宝塚ブログ 心は青空♪

夢の世界☆宝塚のあれこれを語ります♪ 5組観劇派

リラの壁の囚人たち 2010年星組版を観て♪

凰稀かなめ 宙組トップ就任記念でスカステにて放映中の

リラの壁の囚人たち」を観ました.。

生の舞台は観てなかったけれど、いいお話だという評判を聞いて

観てみたいと思っていた作品です。

私は「囚人」というタイトルに、暗いイメージを抱き

第二次大戦末期のお話ということで興味の対象外だったので

チケットをお願いしなかったのですが…大失敗

舞台は第二次大戦末期のフランス・パリ。

ドイツ軍に追われたイギリスの将校エドワードら3名が

リラの木と石壁に囲まれた 中庭に逃げ込んでくる。

中庭を舞台に、撃たれたエドの処置をする看護婦ポーラ(白華)と

ポーラの婚約者ジョルジュ、酒場の女マリー(音波)の

愛と葛藤が描かれています。

かなめちゃんは 文句なくカッコよく 絵になっていました。

体からほとばしり出る情熱のようなものは感じられないのだけれど

そのクール感がかなめちゃんの個性であり、いいところなんだな。

ベニ(紅ゆずる)は、戦争で負傷し車いす生活を余儀なくされて

性格が屈折してしまった嫌な男をうまく演じていました。

難しい役なのに、出色の出来!!

みやるり(美弥るりか)ちゃんのドイツ兵 ニコリともせず。

こういう役柄のるりかちゃんを初めてみて…キュンと来ました

白華れみちゃん、この作品から星組の一員となったのでしたね…感慨深いわ。

愛と青春の旅立ちやオーシャンズ11などで演じた

「気の強い女」の印象が強かったけれど

優しくて献身的な女性の役も、こちらの心にストンと入ってきます。

やっぱり上手い! 退団が本当に惜しまれます。

そして、ジャン・ルイ・ファージョンでもいぶし銀的演技が光った美城れんさん、

リラ壁でも、正義感あふれる警官を好演。

星組になくてはならない ポジションにいらっしゃるな、と痛感しました。

美城さん演じる警官・モランの機転で、エドは危機を回避するが

そのモランの方便が原因で

エドとポーラの関係が微妙になっていく・・・

エドが、1960年のパリを訪れ回想する形で始まったお話は

最後にまた エドがリラの中庭を訪れてマリーと再開し

去っていくところで終わります。

殆ど場面転換もないけれど 飽きさせず

それぞれの登場人物の心の動きが細やかに描かれていて

しんみりとする秀作でした。

良かった~!! kuma_hakushu.gif

この作品は 1988年に月組で上演されていて 今回は再演だったんですね。

演出は 1988年が小原弘稔(故人)、2010年は中村一徳先生の演出です。

◆外部リンク 

リラの壁の囚人たち wiki