宙組公演 神々の土地 観てきました。
以下、ネタバレしています。私見です。
ご注意ください。
上田久美子×朝夏まなと×サヨナラ公演
って事で、期待いっぱいで行ったのですが、
あれ?
何だか全然キュンキュンしない…
上田久美子作品に付き物の「余韻」を感じない。
星逢一夜も金色の砂漠も いつまでも熾火のように
心の中で 観劇の余韻が燃え続けていました。
今日観た「神々の土地」 私の好きな題材だったのに
さほど胸に響かず。
朝夏まなと退団公演なので衣装もセットもそれはそれは豪華です♪
男役さんは わかりにくいですが
女役さんは 皇帝一家はじめ 貴族の皆様方の衣装がゴージャス!
今回で退団の ヒロイン(一応ダブルヒロイン扱いだけど)の伶美うららちゃんの衣装が
どれもこれも 素晴らしい!!
衣装デザインの 有村淳先生 ブラボー!!
前にも記事に書きましたが
映画「ニコライとアレクサンドラ」(1971年)を映画館で観ました。
一家全員射殺というショッキングな最後に 若い日のワタクシの胸に
ロマノフ王朝の最後が楔のように打ち付けられました。
その後、末娘のアナスタシア生存説があると知り、
ますます興味をそそられました。
アナスタシア生存説でアニメ映画も作られましたね。
さて、緞帳が上がったら、荒野の猛吹雪を思わせる紗幕。
紗幕の向こう、舞台上には、ニコライ一家や皇族が歩いて行く
騒ぎがおきた…と思った途端 発砲音がして誰かが倒れます。
これがプロローグ
場面変わって、宮廷内ではパーティの場面ですが
瞬く稲妻、雷鳴で、緊張感が高まります。
良からぬことの幕開き。
セルゲイ大公邸で 親がなくなった時から身を寄せているドミトリー(朝夏まなと)。
彼の送別パーティ、多くの人のセリフで 最初の場面で殺されたのは
イリナ(伶美うらら)の夫・セルゲイ大公 だとわかります。
そのパーティを抜け出して 狩りに出たドミトリーの元へイリナがやってきて…
未亡人となったイリナとまぁ様が雪の平原で踊るシーン。
イリナ、あなた 長靴じゃなくパンプスで来たの?
極寒のロシアの雪の中、イブニングドレスで踊るの?
と、引っかかる点多数。
イメージよ、イメージ、と自分に言い聞かせながらゴックン。
うららちゃんは、文句なしに美しく、
ゴージャスなドレスがよくお似合いで うららちゃんを愛でるだけでも価値あります!
農夫役の風馬翔くんの役が 地味だけど美味しいです。
まぁ様と二人きりで長丁場の掛け合いがあります。
役作りもしっかりできてるよ!
ドミトリーが銀橋に出て銃をぶっ放します。
こっち、こっち!私のハートも射抜いていいよ~
弾を充填する時の仕草もかっこいいね。
あ、私の前に真風が来た時 オペラに気づいて ギュッとした眼差し送ってくれました!
サンキュー!
さて~ ラスプーチン登場の前に
ドミトリーが皇女オリガ(星風まどか)と皇太子アレクセイをジプシー酒場につれていきます。
そこで 皇族ではなく、ひとりの人間として意見し 自分の意思を伝えることを学ぶのでした。
が!騒いで テーブルの上で踊っている内にアレクセイが落下!!
血友病故に 予後を心配して急遽宮殿に戻りました。
アレクセイの病状を治せるのは怪僧ラスプーチンただ一人。
愛ちゃん(愛月ひかる)頑張ってました!
が、思ったより怖くなかったw まだイケる、もっとイケる!
気持ち悪いけど あんまり怖くなかった。
だから もう少し存在感が増して 「凄み」が出たらいいな、と思います。
注目すべきは 聖痴愚のお二人(花音舞、瀬戸花まり)!熱演!!
エキセントリック…通り越して 目がいっちゃってますw
ブルブルブル 体震わせたり 頭振ったり 狂気っぷりが怖いくらい。
だからがんばれ、愛ちゃん。 え。そっち?w
そっちです、愛ちゃん頑張らないと!! もってかれちゃうよ、お二人に!
