお髭で表現♪

美しい横顔がクールで カレーニンさんの性格…というか 生き方に合ってましたね。

 

植田景子先生の演出の上手いところなんですが、

カレーニンさんは ペッパー警部みたいなんです。(わかるかな~? 今の若い方たち)

 

私達これから、いいところ~♪ な時にタイミングよく(悪く?)やってくるんです。

で、なんで来たん?? イラッ! ってなります。

 

カレーニンさんは愛情表現が下手で 夫婦なのに理解し合うとか、

温かい会話とかがなく ただひたすら 職務を全うすることしか考えてない人。

不器用な生き方しかできなくて ヴィロンスキー伯爵に嫉妬することすら恥と思っていて…

 

ひたすら 苦しい場面が続く れいこちゃんでした。

 

それだけに!! フィナーレで、パッと明るいライトの下の黒燕尾。

おヒゲもなくて 美しいれいこちゃんのお姿に おぉ~~~~っ!!(〃∇〃)  

と こちらも 重圧から解放された気分になって フィナーレの黒燕尾の曲とかもすごく好き♪

 

デュエットダンスは うっとり♪

 

私の中で作品の評価が 180度変わった 記念すべき作品!!

 

何度でも観たい~~! でももう観れない~~!! 号泣