タカラヅカ スカイステージで「月雲の皇子」を観ました。
昨年、「月雲の皇子」をバウで観るかどうかで迷ったけど、
時代背景が、「古墳時代」で、
それってどうなんっっっ??って 観劇見送った。
公演を観てきた友人が、良かった!
と、褒め称えていました。
えっ?? そんなに?? ちょっと観てみたくなったわ、と
後から思ってももう遅い。
チケットがなかった。
で、今回、テレビで観れて嬉しかったです!
スカステライフ、ブラボーっ! :*:・( ̄∀ ̄)・:*:
今日も長いです、ごめんなさい
まず。
上田久美子先生、よくぞこの素材を選ばれました!!
題材の「衣通姫(そとおりひめ)伝説」は、日本の黎明期、古墳時代のお話。
「浦島伝説」や「羽衣伝説」と違って
史実とリンクしている所に興味をそそられましたっ!!
宝塚で描かれる事の多いフランス革命やフランス宮廷物とは
全く趣を異にする作品ですけれど、
ガシッと心を掴まれました!
ネタバレあります、ご注意下さい ↓
兄弟である 木梨軽皇子と穴穂皇子が幼いころに、
置き去りにされていた赤ん坊を見つけて連れ帰りました。
後の衣通姫です。
その子は、妹として育てられ、長じて妹は神の使いの巫女となりました。
二人はこの妹を巡って、やがては皇位も争うことになります。
衣通姫は弟の穴穂皇子の妻になります。
巫女と男性は、言葉すら交わすことが許されていないのに
巫女と通じたことで、流刑に処された木梨軽皇子を追って
伊予に会いに行く衣通姫。
最後は悲しい結末です・・・・
たまきち(珠城りょう)の落ち着きと存在感は圧倒的で
安心して観れるので、ストーリーにグイグイ引きこまれます。
品のいい面差しと、落ち着きが、木梨軽皇子にぴったり。
そして、友人評価も高かったちなつちゃん(鳳月杏)
たまきちに引けを取らない存在感!
目力も強く、皇位を継承する力を持つ皇子として納得の芝居で
素晴らしかったです!
二人の主役、と言えるほど頑張ってました。
静と動、理想と現実、対極にある木梨軽皇子と穴穂皇子を
演じた二人も、演出もよかった!
衣通姫の咲妃みゆちゃんは、説得力のある美しさ、可憐さで
たまきちとのコンビもいい感じ♪
きれいな歌声で、幸せな気分に♪
専科のハッチさん(夏美よう)が、
絶妙のスパイス役で、芝居に厚みが出る感じ!
役柄も、えっ?というカミングアウトありで、面白かったです。
そして・・・
またまた輝月ゆうまくん語り。
歌がお上手!! 堂々のソロ! 若いのにすごい存在感!!
博徳(はかとこ)っていう、史部をまとめる渡来人。
老け役ですが、頼もしい、説得力のある芝居がいい!
文字を教えて、日本の黎明期に、歴史を書き記すことの大切さを
二人の皇子に語ります。
ここでも、事実をありのままに、という木梨軽皇子と
成功した歴史を書くことが 輝かしい国造りになる、と説く穴穂の
意見の食い違いがあらわに。
あ、そうそう、白雪さち花ちゃんの老け役・忍海(おぬ)上手い!
「春の雪」の門跡役も良かったし、芝居心のある生徒さんですね~!
第二幕は、伊予に流されてからの木梨軽皇子。
一幕とはガラッと変わって、ワイルド! この落差がまたいいっ!
大和朝廷の力が及んでいない その土地には
「土蜘蛛族」と呼ばれる、朝廷に従わない人たちが住んでいて…
人々のリーダーとして反朝廷に回った木梨軽皇子がいました。
立ち回りや躍動的なダンスも多く、迫力のある舞台、楽しめました~♪
セットも、お花や、ライトで月に叢雲、
布使いも美しく お上手。
衣通姫のお部屋も 巫女の部屋らしく厳かな感じが出てました。
ライティングの切り替えによる場面転換もよかったです。
でも、何より、登場人物に命を吹き込むセリフに
説得力があって、物語の世界に引き込んでくれました
美しい日本語、格調高い日本語が使われていて、酔いました♪
ここで言うのもなんなんですが
ワタクシ、正塚先生のセリフが苦手で…
そこでこんなセリフ言う??って
随所でツッコミながら観させて頂いてます。
だから 全然ストーリーにも芝居にものめり込めないんですね~
タカラヅカ100周年以降は、
若い感性あふれる若手演出家に 新しい風を吹き込んでもらい、
マンネリ打破
新旧バトンタッチお願いしたいです。
みずみずしい才能が光る若手、上田久美子先生の今後に期待!!
あ~~ これで宝塚歌劇団の未来も明るいんじゃないかと思えます。ホッ
エンディングも私好み~
バックに映しだされた満月に向かって 両袖から出てきた
木梨軽皇子と衣通姫が 幸せいっぱいに スモークの中去っていきます…
ん~~~ハッピーエンド♪ 大満足!!
最後、ご挨拶の後のカーテンコール、
感極まった様子のたまきち観てたら
私の喉元にも熱いものがこみ上げ、
涙腺が堅い私の目にも涙が溢れてきました。
これ、劇場にいたら、スゴイ感動だったろうな、と
会場のお客様を羨ましく思いました。
ディスクに焼いて保存決定!!
たった11日間の公演だなんて、もったいな~い!
という事で、昨年末に銀河劇場で再演されたんですね! 納得!
ここにお名前を挙げてない生徒さんも
皆さんよかった!
月組の若手も楽しみですねっ!!