皇帝一家のアレクサンドラはドイツ出身で 皇太后のマリアとは犬猿の仲。
って まるでエリザベートですが 昔はこういう関係が多かったのかしらね。
アレクサンドラ役は 女役はショーでもやったことがない、というりんきら(凛城きら)
もともと美しいので とてもきれいな皇后陛下です♪
でも 銀橋歩く時のドレス捌きが難しそうで ちょこちょこ歩いているように見えました。
長いドレスは蹴り出すように歩かないと颯爽として見えないです。
アレクサンドラの役柄上仕方ないのかもだけど 普段と違う発声だからか
声出しにくそうな感じでした。
東京公演もあるので喉を潰さないように注意してね♪
ニコライ二世役のまっぷー(松風輝)の演技が好きです。
ちょっと アレクサンドラの尻に敷かれ気味だけど
やさしいお父さん。
ベルばらのルイ16世の「オーストリアに帰るかい?」に通じるものがありますね。
皇帝一家 vs 皇太后の一派 という構図になっています。
皇帝の長女オリガはドミトリーが皇太后の舞踏会に行くというのでついて来てしまいます。
ちょっと ドミトリーに気があるらしいけど 割りと描き方あっさりめ。
ドミトリーの友人・フェリックス・ユスポフ(真風涼帆)は ラスプーチンを殺すべきと考えていて
皇太后のサロンで暗殺計画を練っていました。
フェリックスは 貴族の中の貴族で 洒落者な感じ。
真風好演♪ 貴族にしては 革新的で俯瞰的に物事を見ている男。
かっこよろし。
ジプシー酒場の姉弟 ラッダ(今公演で退団の瀬音リサ)とゾパール(桜木みなと)も
いい仕事してます。
ずんちゃん(桜木みなと)は、男気あふれる芯のあるお役。
とても似合ってたし 役の幅が広がったのでは?
これからが楽しみ。
瀬音リサちゃんは身分違いの切ない恋をする女性を好演♪
フェリックスが言う「ラスプーチンは殺さねばならない」
その言葉に突き動かされて手を下したのはドミトリー フェリックスず・る・い。
銀橋から 舞台の愛ちゃんasラスプーチンを銃で撃って 逃げるラスプーチン追いかけて
剣で刺して それでもまだまだ とどめの一撃まで長い~~。しつこい~~~^^;
ラスプーチンは なかなか死ななかったのは史実ですが
なんだか 冗長に感じました…
いちばん戦況の厳しいペルシャ戦線に行くことになったドミトリーは
隊を抜け出して セルゲイ大公邸へ。
イリナと最後の時間を 例の雪原で過ごします。
「くそくらえ~!」と 言葉は悪いですが 二人で雪の掛け合い。
イリナがきゃーきゃーしてたら 不意に腕を掴んで抱き寄せるドミトリー!!
ここ!! ワタシ的に最大のきゅんポイントでした^^
ナレーションで ドミトリーのその後が語られ
一転 ここはニューヨーク。
結婚したフェリックスが 絵画の売買をしています。
ニューヨークファッションに身を包んだマリア皇太后と
フェリックスの母ジナイーダもいて
革命を生き延び なおたくましく生きる貴族たち。
いや。
確かに 亡命していてパリに住んでいたようですが
いきなり世界観が変わるので
え?ってなります。
雪原の中でイリナ(伶美うらら)と分かれて終わりだったほうが
美しかったような気がしてます。
最後のニューヨークのシーンが蛇足に思われてしょうがない for meです。
後3回見ますけど 変更されてたり こなれてきたり
私が見慣れたりして
最後はストンと腑に堕ちるかもしれません。
絶賛記事を書くつもりでいたけど あっさり目で
ん~~~~~ ちょい微妙でした。
眠くなるらしいこと 微妙でしたとの ブロともさんからのメールでも聞いていたので
なるほど、こういうことか・・・、と。
次回以降に期待したいと思います。
長文失礼しました。